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地獄変・邪宗門・好色・薮の中 他七篇 の商品レビュー

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50件のお客様レビュー

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2019/05/12

運◆道祖問答◆袈裟と盛遠◆地獄変◆邪宗門◆竜◆往生絵巻◆好色◆藪の中◆六の宮の姫君◆二人小町 著者:芥川龍之介(1892-1927、東京都中央区)[東京帝国大学文科大学英文学科]小説家 解説:中村真一郎(1918-1997、東京都)[東京帝国大学仏文科]小説家・評論家・詩人・劇...

運◆道祖問答◆袈裟と盛遠◆地獄変◆邪宗門◆竜◆往生絵巻◆好色◆藪の中◆六の宮の姫君◆二人小町 著者:芥川龍之介(1892-1927、東京都中央区)[東京帝国大学文科大学英文学科]小説家 解説:中村真一郎(1918-1997、東京都)[東京帝国大学仏文科]小説家・評論家・詩人・劇作家

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2018/06/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「好色」だけ読んだ。現代の高校生と似たようなテンションだなーと思った。「『見た』だけでもいいから返事欲しいな」という文に対して「見た」って本気で送り返す侍従強すぎる。そしてめげずに60通も和歌を送る平中もすごい執念というか、絶対惚れさせると躍起になる優男そのものにしか見えない。平中にとっては悲劇でしかないのに、コメディのように見えるところにおもしろさがあるのかも。

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2017/09/25

「地獄変」がお気に入りでこっちのほうを買ったが、マイナーなほうなのか。 語り手の丁寧語がこの先の結末へのほの暗い予感を醸し出しているし、想像通りに物語のクライマックスの、気狂いじみた感じがよい。 加えて、この語り手は客観的中立な体をしているが、これも一つの主観のような気がする。良...

「地獄変」がお気に入りでこっちのほうを買ったが、マイナーなほうなのか。 語り手の丁寧語がこの先の結末へのほの暗い予感を醸し出しているし、想像通りに物語のクライマックスの、気狂いじみた感じがよい。 加えて、この語り手は客観的中立な体をしているが、これも一つの主観のような気がする。良秀はただの頭のおかしい人なのか?本当に大殿様と良秀の娘はなんでもないのか?

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2016/10/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

地獄変、道祖問答、袈裟と盛遠、竜往生絵巻、六の宮の医者。二人のこまち、が入っている。中でも印象的なのは、二人のこまち。と藪の中。 ふたりのこまちは、死にたくないあまりに女の武器を使って使いをたぶらかす。死なないように説得する。 おいて後悔する。使いは二度とだまされない。ように取り扱わない。女は怖いという。 藪の中は、、それぞれの視点から事件が語られる。殺された人は例として話される。面白いと思う。

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2015/08/31

芥川の中では聞いたことの無いような作品が多かった。いい機会に読めたと思う。一つひとつの短編同士が繋がっていることでいくつかのまとまりとしてすんなり溶け込むことができ、彼の中では非常に読みやすかった。しかしまだ最近のものと比べると難しく感じるので今後も慣れ親しんでいきたい。やはり有...

芥川の中では聞いたことの無いような作品が多かった。いい機会に読めたと思う。一つひとつの短編同士が繋がっていることでいくつかのまとまりとしてすんなり溶け込むことができ、彼の中では非常に読みやすかった。しかしまだ最近のものと比べると難しく感じるので今後も慣れ親しんでいきたい。やはり有名どころは面白く「地獄変」や「藪の中」は秀逸だった。

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2015/05/29

これも王朝物のセレクション。未完で尻切れ作品の「邪宗門」のような作品もあるが、芥川の短篇の代表作「地獄変」と「藪の中」の完成度がやはり高い。京の都なのに死体が道端に放置されているのが珍しくない時代なので全体的に重い雰囲気だが、戯曲形式の喜劇作「二人小町」が一番面白かった。芥川のユ...

これも王朝物のセレクション。未完で尻切れ作品の「邪宗門」のような作品もあるが、芥川の短篇の代表作「地獄変」と「藪の中」の完成度がやはり高い。京の都なのに死体が道端に放置されているのが珍しくない時代なので全体的に重い雰囲気だが、戯曲形式の喜劇作「二人小町」が一番面白かった。芥川のユーモアのセンスが光る小作品だが傑作。

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2014/02/02

地獄変は相変わらずの壮絶さ。高校の時の国語の先生と絶賛し合ったのがとても懐かしかった。好色は恋狂いってまさにこんな感じだと思えた。今まで真剣に人のことに恋した事のない人ほど人に真剣に恋すると辛い思いをするものですね。

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2013/12/25

芥川龍之介の『蜘蛛の糸』『藪の中』『悪魔』『羅生門』『不思議な島』『地獄変』を読んだ。残酷さの感覚が簡潔と感じる。故意に怖がらせようとか驚かせようとか言う作者の押し付けが皆無。ぐーっと引きこまれる感じは、耳元で読み聞かせて貰っている様な感じになる。漱石とか太宰が回りくどく感じたよ...

芥川龍之介の『蜘蛛の糸』『藪の中』『悪魔』『羅生門』『不思議な島』『地獄変』を読んだ。残酷さの感覚が簡潔と感じる。故意に怖がらせようとか驚かせようとか言う作者の押し付けが皆無。ぐーっと引きこまれる感じは、耳元で読み聞かせて貰っている様な感じになる。漱石とか太宰が回りくどく感じたよ…芥川読むと。物凄く現代的、と言うのかなぁ。

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2013/07/19

芥川龍之介の王朝物。 「運」…仏のご利益についての短編 「道祖問答」…道命阿闍梨と翁の短編 「袈裟と盛遠」…袈裟と盛遠の独白からなる短編 「地獄変」…地獄変を描く絵師の短編 「邪宗門」…異形な沙門をめぐる短編(未完結) 「竜」…源隆国と思われる人が双紙を編む短編 「往生絵巻」…多...

芥川龍之介の王朝物。 「運」…仏のご利益についての短編 「道祖問答」…道命阿闍梨と翁の短編 「袈裟と盛遠」…袈裟と盛遠の独白からなる短編 「地獄変」…地獄変を描く絵師の短編 「邪宗門」…異形な沙門をめぐる短編(未完結) 「竜」…源隆国と思われる人が双紙を編む短編 「往生絵巻」…多度の五位という人物が出家した短編 「好色」…平貞文の短編 「藪の中」…今昔物語の『妻ヲ具シテ丹波ノ国ニ行ク男大江山ニ於テ縛ラルル』を題材にした短編 「六の宮の姫君」…身寄りのない姫と、姫を残して京を去る男の短編 「二人小町」…小野小町と玉造小町の短編 「運」の題材も今昔物語『貧女清水観音値盗人夫語第三十三』だそう。 「地獄変」、「邪宗門」の堀河の大殿とその若殿は、 藤原基経と藤原時平のことだろうかと思いつつ読み進めていたけど、 実際の人物に定められるものではないようでした。 モチーフにはしているのかもしれません。 「邪宗門」は、本当に良い所で未完となっており、続きが気になります。 「袈裟と盛遠」は、ちょうど吉川英治の「新・平家物語」で、 このエピソードを読んだところだったので、また違った趣を楽しみました。 「六の宮の姫君」の最後に、慶滋保胤が出てきます。 この話は小泉八雲の「和解」と少し似ています。 単純な感想ですが、どの短編も、「すごく面白い」です。

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2013/04/01

地獄変と好色が特に良い。 良秀の屏風の描写は本当に鬼気迫る。 昔の文豪というのは、現代の我々が読みやすいかは措いても、描写力(心情も含む)が桁違いにすごいと思う。

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