1,800円以上の注文で送料無料

職業としての政治 の商品レビュー

3.8

106件のお客様レビュー

  1. 5つ

    21

  2. 4つ

    39

  3. 3つ

    32

  4. 2つ

    2

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2017/11/11

職業政治家は、政治によって生きる人と、政治の為に生きる人がいる。政治の為に生きるには、ある程度の安定した収入が必要らしい。 非常事態には暴力による統治が必要になる。ということも書いてあった。

Posted byブクログ

2021/09/06

岩波文庫で、新訳が随分前に出ていることを知った。今更ではあるが、清水幾太郎訳が出るみたいだし、暇があれば読み比べてみるか。と、思っていたらSpiegelのサイトにドイツ語があったので、横に置くのに便利。

Posted byブクログ

2017/01/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

1980年刊(初出1919年、ワイマール下の独)。学生への講演録で、テーマは、①国家権力の実相、②権力の担い手としての政治家、官僚、政党の役割と欧州先進国毎の異同(差異を中心に、史的な展開も解説)、③政治家に求められる倫理と責任、④倫理と責任の関連(宗教的意味合いも加味)。政治学や憲法学で触れられる項目も多く、特に、著者の言う、暴力の独占的把握と、その正当性を付与されたのが「権力」というのはよく言及される点。また本書の政党論は、小選挙区制の現代日本において、本書の変わることなき価値を表出していると感じる。 ただし、倫理と責任に関しては、国家無答責らしき叙述があり(「政治家にとって大切なのは将来と将来に対する責任である」とある。ただ、この部分しかなく国家無答責を叙述しているかの判別は厳密には難しいが…)、国家賠償法や国家補償制度が具備される現代での責任論として適切か。また、過去の責任を問うのは、政治家・官僚らの将来の行為規範を策定する上でも重要で、著者の議論には疑問が残る。とはいえ、心情倫理との止揚を目指しつつも、責任倫理を政治家の基軸とすべき論法は、現代の政治家にも当然に妥当させるべき倫理規範足りうるか。 著者の権力論は、正当性契機・権力的契機(実力・武力)等の主権論に、政党論や政治家・官僚への抑制は立憲主義、暴力機構を独占する権力の抑制的行使の必要性、さらには自由権論などとの関連性が深く、憲法学の基礎素養としても認識しておくべきテーマかも知れない。また、著者の現代への影響を感じるところでもある。

Posted byブクログ

2017/01/22

政治家になるための要件として、地盤、看板、鞄の3つのバンが重要と言われる状況で、本人の資質の適応性を問われることなく、世襲的家業が許容されている。これに対する見解は本書では得られない。本書は第一次大戦でのドイツ敗因を独善的理想論で論じる風潮に、公開講演という場で問題提起している。...

政治家になるための要件として、地盤、看板、鞄の3つのバンが重要と言われる状況で、本人の資質の適応性を問われることなく、世襲的家業が許容されている。これに対する見解は本書では得られない。本書は第一次大戦でのドイツ敗因を独善的理想論で論じる風潮に、公開講演という場で問題提起している。そこでは政治家は権力を求める者であり、倫理に潜むパラドックスに対し強靭な精神で立ち向かう覚悟ある者が天職たり得るという。'官吏として倫理的に優れた者は、政治家に向かず、政治的な意味で無責任になり、道徳的に劣る'という表現があるが、官吏としての特質に触れており、その解釈は本書で得られる。

Posted byブクログ

2017/01/16

思えば2016年は新しいタイプの政治家が世界的に登場した年だった。いや、正確には私たちがすでに克服したと思っていた類型の政治家が装いを新たに戻ってきたということなのかもしれない。いずれにせよ、政治家の性質が変化しつつある今日、「政治家に必要な資質とは何か」と問うてみることは重要で...

思えば2016年は新しいタイプの政治家が世界的に登場した年だった。いや、正確には私たちがすでに克服したと思っていた類型の政治家が装いを新たに戻ってきたということなのかもしれない。いずれにせよ、政治家の性質が変化しつつある今日、「政治家に必要な資質とは何か」と問うてみることは重要であろう。無論それは政治家やそれを目指す人自身がまず第一に考えるべきものだが、有権者にとっても無関係とはいえない。政治家を選ぶのは有権者だからである。 本書はマックス・ウェーバーの講演録で、政治家の類型やそれが成立に至る歴史的経緯、そして政治家に求められる資質などについて論じている。講演当時ドイツは革命による混乱のただなかにあり、ウェーバー自身それに対して思うところがあったらしい。講演は後半に進むにつれて熱を帯びていく。 本文は100ページ少々だが、軽い読み物というわけでもない。訳文の問題なのかもしれないが、読むのに結構根気がいる箇所が少なくない。でもまぁ所詮100ページなので、それぐらいの根気はかけてみてもいいのではないか。その価値は十分ある。

Posted byブクログ

2016/10/22

政治は「権力の分け前にあずかり,権力の配分関係に影響を及ぼそうとする努力」(p.10)であり,「権力─その背後には暴力が控えている─というきわめて特殊な手段を用いて運営される」(p.85) 政治家にとっては,情熱,責任感,判断力の3つが特に重要とのこと。また,心情倫理と責任倫理...

政治は「権力の分け前にあずかり,権力の配分関係に影響を及ぼそうとする努力」(p.10)であり,「権力─その背後には暴力が控えている─というきわめて特殊な手段を用いて運営される」(p.85) 政治家にとっては,情熱,責任感,判断力の3つが特に重要とのこと。また,心情倫理と責任倫理があいまって「『政治への天職』をもちうる真の人間をつくり出す」(p.103)という。 個人的には,政治「によって」生きる者と政治「のために」生きる者のところが気になった。政治「のために」生きていくことができるための経済的条件というのがどの程度なのか。前提となる経済的条件が整っていなければ,政治家になれる人は限定される。。。 政治家にとって克服しなければならない虚栄心との兼ね合いも気になる。。。

Posted byブクログ

2016/08/06

私の理解力が不足しているからだろう。よく理解できなかった。 表紙の、あらゆる政治行動は権力(暴力)である。政治は政治てあって倫理ではない。 これに尽きるな。

Posted byブクログ

2016/07/18

政治家としての「資質」を明言していることは、何も社会に多大な影響を与える政治家だけではなく、どんな職業に対しても重要なのではないだろか? それはどんな職業も社会性を有していると言えるから。 「無駄な仕事はこの世にない。無駄なやり方は腐るほどあるけど。」と私は考えているので。 特に...

政治家としての「資質」を明言していることは、何も社会に多大な影響を与える政治家だけではなく、どんな職業に対しても重要なのではないだろか? それはどんな職業も社会性を有していると言えるから。 「無駄な仕事はこの世にない。無駄なやり方は腐るほどあるけど。」と私は考えているので。 特に「情熱から責任性へ結びついていくところ」は作業から仕事へと変わるターニングポイントだとも言えるし、 自分が社会に対して貢献していく上での基礎になるとも思える。 ここのマインドセットができることは非常に大切だと痛感している。 本著を読んで感じたが自分たちは「倫理」について考えてみる必要があるのではないか? 心情倫理と責任倫理の話。 動機と手段を重要とし、結果は問わない心情心理。 結果と結果に対する責任が重要とする責任倫理。 この話自体は、ビジネスでも当てはまる内容だと思う。 もちろん両倫理が高い位置でばランスを取れている人材こそベストだという事は言うまでもない。 自省してみると感情的に物事を捉えてしまう癖がある私は、 根本的に心情倫理を重要視してしまう傾向にある。 そして責任倫理を全く気にしてこなかったと自己分析している。 人間性という観点から言えば、心情倫理が強い方が真面目だとか、素直といった評価と結びついて、好感を持たれることは多いだろう。 しかし社会で働くうえで求められれていることは、 責任倫理を強く持つことなのではないだろうか? 結果に対して「コミット」させる癖を今のうち(20代)に意識付けておかないととんでもない事になるだろう。 なんて言ったって責任倫理を持っていないかっこ悪い大人たちを見る機会が多かったのだから。

Posted byブクログ

2016/07/01

国家とは“ある一定の領域の内部で正当な暴力行使の独占を要求する人間共同体”と言い、その存在はカリスマによって支えられていると言ったウェーバーは何も来る全体主義を期待していたわけではないだろう。WWⅠ後、革命という名のロマンチシズムに溺れた知識人たちの空気を嘆き、“お前たちに本当に...

国家とは“ある一定の領域の内部で正当な暴力行使の独占を要求する人間共同体”と言い、その存在はカリスマによって支えられていると言ったウェーバーは何も来る全体主義を期待していたわけではないだろう。WWⅠ後、革命という名のロマンチシズムに溺れた知識人たちの空気を嘆き、“お前たちに本当にその覚悟はあるのか”と、政治にかかわる者たちが味合わなければならない連続的な絶望だったり決断を下す覚悟があるのかを問うている。倫理と政治は深くかかわりあっており、その執行者(官吏)は時にはオーウェルが1984年で描いた社会の“二重思考”的なものを駆使して淡々と執行を行わなければならないとも述べる。薄い本ながら内容は非常に深く、示唆に富んでいる。ウェーバーの公演は情熱的でついつい引き込まれるものがあり、彼もまた政治家として成功できる人物であったのだろう。「先生!」と呼びたくなる人No.1(笑)

Posted byブクログ

2016/06/15

政治論として読むと 政治に興味がないので、つらい。組織論、リーダーシップ論として読んだ。政治家の見方が 少し厳しくなった 政治家に必要なのは 情熱、責任感、判断力。虚栄心が 失敗のもとらしい。虚栄心のない人は いない気もするが いま 世間を騒がせている東京都知事は 読まなかっ...

政治論として読むと 政治に興味がないので、つらい。組織論、リーダーシップ論として読んだ。政治家の見方が 少し厳しくなった 政治家に必要なのは 情熱、責任感、判断力。虚栄心が 失敗のもとらしい。虚栄心のない人は いない気もするが いま 世間を騒がせている東京都知事は 読まなかったのだろうか

Posted byブクログ