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海辺のカフカ(下) の商品レビュー

3.9

160件のお客様レビュー

  1. 5つ

    44

  2. 4つ

    56

  3. 3つ

    35

  4. 2つ

    7

  5. 1つ

    2

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2024/08/13
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ナカタさんはヒッチハイクをした時に乗せてもらったトラックの運転手・星野さんと共に高松へ行くことに。 星野さん大活躍です。ナカタさんの純粋さと、星野さんの性をとおした生命力の強さが対照的だけれどもいい同士なコンビがとても良かった。 ファンタージーのようであり哲学のような結末に、これが村上春樹の世界なのね、と理解。なんだかわからななかったけど、とても感動した。上手く言えないけれど、読み終わってしばらくしてから泣きそうになった。 最後に出てきた大島さんのお兄さんの存在にちょっと救われた。カフカと星野さんが日常に戻っていけて本当に良かったと思う。

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2024/07/01
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

難しかったけど、恋の妬みをテーマにした物語だと思う。2人の恋に嫉妬する男(カフカの実父)。そしてジョニーウォーカーはメタファーとして登場する。

Posted byブクログ

2024/02/06

村上春樹ー難しいけど理解できたらすごく奥深いと感じられる作家。独特な世界観=村上春樹 です。完全に村上春樹の世界観にはまってしまったようです...また他の本も読んでみたいです!

Posted byブクログ

2024/02/05

「僕が求めているのは、僕が求めている強さというのは、勝ったり負けたりする強さじゃないんです。外からの力をはねつけるための壁がほしいわけでもない。僕がほしいのは外からやってくる力を受けて、それに耐えるための強さです。不公平さや不運や悲しみや誤解や無理解-そういうものごとに静かに耐え...

「僕が求めているのは、僕が求めている強さというのは、勝ったり負けたりする強さじゃないんです。外からの力をはねつけるための壁がほしいわけでもない。僕がほしいのは外からやってくる力を受けて、それに耐えるための強さです。不公平さや不運や悲しみや誤解や無理解-そういうものごとに静かに耐えていくための強さです」 「それはたぶん、手に入れるのがいちばんむずかしい種類の強さでしょうね」 「知っています」 「僕らはみんな、いろんな大事なものをうしないつづける」、ベルが鳴りやんだあとで彼は言う。 「大事な機会や可能性や、取りかえしのつかない感情。それが生きることのひとつの意味だ。でも僕らの頭の中には、たぶん頭の中だと思うんだけど、そういうものを記憶してとどめておくための小さな部屋がある。きっとこの図書館の書架みたいな部屋だろう。そして僕らは自分の心の正確なありかを知るために、その部屋のための検索カードをつくりつづけなくてはならない。掃除をしたり、空気を入れ換えたり、花の水をかえたりすることも必要だ。言い換えるなら、君は永遠に君自身の図書館の中で生きていくことになる」

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2023/08/17

題名が海辺のとあったのですが、決して夏の話ではないです。メタファー、精神世界、sexでの放出、クラッシック音楽、レコード、図書館、テキパキ作る食事等、いつもの村上春樹ワールドの中、2つの物語がどう繋がるのか、場面がどうなるのか飽きることなく、どんどん読めました(飽きることのないナ...

題名が海辺のとあったのですが、決して夏の話ではないです。メタファー、精神世界、sexでの放出、クラッシック音楽、レコード、図書館、テキパキ作る食事等、いつもの村上春樹ワールドの中、2つの物語がどう繋がるのか、場面がどうなるのか飽きることなく、どんどん読めました(飽きることのないナカタさんのように)結果、私的には肉体は入れ物、魂が人の心に残ると言うのがこの世の刹那と再確認出来ました。名作でした。

Posted byブクログ

2023/08/05

ストーリー展開は何となく分かったが、場面ごとに出てくる哲学的な話は難しくて、セリフ全てを理解できなかった。 でもmixiでこの小説を分析している人の文を読むと、キリスト思想にもつながっているらしく、村上春樹作品を研究している人が多いのも分かった気がした。 考えれば考えるほど奥が深...

ストーリー展開は何となく分かったが、場面ごとに出てくる哲学的な話は難しくて、セリフ全てを理解できなかった。 でもmixiでこの小説を分析している人の文を読むと、キリスト思想にもつながっているらしく、村上春樹作品を研究している人が多いのも分かった気がした。 考えれば考えるほど奥が深くなりそうね。 ある程度村上作品を読んだら、その分析本も読んでみたいな。

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2023/07/12

村上春樹にしては登場人物が多く、それぞれの存在に意味を付されているようだが、中途半端な印象もする。 特に15歳の主人公が15歳であるとは全く思えないし、父殺しのための無理矢理な設定にも思える。 またナカタさんの空っぽな悪の本質をアイヒマンと重ねるなら、ナカタさんが主人公の父親=ジ...

村上春樹にしては登場人物が多く、それぞれの存在に意味を付されているようだが、中途半端な印象もする。 特に15歳の主人公が15歳であるとは全く思えないし、父殺しのための無理矢理な設定にも思える。 またナカタさんの空っぽな悪の本質をアイヒマンと重ねるなら、ナカタさんが主人公の父親=ジョニーウオーカーに対して義憤を感じる必要はない。 それとも義憤を感じたのは主人公なのか?そのようには読み取れないが。 源氏物語の六条御息所や雨月物語のエピソードを引用して夢の中のように母親や姉の近親相姦を描くがどうにもおさまりが悪い。 また本作の骨格であるギリシャ神話のエディプス王の話をパクりすぎ。 もっと父親を殺す必然性を書き込んでほしい。 また早稲田大学川口大三郎事件をエピソードに入れていると漂流 日本左翼史 理想なき左派の混迷 1972-2022で指摘したが深くは言及されていない。

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2023/06/08

 繋がった。異なる時間と空間が。それだけに留まらず、過去と未来。現実と夢、幻。自分と他者。生者と死者が交錯してしまった。  今、この本を読んでいる私は、いったい誰なのか。本当に私なのか。現実なのか。夢なのか。そう考えてみるのも、面白い。  この小説は、もしかしたら単純な話ではない...

 繋がった。異なる時間と空間が。それだけに留まらず、過去と未来。現実と夢、幻。自分と他者。生者と死者が交錯してしまった。  今、この本を読んでいる私は、いったい誰なのか。本当に私なのか。現実なのか。夢なのか。そう考えてみるのも、面白い。  この小説は、もしかしたら単純な話ではないのか。展開や交わされる言葉の数々によって、複雑に思わされているのではないか。難しかった。

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2023/05/27

下巻も旅行中の飛行機の中で久しぶりに読んだけど、楽しく読み終わった。向こうの世界とこちらの世界、どこまでが現実か夢か、という世界観が色濃く出てる。

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2023/05/06

とあるカフェにおいてあった上下巻を、カフェに行くたびに読んでいた。カフェに行って読まなかったことはない。読むためにカフェに行っていた。後半から展開が早くなっていく感じがした。最後の数章を読む最中、涙腺がたびたび刺激されるのを感じた。村上春樹を読もうと思ったのは、ドライブ・マイカー...

とあるカフェにおいてあった上下巻を、カフェに行くたびに読んでいた。カフェに行って読まなかったことはない。読むためにカフェに行っていた。後半から展開が早くなっていく感じがした。最後の数章を読む最中、涙腺がたびたび刺激されるのを感じた。村上春樹を読もうと思ったのは、ドライブ・マイカーの映画を観てからだった。映画を観てから原作を読んだ。その後、短編も読んだが、長編は「ノルウェイの森」が初めてだった。自分にとっての村上春樹長編第2段がこの「海辺のカフカ」だった。きっと、あの映画監督もこの本を読んだに違いない、と思いを馳せる瞬間もあった。なにより、読み進め、そして読了したときに、すっと、カタルシスを感じた。次は、最新作を読み進めたいと思う。それと同時に「海辺のカフカ」に出てきた土地のいくつかを、回るための計画を立てようと思う。

Posted byブクログ