戦争の日本近現代史 の商品レビュー
再読 書店で見かけて、思わず読んでみたけど2年前に読んでた。表紙の装丁が変わったので新刊かと思ったけど情けない限り。 とはいえ、歴史には出来事とともに「なぜ」という問題が潜んでいるという著者の視点にははげしく同意する。 国家の発展になぜ戦争が必要だったのか? 国民はなぜ戦争を選ん...
再読 書店で見かけて、思わず読んでみたけど2年前に読んでた。表紙の装丁が変わったので新刊かと思ったけど情けない限り。 とはいえ、歴史には出来事とともに「なぜ」という問題が潜んでいるという著者の視点にははげしく同意する。 国家の発展になぜ戦争が必要だったのか? 国民はなぜ戦争を選んだのか? 信じられないけど日中戦争から太平洋戦争への拡大も、それを許す論理が存在していたからだ。ではなぜそんな論理が成立しえたのか。答えが用意されているわけじゃないけど、このアプローチには感心しちゃう。
Posted by
第二次世界大戦まで日本社会がどのように戦争にかかわり、正当化し、それに対してどんな反論がなされてきたのか。些細な文献も取り上げ考証し、緻密な論理を組み立てます。 仮想敵国という言葉の"仮想"がいつなくなるかわからない時代にあって、戦争による他国領地の占領は自...
第二次世界大戦まで日本社会がどのように戦争にかかわり、正当化し、それに対してどんな反論がなされてきたのか。些細な文献も取り上げ考証し、緻密な論理を組み立てます。 仮想敵国という言葉の"仮想"がいつなくなるかわからない時代にあって、戦争による他国領地の占領は自衛的方策としてリアリティがあったのでしょう。 しかしそれはいまや空論でしかありません。国際社会が戦争によってもたらされる悲劇、絶望がいかに大きいかを理解したからです。 本書で明らかにされた前時代的な論理を我々が現代に発見するならば、それが如何に悲惨な結果をもたらしたかを思い出すべきでしょう。
Posted by
2013.11.22 おもしろいが、難しい。何度と読んでやっとわかると思う。 それでも日本人は戦争を選んだを詳しくした本。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
難しい!のと、米国が敵とみなされてからがちょっぱやで、ん?となりました。読んでいるのに通じない…難しい。 ですます調に不慣れで、そこもなかなか厳しかった…。 そして戦争を学ぶというよりは外交駆け引きかなぁと。 決して軍事じゃないなぁと。
Posted by
なんとなくまとめ。 明治政府誕生 海外列強やべえ 特にロシア。 軍備整えないと! ↓ 清が朝鮮の属国化強化 しかも、列強に土地貸し出しとかしてる ロシアに手出されたら怖すぎる ↓ 日清戦争で朝鮮の独立を明記 ↓ ロシアの中国、朝鮮での権力増大。 満州占領 ↓ 日露戦争 レーニン...
なんとなくまとめ。 明治政府誕生 海外列強やべえ 特にロシア。 軍備整えないと! ↓ 清が朝鮮の属国化強化 しかも、列強に土地貸し出しとかしてる ロシアに手出されたら怖すぎる ↓ 日清戦争で朝鮮の独立を明記 ↓ ロシアの中国、朝鮮での権力増大。 満州占領 ↓ 日露戦争 レーニン「専制国ロシアは立憲国日本にすでに打ち破られている」 ↓ 第一次世界大戦勃発 東アジアのドイツ領の奪取、中国での権益拡大の好機! 参戦! ↓ 戦争ってもう総力戦だよね。 経済封鎖されても戦えないと・・・。 そうだ!中国あるじゃん! ↓ 海軍「つっても、ある程度艦船があれば短期決戦いけるよ」 ロンドン海軍軍縮会議「日本軍艦つくりすぎ。アメリカの6割な」 日本「アメリカむかつくわー」 ↓ 陸軍「中国取れば30年でも戦えるわ。今ならソ連も弱いし・・・」 満州事変! ↓ ソ連パワーアップ。 中国「満州取られて日本ムカつく。日本製品なんて買わんわ」 日本「中国の野郎・・・。親日政権作らにゃ」 盧溝橋事件=日中戦争勃発 しかし、アメリカの中立法でお互い宣戦布告できずにグダグダに。 ドイツと日本の接近、ソ連での対日強行論など、日中戦争の国際化 アメリカ「中国とソ連まで日独伊側に入れるわけにはいかねーな」 ↓ 日本の東南アジアへの戦線拡大。 アメリカ「日本いい加減にしろ」 太平洋戦争!
Posted by
太平洋戦争をふりかえるとき、「なぜ日本は無謀な戦争に突入したのか」という命題が立てられがちだが、太平洋戦争だけを取り上げてそのような問いを立てるのは「正しい問い方」ではないと筆者は言う。 明治政府樹立後、次々に戦争を重ねてきた日本の歴史を一つ一つ検証し、戦争の相互性をとらえる中で...
太平洋戦争をふりかえるとき、「なぜ日本は無謀な戦争に突入したのか」という命題が立てられがちだが、太平洋戦争だけを取り上げてそのような問いを立てるのは「正しい問い方」ではないと筆者は言う。 明治政府樹立後、次々に戦争を重ねてきた日本の歴史を一つ一つ検証し、戦争の相互性をとらえる中で、初めて太平洋戦争を巻き起こした理論が明らかになる。言われてみれば当たり前だが、なかなか気づきにくいこと。 明治維新に正当性を持たせた理論から順に、為政者が戦争に向けて国内外に訴えた理屈を見ていくと、今から見れば無謀で筋の通らない戦争がなぜ実現されてしまったのか、おぼろげながら見えてきた気がする。 もっと背景知識を身につけてからもう一度読みたい。
Posted by
日本が明治維新から大陸進出、そして太平洋戦争に至った過程を「もう少しじっくり、細かくていねいに」考察することを試みた本。「なぜ」主権線という概念が生まれたのか、「なぜ」関東軍は満州を目指したのかなど、「なぜ」解明の試みに挑むところがこの本の特色。日本近代史について基本的以上の知識...
日本が明治維新から大陸進出、そして太平洋戦争に至った過程を「もう少しじっくり、細かくていねいに」考察することを試みた本。「なぜ」主権線という概念が生まれたのか、「なぜ」関東軍は満州を目指したのかなど、「なぜ」解明の試みに挑むところがこの本の特色。日本近代史について基本的以上の知識がないと読むのは難しいので注意。
Posted by
明治以降の日本近代史は戦争の連鎖と言え、ひとつひとつの戦争は点ではなく、鎖のように因果が繋がっている。 特に、日露戦争➡第一次大戦➡満州事変➡日中戦争および大東亜戦争、の流れの中で揺れ動いた政治観が興味深い。 国際情勢、政治の変化の対応して世論がどう変化していったか、という部分の...
明治以降の日本近代史は戦争の連鎖と言え、ひとつひとつの戦争は点ではなく、鎖のように因果が繋がっている。 特に、日露戦争➡第一次大戦➡満州事変➡日中戦争および大東亜戦争、の流れの中で揺れ動いた政治観が興味深い。 国際情勢、政治の変化の対応して世論がどう変化していったか、という部分のはもう少し詳しく読みたかったな。
Posted by
『戦争』をテーマとしているが、明治維新から太平洋戦争までの日本外交全般について学ぶことができる良書。内容は難解ながら口述形式なので文章は平易で読みやすい。 第一次世界大戦までの日本外交と、それ以降の日本外交の何が違っているのか。 教科書的な事実の裏にある一本の論理の線を明かし、歴...
『戦争』をテーマとしているが、明治維新から太平洋戦争までの日本外交全般について学ぶことができる良書。内容は難解ながら口述形式なので文章は平易で読みやすい。 第一次世界大戦までの日本外交と、それ以降の日本外交の何が違っているのか。 教科書的な事実の裏にある一本の論理の線を明かし、歴史の深みを知ることができる。 以下あとがきからの引用 ・日本の近現代史をながめてみただけでも、新たしく起こされる戦争というのは、以前の戦争の地点からは、まったく予想のつかない論法で正当化され、合理化されてきたことがわかります。 そして、ここの戦争を検討すると、社会を構成する人々の認識ががらりと変わる瞬間がたしかにあり、また、その深いところで変化が、現在からすればいかに荒唐無稽にみえようとも、やはりそれは一種の論理や観念を媒介としてなされたものであったことは争えないのです。
Posted by
開国および明治維新の近代化政策から太平洋戦争にいたるまでの戦争史です。ここらへんの歴史観は人によってかなり異なる所ですが、高校までの歴史の世界から一歩踏み出して「歴史を線としてどう見たらよいか」というのを考えるのにとてもよく出来ています。"東大式レッスン"とい...
開国および明治維新の近代化政策から太平洋戦争にいたるまでの戦争史です。ここらへんの歴史観は人によってかなり異なる所ですが、高校までの歴史の世界から一歩踏み出して「歴史を線としてどう見たらよいか」というのを考えるのにとてもよく出来ています。"東大式レッスン"というタイトルも、口調が大学の授業風の口語体に近く、史料も噛み砕いて分かりやすく説明していますので、日本の近現代史に興味を持ち始めたばかりの人にお奨めしたい一冊です。最近流行りの「失敗学」を考えるにも有用な一冊かもしれませんね。
Posted by