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屍鬼(5) の商品レビュー

4.2

263件のお客様レビュー

  1. 5つ

    104

  2. 4つ

    88

  3. 3つ

    41

  4. 2つ

    10

  5. 1つ

    1

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2017/07/06
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

屍鬼読了。文庫版で5冊と長編だが、一気に読んでしまった。面白いと言うより、なんとなく勢いで読まなければならない気がしたので。 最終巻は人間の集団心理の恐ろしさや醜悪さが目立つ反面、屍鬼の苦しみも描かれており、善悪で割りきれるものではなかった。殺人を罪とすると言う意味でも人間の範疇から逃れられないゆえの苦しみがあるのは理解できるが、人間と屍鬼の関係は善悪の問題ではなく、生存競争の問題であり、静信の考え方はピントがずれているように思えてならない。最後まで共感はできなかった。

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2017/06/28
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

読み終わった。ラストまで善と悪について語られていた。私の脳みそにはあまりに難しく、深い。 元子が1番病んだ、狂った人格のように思う。 屍鬼の時代設定はいつ頃なんだろう。携帯電話という単語は1度だけ出てきたが、登場人物の名前は昔っぽい。

Posted byブクログ

2021/12/30

生者も生き延びるのに必死なのは分かるが、途中どっちが鬼なのか分からなくなった 大川が沙子を追い詰めたとき、大川が鬼に感じたよ・・・ 復讐というより快楽の為の拷問状態 団結した人間は怖いと思わせる結末だった

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2017/02/24

これまでイライラさせられっぱなしであったが、五巻は素直な意味で面白かった。 四巻までが停滞しがちだっただけに、屍鬼が次々と殺されてゆくのはやはりすっきりする。 ただまあ正義について問われるようなのはどうでもいい、小説にそういうものは求めていない、これは好みの問題だけれど。 全体を...

これまでイライラさせられっぱなしであったが、五巻は素直な意味で面白かった。 四巻までが停滞しがちだっただけに、屍鬼が次々と殺されてゆくのはやはりすっきりする。 ただまあ正義について問われるようなのはどうでもいい、小説にそういうものは求めていない、これは好みの問題だけれど。 全体を通しては、やはり冗長のひと言に尽きる。

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2016/11/05

あぁ面白かった!怖かった!! シンプルな「起き上がり」と戦う正義の話ではなく、 読み終わってみると複雑な気持ちになるし 何が正義なのか悪なのかなんて、白黒つけるのはもはや意味がない。 「殺意のない殺人はない。殺意のない殺人は事故だ。」 の言葉は結構ずっと心にひっかかって 私は沙...

あぁ面白かった!怖かった!! シンプルな「起き上がり」と戦う正義の話ではなく、 読み終わってみると複雑な気持ちになるし 何が正義なのか悪なのかなんて、白黒つけるのはもはや意味がない。 「殺意のない殺人はない。殺意のない殺人は事故だ。」 の言葉は結構ずっと心にひっかかって 私は沙子に感情移入をしてしまった。 それを友人に伝えると、私らしいですね。言われたことも面白く。この本の感想は、その人の性格が出るのだろうとも思う。 物語としてももちろん面白い。 だけど、どの登場人物にも自分でも理解できる感情があり、自分もどのキャラクターにも、ひょんなことから豹変し得るんじゃないか、、とドキリとする。 とにかく、いろんな人の感情を一気にかぶって 「問われている」といった感覚になることだけでも 読む価値ある。 これはオススメの小説

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2016/09/11

 文庫本にして全五巻! 長い! でも、ハマるったらありゃしない!  前半は多すぎる登場人物と、難解な小説中小説のおかげでかなり読み辛いが、それを越えたら後は止まらない。 とにかくページを捲らずにはいられない展開が続くのだ。  物語が展開するに従って、この小説が普段手をつけないジャ...

 文庫本にして全五巻! 長い! でも、ハマるったらありゃしない!  前半は多すぎる登場人物と、難解な小説中小説のおかげでかなり読み辛いが、それを越えたら後は止まらない。 とにかくページを捲らずにはいられない展開が続くのだ。  物語が展開するに従って、この小説が普段手をつけないジャンルであることがわかり、この先を読み進められるか一瞬不安になってしまったが、要らぬ心配だった。 それ以降、むしろ面白さは加速し、寝る間も惜しんで最後まで一気に読んでしまった。  この物語は非常に多くの人物の目線で語られる。 そのため、登場人物の頭をぴょんぴょん跳びまわるように感情移入してしまい、いろんな視点で展開を追うちに、善と悪、生と死の境がどんどん曖昧になってゆく。  そして、最後には何とも言えない読後感が残る。 傑作。

Posted byブクログ

2017/01/09
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

喰うか喰われるか、生きるということについて深く考えさせられた。 彼らは元は人間であって、人間を喰らわなければ生きる道はなくて。それでも必死に抵抗し葛藤する者もいれば、人間を殺す特権を得たと嬉嬉として襲う者もいる。 人間もまた同様に、殺されまいと抵抗する者、自然の成り行きに身を預けた者、敵の存在を知りながらも見て見ぬふりをする者など様々な考えをもった人が登場する。 私はこの小説で一番おもしろいと思ったのは、見て見ぬふりをする人々だ。彼らは物語の終盤まで何もしない。ただ事態を傍観しているのみ。しかし、作中ではそんな彼らの様子は頻繁に描写される。 そして物語の終盤、積を切ったように彼らは行動を開始する。それも激烈に、正しいと信じる道を突き進む。この世で最も恐ろしいものは、考えを持たぬ民衆であると思った。 全五巻であり、長いと思ったのは事実だ。それでも一度読み始めるとそれは丁寧な描写のおかげだとすぐに気づく。そして何よりも続きが気になり、本から目が離せなくなってしまう。過去に一度一巻で挫折したことがあったが、最後まで読んでよかったと思った。

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2016/07/17

やっぱり余分な部分が多く、テンポを悪くしていたような気がする。 じわじわと侵食してくる屍鬼が一変して狩られる側になった展開が、分かってはいたけれど面白かった。 人に非ずな屍鬼に過去や秘めたる想いを感じさせ、逆に人に潜んでいた残酷な本性を見て、対象的だった。 キング作品のオマージュ...

やっぱり余分な部分が多く、テンポを悪くしていたような気がする。 じわじわと侵食してくる屍鬼が一変して狩られる側になった展開が、分かってはいたけれど面白かった。 人に非ずな屍鬼に過去や秘めたる想いを感じさせ、逆に人に潜んでいた残酷な本性を見て、対象的だった。 キング作品のオマージュらしいので、今度はそちらを読んでみようと思う。 ひっそりと迎えたラストの後の、異様にテンションの高い解説に笑ってしまった。 こんな沢山の登場人物が出ているにも関わらず、誰一人として好感を持てる人物がいないという小説も珍しいと思う。

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2016/06/13
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

全5巻、読み終わったー。 やっぱり最後の巻は、一気読みでしたぁ。 一気に展開したね。 かおりが言ったように、やっと大人たちが分かってくれて行動を起こした。って感じ。 おそいよーーー。 静信の言い分もわからないでもないけど、やっぱり私だったら、村の連中と一緒に狩るだろうな。 屍鬼は加害者でもあり被害者でもあるけど、やっぱり人間社会で人間として生きていくなら、屍鬼は魔物でしかない。 村の人たちも、もう狩りまくりで頭おかしくなってた。 大川の大将かっこえー。と息子の篤にトドメをさしたときおもったけど、最後はイカレてたし、元子も狂ってた。 一番怖いのは、そうやって気がふれた人間なのかも知れない。 その点、律子は屍鬼になっても、自分の信念を変えなかった。えらいなー。 人間と屍鬼のそれぞれの性を垣間みた最後でした。

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2016/02/19

やっぱり登場人物や諸々の叙述で不必要なところが多かったなーと感じる。エンドも収拾がつかなくなった感じがするなぁ。こういう物語はエンドに行く手前までがピークなのかな。過程はとても楽しめた。内容としては上下巻で十分収まると思った。静信の弱さが嫌い。中途半端な清らかさもイライラする。敏...

やっぱり登場人物や諸々の叙述で不必要なところが多かったなーと感じる。エンドも収拾がつかなくなった感じがするなぁ。こういう物語はエンドに行く手前までがピークなのかな。過程はとても楽しめた。内容としては上下巻で十分収まると思った。静信の弱さが嫌い。中途半端な清らかさもイライラする。敏夫の俗っぽさが対称的で、どこで二別されたのかなと。大量虐殺に安っぽい哲学はいらない。ひたすら真っ直ぐで偏った自らの正義をかざすのがせいぜいだろう。太字の静信の小説につながる叙述が本当にいらない。これはそういう類の物語ではない。愚痴ばかりになるが、そこそこ楽しめました笑

Posted byブクログ