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赤と黒(下) の商品レビュー

3.7

30件のお客様レビュー

  1. 5つ

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2022/01/04
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エンドレス脳内バトル。。「保証!」としか叫べないシーンよすぎる 「今の女で、打首になった愛人の生首におめず臆せず手を触れられる人が、一人だってありますかしら」泣

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2021/10/13
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ジュリアンさんが捕まって牢屋に入ってからが結構怖かったです。良くも悪くも人間の本性が分かりました。上・下巻に関わらずどちらも難しかったですが、読んで後悔はありませんでしたね。

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2021/10/10

初めて読んだフランス文学 こういうわけわかんないちょい気持ち悪いのがフランス文学か なるほど と思ったらヤツ ごく浅い知識で

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2021/05/14
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一人として無駄な登場人物がいない。野心家で秀才で繊細なジュリヤン・ソレルの、レーナル夫人やラ・モール嬢に対する感情がすごくリアルに感じた。特に最初レーナル夫人へ義務感から近付きになる為に行動していく様子、終盤のラ・モール嬢に対する愛情の冷め具合・・。主人公のジュリヤンがずば抜けて魅力的。結局はレーナル夫人を想って斬首された。「赤と黒」とはジュリヤンが出世の手段にしようとした軍人(赤)と聖職者(黒)の服の色を指している。(作者は特に明言してないようだけど)あとがきにもあったが一部ノンフィクションらしい。

Posted byブクログ

2019/03/06
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構成が分かりやすく、文章を書くためのテキストとして考えるといいのではないか。「パルムの僧院」でがっかりさせられたので、それに比べればよかった。日本語訳にバラつきが大きかったのは残念ではあった。少なとも現代語の助詞の使い方とは言い難い部分が散見された。結末は「二都物語」を彷彿させるものがある。しかし、20代でこの本を読んでいれば、恋愛についての理解はもっと若いうちから深まったであろう。

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2019/01/03
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家庭教師、神学校の第一部もいいが、加速度的におもしろいのは侯爵の書生となって、社交界デビューする第二部。舞台がぐんと華やかになる。 出世するし、叡智はあるのに、生まれが悪いせいか、とことん性格が暗いジュリアン。なのに、持ち前の美貌を武器に、貴婦人、ご令嬢などを瓔珞していく。一歩間違ったら、安っぽいハーレム小説まがいなのだが、主人公がまったくの悪で女たらしではないので好感がもてる。 ラストの処刑前後が圧巻。国王までギロチンにかけた国なのに、王政復古で階級制が息を吹き返す。しかし、主人公を死に至らせたのは格差社会だけなのだろうか。別訳で再読してみたい。

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2018/12/21
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切ないねぇ。どんなに身を立てたくても、 もともと身分もないに等しい彼を フランスの社会は受け入れてはくれませんでした。 彼の心にはナポレオンの野心がありました。 しかしながら、身分を重んじる階級には それは敵としか映らなかったんですよね。 だからこそ狂乱の中殺人を犯したジュリアンは 死の道しかなかったわけで。 二つの恋が出てきていたけど 本当の恋は禁断の愛の方なんだよね。 マチルドとの恋はいわゆる策略だからね。 でも、確かにジュリアンは愛したのよ。 だけれども、身分の違い、 思想がそれを許してはくれなかった… せつねぇなぁ。

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2018/06/12

まさにカオスというに相応しい小説。村上春樹のいう総合小説とは、ドストエフスキーのようにその時代の流れのようなものを掴み、物語という形に変換することでその一切を語り尽くすというものであるが、赤と黒を敢えて何かの枠組みに当てはめる試みをするのであればこれは総合小説ではなく、むしろその...

まさにカオスというに相応しい小説。村上春樹のいう総合小説とは、ドストエフスキーのようにその時代の流れのようなものを掴み、物語という形に変換することでその一切を語り尽くすというものであるが、赤と黒を敢えて何かの枠組みに当てはめる試みをするのであればこれは総合小説ではなく、むしろその時代にあるものをさながらイギリスの自然公園のようにそのまま移し込んだといった具合に感じる。それは不可能のようにも無意味のようにも見える。しかしながら、スタンダールはこの所業をやってのけた。出版当時人気が出なかったのは当時の人々にとっては少しも夢を感じなかったからではないだろうか。夢の中で現実を見ても大して嬉しくないのだ。だが、スタンダールは貴族、聖職、第三階級の関係性を綴るとともに男女の愛を描き、その2つの軋轢から生まれる自尊心と野望の滑稽さを浮き上がらせている。そして、その事象は単なる偶然で片付けるものではなく、階級から生まれる問題であることを多義的に表している。スタンダールの小説が後から賞賛を浴びるようになったのは時が経てば経つほどその問題の根源が理解されるようになったからではないかと感じた。

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2016/05/10

上巻に比べて下巻は読むのがしんどかった。ジュリアンも高慢だけど対するマチルドも鼻持ちならない高慢ちき。お互いプライドばかり高くて相手を振り回すことにゲームみたいにムキになって、あまりいい印象を持てない。不倫だけどレノール夫人との関係のほうがむしろ微笑ましい。 ラ・モール侯爵の秘...

上巻に比べて下巻は読むのがしんどかった。ジュリアンも高慢だけど対するマチルドも鼻持ちならない高慢ちき。お互いプライドばかり高くて相手を振り回すことにゲームみたいにムキになって、あまりいい印象を持てない。不倫だけどレノール夫人との関係のほうがむしろ微笑ましい。 ラ・モール侯爵の秘書になってからはジュリアンの人生、マチルドの件を除いてトントン拍子に進んでいた。けど転落も早かった。あれだけ野心を持っていた男が生きる気力をすっかり無くしてしまう様もなんだか解せない。

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2015/06/30

主人公ジュリアンがパリに向かう場面から始まる。この巻にはいると、レナール夫人とマチルドに対する愛が極めて対比的に語られる。前者では「自然」な感情が語られるのに対して、後者では勝利や支配、征服といった極めて策略的な関係が描かれる。もはや、後者の愛は偽善でしかない。  加えて、この小...

主人公ジュリアンがパリに向かう場面から始まる。この巻にはいると、レナール夫人とマチルドに対する愛が極めて対比的に語られる。前者では「自然」な感情が語られるのに対して、後者では勝利や支配、征服といった極めて策略的な関係が描かれる。もはや、後者の愛は偽善でしかない。  加えて、この小説は、フランス革命やナポレオン戦争のモチーフが大量に動員され、なおかつ、マチルドはジュリアンにユグノー戦争時の英傑たちの精神を見ようとする。しかし、実際にやっていることというのは、上流社会での駆け引きと恋愛沙汰であり、そこには議会での討論もクラブでの活動も戦争も存在しない。だから、マチルドとジュリアンの関係はただちぐはぐなもののように感じられる。――最後の数章でのレナール夫人とマチルドに対するジュリアンの応対の差は、このちぐはぐさの表現なのではないかと思われるほどであった。

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