にごりえ・たけくらべ の商品レビュー
鎌倉の鶴が岡八幡宮近くの鏑木清方の美術館で一葉の墓に美登利の幻が佇む絵を見たことがある。その時から、いつかは読まなければと思っていた。 「たけくらべ」で思い出すのは、魔法使いサリーちゃん。40年ぐらい前の小学生の頃、春休みか夏休みの再放送で見た。(本放送中は男の子向けマンガを見て...
鎌倉の鶴が岡八幡宮近くの鏑木清方の美術館で一葉の墓に美登利の幻が佇む絵を見たことがある。その時から、いつかは読まなければと思っていた。 「たけくらべ」で思い出すのは、魔法使いサリーちゃん。40年ぐらい前の小学生の頃、春休みか夏休みの再放送で見た。(本放送中は男の子向けマンガを見ていたんだろう。)魔法使いは小説を読むと、物語の中に惹き込まれてしまう。本を読んだサリーちゃんが小説世界の中で美登利になってしまうという話だった。父親の大魔王の魔法で助け出されるのだが、話自体は大した盛り上がりも無く、変な違和感があった。 「たけくらべ」自体、短くて淡々とした物語。美登利と信如の間には何も起こらない。ある日、少女と少年の日が終わる。読み終えて堪らない寂寥感につまされた。 雅俗折衷体の文体は、かなりてこずったが、言文一致体で書かれたら、ピンとこないんだろうなあ。
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「にごりえ」だけ読みました。難しかった。 私は、お力よりも、お初に感情移入してしまいました。旦那の源七が風俗?にはまって、子どもはほったらかし・・・切ない! 皆さんのレビューを読んで、たけくらべにも挑戦したいです。もうちょっと後で・・・
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8/3 軽妙洒脱。 焦点移動の巧みさと流麗な文体に、悔しいかな男性作家じゃかなわない。 川上未映子のはるか上を行っている。気がする。
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夜中にAUDIOカセットで聞いていたら寝てしまったので翌朝もう一度聞いた。 文体が旧態なので、本ではじめに読むとしんどいと思う。テープでよかった。 朗読の幸田弘子さんもすごくよかった。 樋口一葉を中心に朗読活動を続けている女優さんでH.8に紫綬褒章を受章している人らしい。 源七の...
夜中にAUDIOカセットで聞いていたら寝てしまったので翌朝もう一度聞いた。 文体が旧態なので、本ではじめに読むとしんどいと思う。テープでよかった。 朗読の幸田弘子さんもすごくよかった。 樋口一葉を中心に朗読活動を続けている女優さんでH.8に紫綬褒章を受章している人らしい。 源七の息子の太吉の声なんて、びっくりするほど上手だった。 話の内容も、銘酒屋(置屋のこと)の看板娘お力へ入れ込んだ源七のやるせなさや それを夫にもってしまったお初のなさけなさ、それでも離縁してくれるなとせがむ哀しさ 太吉から鬼、鬼、と呼ばれるお力の人生(家族、恋)など盛りだくさんでありながらするすると 物語に吸い込まれるような文体でとてもよかった。 どちらかというとやはりお初に感情移入してしまって、10年連れ添って我慢しつづけたのに たったいっぺんその愚痴をこぼしたからといって「そんなことが妻のすることか」と罵られ 離縁をつきつけられるなんてひどすぎると思った。昔の妻ってほんと忍耐だったんだなあ。 蒲団やをつぶしてしまい働かなくなった源七のかわりにたった2畳の長屋でせっせと休むことなく 内職をつづける姿ははっきりと想像できて、痛ましすぎて悲しかった。
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遊郭の周辺に生きる人々を舞台にした小説です。一葉自身がそのような場所に住んでいたからこそのりありてぃーがあります。現代語に訳したら魅力が消えてしまう。ぜひ原文で読んで欲しいです。明治は古典じゃなくて近代ですから。
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一葉の没した24歳すぎて再度読み返した。「たけくらべ」の美登利は「ええ厭々、大人になるは厭やな事…」と彼女ら吉原遊郭周辺に暮らす子供達に「思春期」「青春期」モラトリアムという猶予期間はない。子供の時間を終えたら、大人になり職につく。酉の市を境に「子供、子供である時間」を終えて遊女...
一葉の没した24歳すぎて再度読み返した。「たけくらべ」の美登利は「ええ厭々、大人になるは厭やな事…」と彼女ら吉原遊郭周辺に暮らす子供達に「思春期」「青春期」モラトリアムという猶予期間はない。子供の時間を終えたら、大人になり職につく。酉の市を境に「子供、子供である時間」を終えて遊女としての身の哀しさを知ったか、少女美登利は憂いて沈み、水仙の造花を懐かしい想いで眺める…手に入らない清き男性をそのはるかに見つつ…美しい美登利の姿に終焉する物語に、私は耽美といいきれないリアリズムを感じる。 20歳大学一年、英語の教授が夏休みに、日本語で評せよと謎の課題としての扱いで読んだ記憶…妙な思い出とともに、時代の先端を生きつつも、家を守る古風な明治の女性一葉の存在を感じるに、自立、の意識が私にはまだ足りないか。?
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