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権利のための闘争 の商品レビュー

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40件のお客様レビュー

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2011/06/19
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

法学部卒の同僚に勧められて読んだ本です。 法律を正式に勉強していない人間が、法律をどのように扱うとよいかの基本だと教えられました。 権利を主張し続けることが、法律を維持するための基本的な行動であること。 法律は支配のための道具ではなく、支配者の横暴を許さないための道具であるいこと。 法律がすべてではないこと。 公務員必携であるだけでなく、選挙権のない人も含めて、すべての国民の必携の書だと思います。 復刻したので、多くの人に読んでもらえるようになったことは喜ばしいことだと思います

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2023/02/24

「権利=法の目標は平和であり、そのための手段は闘争である。・・・世界中のすべての権利=法は闘い取られたものである。」法曹はもちろんすべての社会人に権利とは何かを考えさせるバイブルのような書物です。学生のうちに読んでおくといいかもしれません。なぜなら、実社会では権利が曖昧になって意...

「権利=法の目標は平和であり、そのための手段は闘争である。・・・世界中のすべての権利=法は闘い取られたものである。」法曹はもちろんすべての社会人に権利とは何かを考えさせるバイブルのような書物です。学生のうちに読んでおくといいかもしれません。なぜなら、実社会では権利が曖昧になって意識されないことが多いからです。法は条文にかかれているだけでは、権利たりえない。というのが、私の実感です。

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2010/10/02

「所有権」の観点からする「労働」論や「社会システム」論が面白い。法律に素人のうちは民事法関係に面白さを見出せないことも多いんだけど、改めて物権法のお勉強がしたくなる本。 大学1年の頃に読んだときは面白さがいまひとつわかっていなかったな。ずっと「いつか再読」と思っていたんだけど、...

「所有権」の観点からする「労働」論や「社会システム」論が面白い。法律に素人のうちは民事法関係に面白さを見出せないことも多いんだけど、改めて物権法のお勉強がしたくなる本。 大学1年の頃に読んだときは面白さがいまひとつわかっていなかったな。ずっと「いつか再読」と思っていたんだけど、「自炊」を機に再読了。

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2009/12/21

私はこの本を読み始めて数ページで辟易しました。それはなぜか。えらく感情の起伏が激しい人だと感じたこと、まるで双極性の精神疾患ではないかと思うようなそんな論じ方にうんざりしたから。読み手側に冷静な精神状態を強制するかのごとく攻撃的かつ挑戦的な文言がわたくしの琴線にふれまくりで・・字...

私はこの本を読み始めて数ページで辟易しました。それはなぜか。えらく感情の起伏が激しい人だと感じたこと、まるで双極性の精神疾患ではないかと思うようなそんな論じ方にうんざりしたから。読み手側に冷静な精神状態を強制するかのごとく攻撃的かつ挑戦的な文言がわたくしの琴線にふれまくりで・・字面を追うことに不愉快になる。  ということで数日おいて再度読み直し(笑)書いてあることは至極まともなことなんですよね。国家とは国民のあつまりである、その国民一人一人が自身の権利を強く主張することから国家形成ができると。なぜに国民は自身の権利を主張できないのか、なぜ闘ってまでその権利の主張をしないのか。国家をつくりあげてる国民のそれは義務になるのではないかと。  この本の主張が多くの国で翻訳され、さまざまな時代を通り抜けてきてもなお、読まれている意味がわかります。

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2009/10/04

大一、水島朝穂のレポート課題。本自体はDORAMAで105円で買う。 あいにくこれ以降法律とは縁遠く、残念ながら体系だった理解には役には立っていない。 権利のためには闘争が必要だということだけは覚えている。 勝ち取った自由にこそ価値がある。 もともと私は権利意識が公務員のよう強...

大一、水島朝穂のレポート課題。本自体はDORAMAで105円で買う。 あいにくこれ以降法律とは縁遠く、残念ながら体系だった理解には役には立っていない。 権利のためには闘争が必要だということだけは覚えている。 勝ち取った自由にこそ価値がある。 もともと私は権利意識が公務員のよう強いらしいが、 この本もよく覚えているし日常レベルで共感した。

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2009/10/04

現代の緩みきった権利意識に一撃を加える本。自己の権利のために戦うことは社会に対する義務であり、国家という社会の中に生きる人々にとっては「誰もが社会の利益のために権利を主張すべき生まれながらの戦士」であることを強調する。自己の権利を守るための闘争はひいては国家のためであり、権利のた...

現代の緩みきった権利意識に一撃を加える本。自己の権利のために戦うことは社会に対する義務であり、国家という社会の中に生きる人々にとっては「誰もが社会の利益のために権利を主張すべき生まれながらの戦士」であることを強調する。自己の権利を守るための闘争はひいては国家のためであり、権利のための闘争は国家に対する義務であると、主張する。以前の仕事をやめたときに読み始めた本。現在の座右の書。

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2009/10/04

弁論主義や処分権主義の発想はこの本の発想と近いような気がする。権利とは感覚、権利は戦って勝ち得ていくもの、ということはとても印象に残った

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2009/10/04

肉体的な痛みは生命体における故障の信号、生命体にとって危険な影響力の存在を告げる信号である。それは切迫した危険について注意を促し、われわれに与える苦痛によって、用心せよと警告してくれる。意図的な不法や恣意的な行為によって加えられる倫理的苦痛(倫理的存在としての人間の精神的苦痛)に...

肉体的な痛みは生命体における故障の信号、生命体にとって危険な影響力の存在を告げる信号である。それは切迫した危険について注意を促し、われわれに与える苦痛によって、用心せよと警告してくれる。意図的な不法や恣意的な行為によって加えられる倫理的苦痛(倫理的存在としての人間の精神的苦痛)についても全く同じ事が言えるのである。倫理的苦痛は、肉体的苦痛と同様に―それぞれの主体の感受性の違い、権利侵害の形式や対象の違いによって―強いものもあればそれほどでもないものもあるが、もう無感覚になってしまっている人間、つまり現実の無権利状態に慣れ切ってしまっている人間は別として、あらゆる人間に倫理的苦痛として受けとられ、肉体的苦痛と同様に警告を与えるものである。ここで私が念頭に置いているのは、現実の痛みを止めるための速効的警告よりはむしろ、黙って苦痛に耐えているだけでは損なわれてしまう健康を維持するための、長い目で見た警告であるが、いずれにせよ、肉体的苦痛が肉体的自己保存の義務を果たせと警告するように、倫理的苦痛は倫理的自己保存の義務を果たせと警告する。 自分の権利を侵害された人間は苦痛を感じるが、これは、権利が自分にとって―まずは自分自身にとって、そしてさらに人間社会一般にとって―何であるかについての本能的な、(権利侵害によって)強引に誘発された反応なのである。この一瞬に、激情というかたちをとって、つまり権利の真の意義、真の本質についての直接的感覚というかたちをとって、長年にわたる権利享受によってはわからなかった多くのことが鮮明になる。権利侵害によって自分自身ないし他人がどんなに大きな苦痛を受けるか経験したことのない者は、六法全書を全て暗記しているとしても権利の何たるかを知っているとは言えない。理解力ではなく感覚だけが、権利の何たるかを知るために役立つのである。したがって、すべての権利の心理的源泉が一般に権利感覚と呼ばれているのは、もっともである。権利の力は、愛の力と全く同様に、感覚にもとづいている。 権利は人格の倫理生存条件であり、権利の主張は人格自身の倫理的自己保存にほかならない。 健全な権利感覚は、劣悪な権利しか認められない状態に長い間耐えられるものではなく、鈍化し、萎縮し、歪められてしまう。 敏感さ、すなわち権利侵害の苦痛を感じとる能力と、実行力、すなわち攻撃を斥ける勇気と決意が、健全な権利感覚の存在を示す二つの標識だと思われる。

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2009/10/04

内容はとても難しいがすばらしい。「権利」が理解できる一冊である。『自己の権利が蹂躙されるならば、その権利の目的物が侵されるだけではなく己れの人格までも脅かされるのである。権利のために闘うことは自身のみならず国家・社会に対する義務であり、ひいては法の生成・発展に貢献する(イェーリン...

内容はとても難しいがすばらしい。「権利」が理解できる一冊である。『自己の権利が蹂躙されるならば、その権利の目的物が侵されるだけではなく己れの人格までも脅かされるのである。権利のために闘うことは自身のみならず国家・社会に対する義務であり、ひいては法の生成・発展に貢献する(イェーリング)』

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2014/04/06

自己の権利が蹂躙されるならば、その権利の目的物が侵されるだけではなく己れの人格までも脅かされるのである。権利のために闘うことは自身のみならず国家・社会に対する義務であり、ひいては法の生成・発展に貢献するのだ。イェーリング(1818‐92)のこうした主張は、時代と国情の相違をこえて...

自己の権利が蹂躙されるならば、その権利の目的物が侵されるだけではなく己れの人格までも脅かされるのである。権利のために闘うことは自身のみならず国家・社会に対する義務であり、ひいては法の生成・発展に貢献するのだ。イェーリング(1818‐92)のこうした主張は、時代と国情の相違をこえて今もわれわれの心を打つ。

Posted byブクログ