にごりえ・たけくらべ の商品レビュー
「たけくらべ」 文章は読みにくかったけれど、少女漫画的な少年、少女を主人公に当時の時代背景から描かれていた。
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2015/1/6読了。 個人的にはにごりえの方が好き。 たけくらべは登場人物が一読しただけだとわかりにくかった。なんとなくにごりえの方が読みやすかった。思ったより美登里さんがサバサバしてて、イメージと違った。
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思わずため息をついてしまうくらい清廉として、そしてどこかほの暖かい日本語で書かれているなと感じました。 ろうそくの光のような雰囲気を持った日本語。 柔らかく、どこか輪郭のぼやけた先には深い闇もあって…はっきり見えない霞の向こうを知りたいような、知らずにいた方がいいような…曖昧...
思わずため息をついてしまうくらい清廉として、そしてどこかほの暖かい日本語で書かれているなと感じました。 ろうそくの光のような雰囲気を持った日本語。 柔らかく、どこか輪郭のぼやけた先には深い闇もあって…はっきり見えない霞の向こうを知りたいような、知らずにいた方がいいような…曖昧さが心地よく、そして物悲しい。 『にごりえ』はストーリーがよく分かったのに、『たけくらべ』はイマイチお話についていけなかったのは何故かしら?
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慣れるとするする読めてしまう美文。テンポが心地いい。子供たちが大人になっていく切なさと戸惑いが瑞々しく描かれている。授業でとりあげてもらえてよかった。
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少女マンガかと思った。 明治以降子女への教育が盛んになり、裕福な家庭の子女による教養というか娯楽としての文学が出るようになった一方で、古文を勉強した経歴から古典的な仏教文化に基づいた、それでいてそこまで裕福でなく吉原の近くで生活環境のよくないところで暮らした過去が作品に特徴を与...
少女マンガかと思った。 明治以降子女への教育が盛んになり、裕福な家庭の子女による教養というか娯楽としての文学が出るようになった一方で、古文を勉強した経歴から古典的な仏教文化に基づいた、それでいてそこまで裕福でなく吉原の近くで生活環境のよくないところで暮らした過去が作品に特徴を与えている。らしい。 ひらがな中心とかはそうだけども、現代でもありそうなレベルの人の表裏の複雑な感情と生活が描かれていて、正直すごいと思った。 まあ少し少女漫画的な恥ずかしさに悶絶したけども。 時代が時代だからスラスラは読みにくいけども、おすすめ。
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五千円札の柄も一葉になったし、必読の近代文学だと思って購入した リズミカルな文体で、結構読みやすい 儚げで美しい物語で、それぞれの場面が脳内で勝手に映像化された 女性であり、家長であり、吉原界隈で育った一葉にこそ書けた話だということがわかった 装丁もすごく好きだ
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文章の美しさもさることながら、キャラメイキングがたまらんですよ。気が強くてめんどくさい女性、大好きです。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
NHKのテレビ番組のJブンガクを見ています。 2010年の8月に にごりえを紹介していたので読み直しました。 相手はいくらもあれど一生を頼む人が無いのでござんす というくだりを Sure, I have loads of admires - but no one I can trust my life to. と訳していました。 最後のtoは思い至りませんでした。 へー,そう訳すんだと にごりえ の中身と英語の勉強になりました。 英語にしてみるとにごりえ の良さと日本語の良さを再認識できることが分かりました
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いわずと知れた明治の文学。いつかは読もうと思いつつ、55歳を超えてはじめて読む。だからこそかもしれない。「たけくらべ」はせつなく、悲しく、十代の淡い思いがよみがえる。さらに悲しくもある。 これからは何度も繰り返し読むことになるだろう。
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「言文一致体ではないけれども、これは近代文学なんだ・・・」なんてことを昔教えられたと思いつつ、夢中になって読み終えた。 『にごりえ』では物憂げな酌婦のお力、そして『たけくらべ』では快活な少女美登利がそれぞれ主人公である。 両者は当時の男尊女卑の風紀から外れた吉原界隈の人間であ...
「言文一致体ではないけれども、これは近代文学なんだ・・・」なんてことを昔教えられたと思いつつ、夢中になって読み終えた。 『にごりえ』では物憂げな酌婦のお力、そして『たけくらべ』では快活な少女美登利がそれぞれ主人公である。 両者は当時の男尊女卑の風紀から外れた吉原界隈の人間である。しかし、自由はあれど所詮は「籠の中の鳥」、彼女たちの存在と未来は予め運命付けられている。そして、実はこうした運命付けは主人公以外の登場人物にも当てはまるのであり、坊主の子は坊主に、高利貸しの子は高利貸しになる未来がそれぞれ暗示される。 樋口一葉による登場人物の嬉々とした心情変化の繊細な描写は、将来に対する彼らの不安をも克明に写し出していた。
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