翔ぶが如く 新装版(二) の商品レビュー
外遊から帰った大久保…
外遊から帰った大久保は征韓論を潰しにかかる。幕末の混迷期と同様に権謀術策の限りを尽くす。西郷対大久保。
文庫OFF
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
会議の事前準備を各々の視点で描いた本作。プロローグ的な役割を持っており続きが非常に気になる終わり方だった。 征韓派の西郷と反征韓派の大久保、伊藤という対比構造。 誠心のみ持ち合わせてる西郷と、根回しに次ぐ根回しという大久保達の違いが面白かった。いかに西郷くらい優秀であっても、維新後を想像せず、外に目を向けないとここまで愚かに見えるのかと感じた。自分も外の世界を見ようと考えさせられた。、
Posted by
情熱によって成立した明治政府であったが、その後の政治進行にはそれぞれの思惑、思想、そして人間性が背景にあるのだということがよくわかる。政治は所詮人間が生み出していくもの。英雄と考えられている西郷隆盛も一人の弱さを抱えた人間なのだ。 司馬遼太郎、独特の理屈っぽい語りなのだが、なぜか...
情熱によって成立した明治政府であったが、その後の政治進行にはそれぞれの思惑、思想、そして人間性が背景にあるのだということがよくわかる。政治は所詮人間が生み出していくもの。英雄と考えられている西郷隆盛も一人の弱さを抱えた人間なのだ。 司馬遼太郎、独特の理屈っぽい語りなのだが、なぜか惹きつけられる。
Posted by
西郷隆盛の征韓論を軸に渦巻く人間模様が丁寧に描かれており、まるでその時代にいるかのような気持ちになる。 ここからの展開が楽しみになる二巻であった。
Posted by
「尊王攘夷」のスローガンで始まった筈の倒幕運動から、明治維新が為ってみたら、幕末からの開国方針が何も変わっていないという、この歴史の流れが、長らく釈然としなかったのだが、これを読んで、漸く腑に落ちたというか――当時の士族達も釈然としなくて、だからあちこちで士族の反乱が起きて、最終...
「尊王攘夷」のスローガンで始まった筈の倒幕運動から、明治維新が為ってみたら、幕末からの開国方針が何も変わっていないという、この歴史の流れが、長らく釈然としなかったのだが、これを読んで、漸く腑に落ちたというか――当時の士族達も釈然としなくて、だからあちこちで士族の反乱が起きて、最終的に西南戦争に至ったのね、と。しかし、旧支配層の武士は既得権益を取り上げられ、庶民は税金やら兵役やら負担が激増した、この明治維新という大改革が、よく破綻・瓦解しなかったものだという、新たな疑問が湧いてきた。
Posted by
※2007or2008年購入 2008.2.28読書開始 2008.3.8読了 2017.5.6売却@Book Off
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
p.369 この連中の過去を動かしてきた志ーあるいは精神の肉腫ーのようなものが邪魔をするのかもしれない。 様々な思惑が蠢いているようです。いつの時代もその辺は変わらないんでしょうね。次巻も楽しみです。
Posted by
「翔ぶが如く(2)」(司馬遼太郎)を読んだ。 『革命家というのは、やはり特異な精神体質をもつものであるかもしれない。』 このペースであと8巻かぁ。 夏が来るまでに読み終わるだろうか。
Posted by
相変わらず、余談のオンパレード。 重複もはなはだしい。 人格に触れることばかりで、まるで虚構船団のようだ。 ここまでが序章、と思いたい。 しかも、千絵という章は蛇足もいいところではないか。 急にメロドラマ風の安い設定。謎であった。
Posted by
反征韓論派の動きが活発化。伊藤博文の活動が凄まじく、大久保利通がついに参議になる。板垣退助と副島種臣も岩倉具視らの活動で反征韓論派に鞍替えした。政治の世界は凄まじい。。
Posted by