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イワン・イリッチの死 の商品レビュー

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52件のお客様レビュー

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一官吏が不治の病にか…

一官吏が不治の病にかかって肉体的にも精神的にも恐ろしい苦痛をなめ、死の恐怖と孤独にさいなまれながらやがて諦観に達するまでの経過を描く。

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短い話で怖いような悲…

短い話で怖いような悲しいような話でした。やっぱり怖かった。

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判事であるイワン・イ…

判事であるイワン・イリッチは極平凡な生活を営んでいた。が、突如病に侵され自身の「生」に疑問を抱く。凡人の悲劇を描いただけに、誰もが感じ入る所の多いであろう作品。

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2024/08/19

この作品は読んでいてとにかく苦しくなる作品です。心理描写の鬼、トルストイによるイワン・イリッチの苦しみの描写は恐るべきものがあります。 幸せだと思っていた人生があっという間にがらがらと崩れていく悲惨な現実に「平凡な男」イワン・イリッチは何を思うのか。その葛藤や苦しみをトルストイ...

この作品は読んでいてとにかく苦しくなる作品です。心理描写の鬼、トルストイによるイワン・イリッチの苦しみの描写は恐るべきものがあります。 幸せだと思っていた人生があっという間にがらがらと崩れていく悲惨な現実に「平凡な男」イワン・イリッチは何を思うのか。その葛藤や苦しみをトルストイ流の圧倒的な芸術描写で展開していきます。 そして、私はこの作品を読んでいて、「あること」を連想せずにはいられませんでした。 それがチェーホフの存在です。チェーホフの『退屈な話』という中編がこの作品と酷似しているのです。

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2024/07/27

黒澤明監督『生きる』にインスピレーションを与えた作品で、なるほどあの映画のエッセンスを感じます。 不治の病に侵され死の恐怖と苦痛に悶え苦しんだ男が、死の直前に見た「光」とは。 誰もが直面する死を体験するようなリアリティがあった。

Posted byブクログ

2024/01/21

死へ望むしかない状況で、生とは何かを考え、自分の答えを出していく。その姿勢、それに対する周囲の姿勢が描写される。取り巻く環境は様々ある中で、一人で考えていくのだ。自分として「これから何を考えるのだろうか」と考えるきっかけとなる本。

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2023/12/25

クリスマス本読み2冊目。トルストイの後期の作品で、重い。死ってこういう風に訪れて、死を直前にした人間の心の様がありありと描かれている。死を迎えるハイステータスの男の生き方と、典型的?なロシアの農民(百姓と表現されているのだな)の素朴な生き方が所々で交錯し、トルストイの晩年の生き方...

クリスマス本読み2冊目。トルストイの後期の作品で、重い。死ってこういう風に訪れて、死を直前にした人間の心の様がありありと描かれている。死を迎えるハイステータスの男の生き方と、典型的?なロシアの農民(百姓と表現されているのだな)の素朴な生き方が所々で交錯し、トルストイの晩年の生き方が反映されているのだ。

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2023/05/16

今も昔も変わらない。富、幸せ、人生の転落。死にたくない!との思いから最後の光の差す方へ行く境地までの道のりの長いこと! 人間は何のために生きて死ぬのか?

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2023/05/07

金持ちで地位の高いイワンイリイッチが死ぬまでの過程を描いた話。 序盤は退屈だったけど、後半からはイワンイリイッチの心理描写にのめり込めて面白かった。 別に心の中では悪い事しようとしてる訳じゃないのに、周りの家族から蔑まれるのが辛いね。最後の力が出なくて「許してくれ」って言えないシ...

金持ちで地位の高いイワンイリイッチが死ぬまでの過程を描いた話。 序盤は退屈だったけど、後半からはイワンイリイッチの心理描写にのめり込めて面白かった。 別に心の中では悪い事しようとしてる訳じゃないのに、周りの家族から蔑まれるのが辛いね。最後の力が出なくて「許してくれ」って言えないシーンが悲しい。 最後は死の恐怖を克服し、幸せな気分で消える事が出来て良かった。 あとイライラとかだんだんとかの単語を、「むらむら」って表現するのがちょっと気になった。 主人公は今までの人生振り返り、歳をとるにつれ、加速度的に辛くなる事に気が付いた。そこそこ楽しいと感じていたこれまでの人生だけど、振り返ってみると、無意味で穢らわしいものに思えて来るらしい。 自分は死ぬ間際に、これまでの人生を振り返ってどう思うのだろうか? 後悔しないように海外行ったり色んなバイトするようにしてるけど、最近はそれがなんなんだ?って気持ちになる。海外行けば目新しい感じになって人間的に成長した気はするけど、結局帰ってこれば特に何も変わってない。変わってた所でも別にそれがなんなんだ?とはなる。

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2022/12/19

病気のうちの孤独をおぞましいほど描いている。イワン・イリッチの心うちがよく分かる9章が特に心に残った。 奥さんをあまり大切にしていない以外は順調だった分、なぜ自分が精神的に孤独に死なないといけないのかに煩悶する彼の姿は、今にも私自身もそうなりそうなようで共感できる。そのなかで人間...

病気のうちの孤独をおぞましいほど描いている。イワン・イリッチの心うちがよく分かる9章が特に心に残った。 奥さんをあまり大切にしていない以外は順調だった分、なぜ自分が精神的に孤独に死なないといけないのかに煩悶する彼の姿は、今にも私自身もそうなりそうなようで共感できる。そのなかで人間誰しも死ぬということを隠さないゲラーシムは救いだったろう。

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