月の裏側 の商品レビュー
思ったよりもスペクタクルな展開。実際の堀のある町は行ったことがないが、写真で見ると、風情のある趣深い感じ。 しかし、これを読むと怖くなりそう。夜が。 最後の方、慌てずゆったりしてるのがかっこいいとする男性と感情のままに生きるのが女性だなと感じた。説明のつかないことを説明しないまま...
思ったよりもスペクタクルな展開。実際の堀のある町は行ったことがないが、写真で見ると、風情のある趣深い感じ。 しかし、これを読むと怖くなりそう。夜が。 最後の方、慌てずゆったりしてるのがかっこいいとする男性と感情のままに生きるのが女性だなと感じた。説明のつかないことを説明しないままにすることの余韻が好きなので、よい。
Posted by
最初から最後まで不気味な雰囲気。 今何が起きてるのか、自分の身に何が起きようとしてるのか、恐怖が迫ってくる感じに引き込まれる。 事件の真相と「アレ」の存在。 この世には解明されてない謎が多々あって どんどん新しく謎が生まれてるけど 自分も無意識に謎の一部に組み込まれてる可能性もあ...
最初から最後まで不気味な雰囲気。 今何が起きてるのか、自分の身に何が起きようとしてるのか、恐怖が迫ってくる感じに引き込まれる。 事件の真相と「アレ」の存在。 この世には解明されてない謎が多々あって どんどん新しく謎が生まれてるけど 自分も無意識に謎の一部に組み込まれてる可能性もあって、自分の身に謎が迫ってる可能性もあって、そう考えるとゾッとする。
Posted by
アニメ「サマータイムレンダ」を見て、なんだか似たような雰囲気の小説を昔読んだ気がする...と記憶と実家の本棚を掘り返して再読。 全体の雰囲気は似ているがこちらの方がより不気味。長靴を履いて寝るのはどんなにか気持ち悪いだろうと変にリアルに想像してしまう。恩田陸作品らしいゆっくり背筋...
アニメ「サマータイムレンダ」を見て、なんだか似たような雰囲気の小説を昔読んだ気がする...と記憶と実家の本棚を掘り返して再読。 全体の雰囲気は似ているがこちらの方がより不気味。長靴を履いて寝るのはどんなにか気持ち悪いだろうと変にリアルに想像してしまう。恩田陸作品らしいゆっくり背筋が冷えていく感じの世界観が好き。
Posted by
無意識をひとつにする、何か、はユングの集合的無意識と通じる概念だと思った。個人は繋がっているのかいないのか、繋がっているとして自分は本当にある自分なのか、共通する何かの部分なのか、、郷愁を感じる街でのミステリアスな事件を下敷きに、自己を揺さぶられるような読後感
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
恩田陸氏の初期の作品。モダンホラー。 とある町で人が失踪するも、無事帰ってくるという事件が多発。彼らは『盗まれて』しまったのか。 ・・・ 本作、失踪後に当人が帰ってきます。その時の意識だけないのですが、あとは普通なのです。 こうした筋から、自然と洗脳とか、死とかを考えました。 意識や記憶の連続性を自認できる場合、周囲から『お前洗脳されたんだ』と言われても『はあ?』って思うでしょう。もし死後の世界があるとして意識や記憶があり『あ、俺死んだんだ』ってわかったら、死への恐怖は薄いのではないでしょうか。 本作の『盗まれる』というのは言わばこのような状態。ただし『盗まれている』間は記憶がない。だったら別に恐怖とかは余りないんでないの?と感じました。 で、思いました。 意識・記憶の一体性・連続性こそがアイデンティティなのであり、これが保持されない(というか確証できない)のが死であり、だからこそ、死は怖いのではないでしょうか。 まあその意味では本作は余り怖くはなかったかな。 ・・・ いつも書きますが、恩田さんは作風の広さが半端ないです。創造意欲はどこから湧くのでしょうか?感心してしまいます。 青春小説やエンタメ小説としての恩田さんしか知らない方はこうしたモダンホラー系も読んでみていただきたいです。
Posted by
SFホラー。 何が本当で、何が嘘かはわからないけど 大多数になればそれが本当になる。 この世の中には説明ができないこと、説明しなくてもいいことがあるんじゃないか。 そうなのかもしれないな。 登場人物の多聞さんがでてくる不連続の世界 を続いて読みたい
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
ジャック・フィニィの「盗まれた街」は過去に読んだことがある。面白かったのは覚えているがラストの記憶がない。オイラの頭はほんとに残念だ。盗まれた人がどういう風に帰ってくるのか事実を知った協一郎、多聞、高安、藍子が世間にその証拠を出さない理由にいまひとつ納得ができないけど、最後まで相手の姿かたちをはっきりさせないままこれだけドキドキさせてくれたことに感心。というか相手が敵なのか味方なのかもよくわからない。殺される訳でじゃない、少しの間世の中から消えてまた帰ってくるだけだ。それを四人がそれぞれどんなふうに捉えるのか、ってことだ。多聞の盗まれても盗まれなくても一緒じゃないの?的な考え方って長生きしそうだな。 ”真実は男のものだが、真理は女の中にしかない。男はそれを求めて右往左往するだけだ„ って言葉が頭に残ったんだけど、なんか解せないんだよなぁ。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
恩田陸さんは初めて読んだのだが、かなり読みやすかった。登場人物たちの会話が知的で面白いし、始終、展開が予想できないワクワク感があった。ただ、結局多聞は盗まれていたのかどうかよくわからないのが心残り。
Posted by
なかなか理解するのが難しかった 勝手な解釈だけど月の裏側って、月は存在して見ることができるけど裏側はここからは決して見えないもの 存在するけど見えないものって、人の意識とか深層心理だったり、人によって見るあるいは想像する、思うことがそれぞれ異なるという側面を描いたのかなぁと。
Posted by
全体的にどんよりとした雰囲気の中で、唯一教え子の多聞ののほほんとした性格に救われた。 恩田作品の中でも突出した不可解な気味の悪さ。この世には説明できないことが、私たちの知らない間にどんどん生まれているのかもしれない。 ☆印象的な言葉☆ 「人間は、一人では生きていけないが、一人で...
全体的にどんよりとした雰囲気の中で、唯一教え子の多聞ののほほんとした性格に救われた。 恩田作品の中でも突出した不可解な気味の悪さ。この世には説明できないことが、私たちの知らない間にどんどん生まれているのかもしれない。 ☆印象的な言葉☆ 「人間は、一人では生きていけないが、一人で何もできないわけではない」
Posted by