地獄変・邪宗門・好色・薮の中 他七篇 の商品レビュー
何度読んだか分からない作品。 約100年前の作品とは思えない。 けれど、当時に読んだらもっと衝撃的だったろうと思う。
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藪の中が読みたくて購入。 発見が多かった。 地獄変が、こんな話だったとは。いやはや、記憶は本当にあてにならない。 国語の教科書で読んだ記憶では、自宅が燃えてる様子を描いていた程度だった。 猿のサイドストーリまであったなんて。 娘の胸の内は闇のまま。 藪の中は想像力を掻き立てる...
藪の中が読みたくて購入。 発見が多かった。 地獄変が、こんな話だったとは。いやはや、記憶は本当にあてにならない。 国語の教科書で読んだ記憶では、自宅が燃えてる様子を描いていた程度だった。 猿のサイドストーリまであったなんて。 娘の胸の内は闇のまま。 藪の中は想像力を掻き立てる。 当事者達(!)フルキャストで登場。おしげない。豪華。 独白だからできること。 この話の真相をどう推察するかで人となりがわかる鏡。 好色のオチが衝撃的。完全故に人が死ぬ。 全編時代がかっている。 妙に星新一を思い出す。
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心の葛藤が凝縮されている 萩の中がすき。主観の違いが衝突を生み出すことを証言形式で描くのは、当時としては斬新だったと思う。袈裟と盛遠では愛が憎しみへと変わる過程が殺人者の心理描写のようで生々しく、惹きつけられた。どれも短い作品なのに端的に描かれている。すごい。
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表題外の収録作について。 「袈裟と盛遠」は個人的に感じ入るものあり。 二人が複雑な葛藤を経てどうしようもなく堕ちてしまわざるをえない様が、(私には)他の作品と少し違った読後感を持った。 邪宗門が完結していないのが、それもここから盛り上がるであろう部分で終わっているのが本当に残念...
表題外の収録作について。 「袈裟と盛遠」は個人的に感じ入るものあり。 二人が複雑な葛藤を経てどうしようもなく堕ちてしまわざるをえない様が、(私には)他の作品と少し違った読後感を持った。 邪宗門が完結していないのが、それもここから盛り上がるであろう部分で終わっているのが本当に残念でならない。 芥川は後書きで、未定稿を上梓する理由の一つとして「作者の貧」を上げている。それ自体は残念だが、世に出てくれて、また途中までだが読めてよかったと思う、「読ませる」作品である。 また、本作品は芥川にしては長編に思う。
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*青空文庫 「地獄変」 字面を追うだけだった高校生くらいの頃に一度読んだことがある。 あらためて読むと、オチは最初からみえみえなのだが救いのなさがエグい。しかし、クライマックスの情景の美しさである程度相殺されてる。 人の残酷な感情というのは自らを追い詰めるが、「美」と共存するこ...
*青空文庫 「地獄変」 字面を追うだけだった高校生くらいの頃に一度読んだことがある。 あらためて読むと、オチは最初からみえみえなのだが救いのなさがエグい。しかし、クライマックスの情景の美しさである程度相殺されてる。 人の残酷な感情というのは自らを追い詰めるが、「美」と共存することで精神の均衡を保っているのかもしれない。 あと、前に読んだ時よりスラスラよめた。どんだけ読めなかったのかと… 「藪の中」 主観の違いでまったく話が違っているが、それぞれ嘘のつもりで言っているわけだはないので推理小説とはまた違う味わいがある。
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今 読み返してみても 新鮮に面白い! 芥川さんの作品は斬新で スゴイと思う。 人の心の裏側や 黒い部分、理不尽なこと・・・ 人間の 光と闇の部分について教えてくれる 教科書的な存在。
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そろそろ「藪の中」を読まなきゃいけないと思って購入しまんた。 ワタクシ、あんまりいわゆる「文学作品」って読まないんです。 そんな文学部日文科生。文学部崩壊の危機ですな。 いやー、面白い! 芥川素敵すぎる☆ 読み応えありまくりすてぃ。 芥川のことだから結末に何かあるだろう、って先...
そろそろ「藪の中」を読まなきゃいけないと思って購入しまんた。 ワタクシ、あんまりいわゆる「文学作品」って読まないんです。 そんな文学部日文科生。文学部崩壊の危機ですな。 いやー、面白い! 芥川素敵すぎる☆ 読み応えありまくりすてぃ。 芥川のことだから結末に何かあるだろう、って先が気になる感じが最高によいですな。 「藪の中」以外にも読んだことのない作品があったので、なかなか教養の勉強になりました。 好きな人を嫌いになるためにウン○を盗むってネタ、教養に富んだ小話に使えないかしらん? それにつけても「邪宗門」の続きが読みたきことよ。ムキャー! 【目次】 運 道祖問答 袈裟と盛遠 地獄変 邪宗門 竜 往生絵巻 好色 藪の中 六の宮の姫君 二人小町 解説 中村真一郎
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高校時代、国語の教科書で読んだ時はよく分からなかったけど 大人になってこうゆう文学作品をじっくり読んでみると面白いです。 特に藪の中が好きで感想文を書いた思い出が(笑) 文章も分かりやすいし読みやすい。 なんといっても芥川調の暗さが独特でたまりません。 真相は藪の中…答えは読者の...
高校時代、国語の教科書で読んだ時はよく分からなかったけど 大人になってこうゆう文学作品をじっくり読んでみると面白いです。 特に藪の中が好きで感想文を書いた思い出が(笑) 文章も分かりやすいし読みやすい。 なんといっても芥川調の暗さが独特でたまりません。 真相は藪の中…答えは読者の心でそれぞれ出てしまう。
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初めてまじめに芥川を読んで、その偉大さを知りました。私的には「藪の中」と「袈裟と盛遠」が特に秀逸だと思いました。登場人物が順番に語っていく形式が好きなのかもしれない。「藪の中」は真相が最後まで分からないけど、私的には殺された男の話が真実だったのではないかと。もしくは全ての話が嘘の...
初めてまじめに芥川を読んで、その偉大さを知りました。私的には「藪の中」と「袈裟と盛遠」が特に秀逸だと思いました。登場人物が順番に語っていく形式が好きなのかもしれない。「藪の中」は真相が最後まで分からないけど、私的には殺された男の話が真実だったのではないかと。もしくは全ての話が嘘のどちらか。「袈裟と盛遠」は二人の倒錯めいた愛情の描写が本当に凄い。「邪宗門」が未完なのが残念すぎる。とにもかくにも大正期にこれだけクオリティの高い短編を書いていた芥川はほんと天才だな!
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