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秘密の花園 の商品レビュー

3.4

85件のお客様レビュー

  1. 5つ

    9

  2. 4つ

    25

  3. 3つ

    37

  4. 2つ

    8

  5. 1つ

    1

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2012/08/19
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

少女たちの脆さと芯の強さと儚さと秘めているもの、 彼女たちが一人の個体となってここに存在していること。 カトリック系の学校に通う3人の女の子たち 幼い頃のつらい記憶と今も一人で葛藤している那由多 教師との恋に溺れ勝手な妄想と年頃ならではの自意識に空回りして姿をくらます淑子 人に関心がなく冷たい態度をとってしまう自分を恥じていながらも那由多に思いを寄せる翠 那由多のは切羽詰まっている感じで息がつまりそうになる! それぞれ思っていることも感じていることも違って おもしろ~い。 淑子は自殺しちゃったのかと思ったけどそうでもないみたい。 少女の危うさがひしひしと押し寄せてきて 当時はすごく重大なことだと思い込んで そうやって悩んでいつの間にか成長していくんだなあと。 話の重さとあとがきのあっさりしているのが なんだかギャップに安心したw なかなかおもしろーい)^o^(

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2012/08/03

女子高が舞台の3人の少女のオムニバス。他人から見た目線と内面のズレがパズルを嵌めるようで面白かったです。1・2話のラストの、少女の吹っ切った行動にはらはらしながら、しがらみは断ち切れた?とすっとする部分も。3話目は、まさしく花園だ…。タイトルに一番適ってる気がしました。自分が高校...

女子高が舞台の3人の少女のオムニバス。他人から見た目線と内面のズレがパズルを嵌めるようで面白かったです。1・2話のラストの、少女の吹っ切った行動にはらはらしながら、しがらみは断ち切れた?とすっとする部分も。3話目は、まさしく花園だ…。タイトルに一番適ってる気がしました。自分が高校生の時、こんな周囲を見てなかったなぁ、と今にして思えば軽く勿体無く感じてしまいました。

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2012/06/24

三人の女子高生のお話。 繊細でどこか危うささえを感じる多感な年頃の心の内がよく書かれている。 (といっても本当の女子高生の心の内を知るすべはないのだけど) 三人それぞれが違った個性を持っており、三人の視点で物語が進んでいく。 男から見ると人気順としてはおそらく、翠、那由多、薫、じ...

三人の女子高生のお話。 繊細でどこか危うささえを感じる多感な年頃の心の内がよく書かれている。 (といっても本当の女子高生の心の内を知るすべはないのだけど) 三人それぞれが違った個性を持っており、三人の視点で物語が進んでいく。 男から見ると人気順としてはおそらく、翠、那由多、薫、じゃなかった淑子かな。

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2012/05/01

女子校特有の閉鎖的かつ、それぞれが親密な関係を築こうとしている必死さみたいなものがすごく上手く表現されている。 あとがきで作者自身も書いていたけど、やっぱり魚喃キリコの「blue」を連想せずにはいられなかった。 私自身も思春期を女子校で過ごしたけど、ここまでの実感はなかった。 ...

女子校特有の閉鎖的かつ、それぞれが親密な関係を築こうとしている必死さみたいなものがすごく上手く表現されている。 あとがきで作者自身も書いていたけど、やっぱり魚喃キリコの「blue」を連想せずにはいられなかった。 私自身も思春期を女子校で過ごしたけど、ここまでの実感はなかった。 ただ、社会に出てから振り返ってみると、やはり同性しかいないあの空間は、ある意味において異質で、なおかつ貴重な場所だったような気がする。 三浦しをんの作品にしては珍しく(?)低い温度のストーリーに感じた。

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2012/04/29

女子高は、やはり秘密の花園なんでしょうか?ミステリアスな美少女と可愛い少女と普通の外見の少女、それぞれの思いや行動。呼び方、呼ばれ方で相手との距離間がわかるそういう時代・・・確かにあった。

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2012/03/30

お嬢様女子校に通う3人の話。 高校生の時感じた雰囲気、自分の感情がコントロールできない微妙な気持ち、一線を超えてしまうと闇に落ちてしまいそうな危うい感覚がうまく表されていると思った。 そして、読み進めるうちに何をしでかすか分からない登場人物に恐怖を抱いた。 つかず離れず、いい...

お嬢様女子校に通う3人の話。 高校生の時感じた雰囲気、自分の感情がコントロールできない微妙な気持ち、一線を超えてしまうと闇に落ちてしまいそうな危うい感覚がうまく表されていると思った。 そして、読み進めるうちに何をしでかすか分からない登場人物に恐怖を抱いた。 つかず離れず、いい感じの距離感でお互いを思う翠と那由多の関係が羨ましい。 引用に入れた表現が、面白いなと思った。

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2012/03/26

繊細と危うさ、聡明さと愚かさがふわふわと混在している。 大人でも子どもでもないこの頃のアンバランスさって、いつのまに修正されていくのだろう。 図書館の先生が気になる。 ”大人”な彼女の話も読みたかった。

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2011/12/05
  • ネタバレ

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女の子のどろどろした部分と、壊れやすい純粋な部分を描いた話。 「大丈夫」の裏に隠した「大丈夫じゃない」部分が見ていて少し苦しくなる。 “分かり合えてる、信じあってる二人”に羨ましさや溝を感じる少女の気持ちも、 生まれるはずだった家族にずっと心を縛られる少女の気持ちも、 男性が嫌いなわけではないのにその性に関しては心の奥で冷たい憤りのようなものを感じる少女の気持ちも、 ・・・すべて想像できる範囲で切ないし、苦しい。 思春期の頃の気持ちに返れるような作品。

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2011/11/26
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 カトリック系(だと思う)の女子高生たちの思い。学生生活や青春と呼ぶのは少し違う、萩尾望都さんの「トーマの心臓」が頭を過ぎった私なのですが……なので、私が感じたのは、普遍的な愛、かな。    可愛い容姿で愛想も良く、けれど、どこかつかみどころのない那由多、何事にも泰然として自分の世界の中にいるような翠、恋に盲目になっている良家のお嬢様、淑子。それぞれ3人の外界との関わり方と内面。  こういう、他者が受けるイメージと、当人が「これが私だ」と思っている自分との差異を書かれている話が好きです。  イメージとのギャップを埋められなくて息苦しかったり、心地よかったり、演じているうちにそれが本当の自分になってしまったり。    しっとりとした話でした。というか、三浦さんが学生を登場させると、情景描写がなんであれ、どこかしっとりとした、それこそ、図書準備室のような、ちょっと重たい空気と黴臭い匂いのようなイメージを受けます。懐かしいような、息が詰まるような。  このお話、私は好きです。  なので、さらに司書の方のお話も読みたかったなー。  三人のこの後に幸あれ。

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2011/11/15

カトリック系の女学校に通う女の子達が主人公。 社交性の高い那由多と、謎めいた美少女翠、那由多に憧れる被害妄想癖のある淑子。 彼女らがお互いの心の中にあるものとどう付き合っていくか... 女子高もの大好き。 不安定でドロドロで切なくて愛おしいおんなのこたち。 この人のはサラッと読...

カトリック系の女学校に通う女の子達が主人公。 社交性の高い那由多と、謎めいた美少女翠、那由多に憧れる被害妄想癖のある淑子。 彼女らがお互いの心の中にあるものとどう付き合っていくか... 女子高もの大好き。 不安定でドロドロで切なくて愛おしいおんなのこたち。 この人のはサラッと読めるとこがいい。 三浦しをんさんの作品ではこれが一番すき

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