天切り松 闇がたり(第二巻) の商品レビュー
連作短編。 【残侠】・【切れ緒の草履】 ・・・“侠”と書いて“おとこ”と読む(笑)。腕っぷし抜群のドン・キホーテか。 【目細の安吉】 ・・・親分格好良し♪ 【百面相の恋】 ・・・その後の二人がどうなったのか。 気になり過ぎる!!!!!!! (ほか、略) シリーズものの短編...
連作短編。 【残侠】・【切れ緒の草履】 ・・・“侠”と書いて“おとこ”と読む(笑)。腕っぷし抜群のドン・キホーテか。 【目細の安吉】 ・・・親分格好良し♪ 【百面相の恋】 ・・・その後の二人がどうなったのか。 気になり過ぎる!!!!!!! (ほか、略) シリーズものの短編周を2冊たて続けに読むと・・・(つまり、同一世界観の物語を、ほんの数日で10編以上読むことに)・・・さすがに食傷するということに気がつけた(苦笑)。 好きなシリーズとなったことには違いが無いので、少し間を開けてからまた、続巻を読もう。 ★3つ、7ポイント半。 2016.11.18.古。
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「男てえのは、理屈じゃあねえ。おぎゃあと生まれてからくたばるまで、俺ァ男だ、俺ァ男だと、て、てめえに言いきかせて生きるもんだ。よしんばお題目にせえ、それができれァ、理屈は何にもいらねえ」 大正ロマンの時代を駆け抜けた目細の安吉一家の活躍譚第2段。 この2巻で安吉一家以上に...
「男てえのは、理屈じゃあねえ。おぎゃあと生まれてからくたばるまで、俺ァ男だ、俺ァ男だと、て、てめえに言いきかせて生きるもんだ。よしんばお題目にせえ、それができれァ、理屈は何にもいらねえ」 大正ロマンの時代を駆け抜けた目細の安吉一家の活躍譚第2段。 この2巻で安吉一家以上に光るのはやはり清水の小政。 一宿一飯の義理を立てて鮮やかに舞台を降りる様は本当に格好いい! 「春のかたみに」ではもちろん号泣したし、安吉親分も寅兄ィも栄治兄ィもおこん姐さんも相変わらず素敵だけれど、この中で一番好きな話はと言われたら「百面相の恋」を選んでしまう私は、結局騙りの常兄ィが一番のお気に入りだったりします。
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解説大山勝美氏 8章からなる文庫本 幕末、明治、戦争。。 歴史をもっと知っていれば今作はもっと楽しめると思う。 フルメンバー活躍の1冊。 最終章『春のかたみに』 前作で親を選べぬ子の辛さ、という感想を抱いたが 今章を読んで考えさせられる。。 根っからの悪人はいないという事だろうか。。 松蔵の芯の強さ、優しさを再認識。
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大正が舞台の粋な男の心意気小説は好きなのだが、1巻、2巻と連続して読むと飽きてしまう……。 今回は間に『人体600万年史』(上下巻)を挟んでの読了だったからまだしも、残りの3、4巻も何か明後日の方向にある本と併読したほうがよさそうだな(^^;
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残侠―天切り松 闇がたり〈第2巻〉 >> 気に入った台詞、先ず、おこん姉さん「好いた惚れたは人間を正直者にさせちまうのさ」 『残侠』をようやく読み終えることができた。『闇の花道』に比べると、クラッシック?な文章と、描かれている世界観に慣れたのか『闇の花道』よりも読み...
残侠―天切り松 闇がたり〈第2巻〉 >> 気に入った台詞、先ず、おこん姉さん「好いた惚れたは人間を正直者にさせちまうのさ」 『残侠』をようやく読み終えることができた。『闇の花道』に比べると、クラッシック?な文章と、描かれている世界観に慣れたのか『闇の花道』よりも読みやすく、よりダイナミックな展開に、物語に引きずり込まれ、いつの間にか、松蔵の気持になって他の登場人物に接している自分を発見しました。リアリティは後退するが、これまでの話の中で設定された舞台の上で、生き生きと描かれたキャラクターが動き出し、後半に向かって物語が盛り上がって行く。 闇語りを仕切る天切り松も、絵に描いたような不幸を背負った少年時代は、義理人情を欠くところがあり、自分が愛されていることに気づかなかった。浅田次郎さんは、現代とは異なる厳しさにさらされていた大正時代、哀しみの中にも自らの生きざまを発見し、懸命に生きる人々を描くことで、読者に生きることの意味を問う機会を与えてくれている。 面白いだけではなく、非常にためになる本で、続編が非常に楽しみだ。
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天切り松、非常にいいです。読む度にこの独特の世界にはまっていきます。登場人物の人間性が、素敵すぎます。第八夜「春のかたみに」が、とても泣けました。
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シリーズ二作目。粋な愛のお話多めでテンション上がってたら、最終話で号泣した。 その構成が粋でした! ぐずぐずいってないで、兎に角足踏ん張って生きねば。そんなことを思える一冊。
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鼠小僧の時代から一子相伝の技、天切り。 それを受け継いだ松蔵が、現代の監獄に潜り込み囚人たちに昔の大泥棒達の武勇伝を語っていく。 江戸の粋とは、男の心意気とは・・・聞いている囚人たちが、改心していくのが面白い。 松蔵の師匠たちは本当に皆かっこよくて、ついつい話に引き込まれてしまう。 吉原花魁で松蔵・筆おろし、なんて豪勢なお話もあり・・(笑 どんなに大金を積まれても、自分の信念に合わないことは絶対にしないという大泥棒達の冒険物語。
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天切り松闇語りシリーズ2.いやあ面白い。役者が揃いすぎだわ。それにこのべらんめえ調大好きなんだよね。 残侠/切れ緒の草鞋/目細の安吉/百面相の恋/花と錨/黄不動見参/星の契り/春のかたみに それに私桜も大好きで、舞台のあらゆるところに桜舞う光景が出てくるのもうっとり感。 山形有朋もそうだったけど清水小政でてきちゃったねえ。こういう現実に名を残す登場人物がひらりと現れるのもこの物語の魅力だねえ。“”俺ァ男だ”とてめえに言い聞かせて生きるのが男、かぁ。ほんと惚れ惚れするわこの世界の男たち。目細の名人芸もでてきたし(半返したぁ恐れ入った!)、百面相常のお点前もひとついただいたしおこんに黄不動に松蔵に、ひとりずつエピソードがほぐされていって、しかもまた語り口が名調子だよねえ、ほんと舞台を観に行ってるような気持ちになる。こういうのって悪党じゃないよなあ。ある意味ヒーローだよ。銀次もでてくるのかなあ。安吉のもっと昔を語るときには出てくるよなあ。知りたいなー、大親分銀次のことも。松蔵だってまだ自分の仕事するようになってからの出来事は語ってないしね。5巻までいま手元にあるからあと3冊。イッキにいきます。2冊目でますます大好き!このシリーズ。期待期待。
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泣ける話が多かった1巻に比べて切ない恋愛がらみの話が多かった。松蔵がすっかり大人びてたので驚く。時代の移り変わりでこぼれ落ちた人々がチラホラ出てくるのがこの時代の寂しさ。
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