読者よ欺かるるなかれ の商品レビュー
所々に推理にあたって…
所々に推理にあたっての読者への注意が書かれています。トリックはある短編でも使われていたものでそちらを先に読んだらガッカリするかもしれません。
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読心術師の予言どおり…
読心術師の予言どおりに死んだ主人。いったいどうして・・・?
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ん⁈ うーん、 犯人がわかって、なるほどね、と思う。 読んでいるあいだ、ほんの少し、犯人かもしれないという疑いが頭をよぎったかもしれないけれど。 結局、犯人は見当もつかないまま、探偵の謎解きを待つだけでした。 時代は、1930年代。 ちょうど、アガサ・クリスティーが、ポアロを...
ん⁈ うーん、 犯人がわかって、なるほどね、と思う。 読んでいるあいだ、ほんの少し、犯人かもしれないという疑いが頭をよぎったかもしれないけれど。 結局、犯人は見当もつかないまま、探偵の謎解きを待つだけでした。 時代は、1930年代。 ちょうど、アガサ・クリスティーが、ポアロを主人公に小説を書いていたころ。 アガサの生年は、1890年。 本作の作者は、1906年生まれ。 場所も、ロンドンを中心として描かれており、背景は似ています。 『the reader is warned』というのが、もともとの題名のよう。翻訳では『読者は警告される』? 「読者よ欺かるるなかれ」という邦題は、なかなか、ツッコミたくなるモノだけれど。 古めかしい館、集まった人々。 何かが起こりそう、、、 そこで、殺人! ありそうといえばありそう。 本作には、オカルトっぽい雰囲気を漂わせる怪しい人物が登場。 その人物に欺かれるなということか? その人物は、あまりに不審すぎて、犯人とは思えない。思えないけれど!! 犯人かも?と思われる人物が、見えてきたかもしれない! でも、、 最後に、一気に犯人に迫るというのも、お決まりのパターン。 もう、早く教えて、と、焦れてくる感じ、ミステリーならではですね。 本書の著書は、カーター・ディクスン。 じつは、ジョン・ディクスン・カーとして知られる推理小説作家。 今の時代だと、オカルトとかホラーも、もっとドギツイものだったりするかもしれないけれど、この時代の薄暗い雰囲気は、これはコレで浸るのが楽しいと思う、ミステリーです。。
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1939年発表のH・M卿シリーズ第9作。超自然的な要素を絡めた稀有なミステリとして、カーファンならずとも海外ミステリを読む者であれば誰であれ避けては通れない一作。 "絶対的な不可能犯罪"を如何なる方法で解決へと導くのか。トリックに多少苦しいところがあるのも事実...
1939年発表のH・M卿シリーズ第9作。超自然的な要素を絡めた稀有なミステリとして、カーファンならずとも海外ミステリを読む者であれば誰であれ避けては通れない一作。 "絶対的な不可能犯罪"を如何なる方法で解決へと導くのか。トリックに多少苦しいところがあるのも事実だが、語り手の配役や解決の演出、全体を流れるプロットに、カーにしか生み出せない独創的なアイデアが詰まっている。前作『五つの箱の死』から継続して登場する人物がいるので、順番に読むのが吉。
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思念で人を殺せると自称する男を登場させ、遠隔殺人を扱った本書。この作品はカーの最たる特徴であるオカルティズムが十分に堪能できる作品である。 とにかく読心術が出来、思念で人を殺せると主張するペニイクなる人物が縦横無尽に物語を駆け巡り、あのHM卿でさえも翻弄され、思念で人を殺していると半ば信じるほどだ。 そして同一時間に離れた場所に出現し、殺人を犯すという設定で当然考えるのは双子のトリックだが、嬉しい事にその脱力感を与えられる真相は今回は避けられていた。 しかしその代わり―というのは適切ではないかもしれないが―のトリック(もう1人がペニイクのマスクを被る)はちょっとがっかりかも。外の窓に浮かび上がるぐらい近いのだから、ばれてしまうと思うのだが。 物語、事象が裏返る手法はカー作品の特徴でもあるが、今回もそれが十分に発揮できている。 とにかくこの作家はダブル・ミーニングの投げ方が巧い。最初読む話では全く自然の流れであった表現が真相を与えられるに当たって全く意味の違う意味に変わってしまう切れ味は健在である。 そしてこの読者への挑戦状ともいうべき題名。原題は“The Reader Is Warned”つまり文中の訳文を引用するのなら『読者に一度警告する次第である』となるが、この表現が随所に出てきて、挑戦意欲を駆り立てる。 とはいえ、この真相は、解らんでしょう! 死者が一時蘇生するという真相は推理で当てるのは専門知識を要するので一般読者が当てるのは無理があると思うが、個人的にはこういうサプライズは大歓迎。セイヤーズ作品を読んでいるみたいだった。 しかし第1の殺人の真相が非常に面白いのに対し、第2の殺人の真相がその亜流でしかもちょっと無理があるだろうと思わされるものだったのが残念。ちょっと綱渡りしすぎた。
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犯人の長台詞で犯行が明らかになるのはミステリとして薄味になるものだが、カー=カーター・ディクスンなら許す。出来不出来の激しい作家だが、これはAクラス。
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あら、これ、続き物なんですね。 初のディクスン・カー。 舞台装置の設定が面白いですね、 殺人の予告があり、超能力で人が死んでいくとは。 すいすい読めます。 ただし、トリックは・・うーん・・ 謎解きを楽しんでいく種類の推理物とは違う気がします。 私はクイーンが好きなのですが、この小説だと 「あっ、そうだったんですかあ・・・」という感想で限界。 トリックがべつだんすぐれているというわけではないんですよね。 ただ「超能力を持っていると自称する人間の裏で殺人をする」という着想は面白い気がします。 現実にありそう、という意味で。 カーはもう一作くらい読んでみてから判断したいところ。
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H・M卿モノ。 あの死に際の状況は、正直あまり納得できない。やや、苦しいのでは、と珍しく思ってしまった。他の部分は面白く、さくさく読めた。
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念力で殺人、しかも予告します。 面白かったです。 H・Mは直接の褒め言葉に弱いんですね。 かわいらしいところもあるんだなと思いました。
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一年くらい前に、古本屋で買った本。そして、何故か今の今まで読まないままにクローゼットに積んであった本でもある。 夫の「死に際」の状況とかは強引じゃないか、とか思う。 でも、予想以上に面白かった。
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