読者よ欺かるるなかれ の商品レビュー
念力により人が殺せると豪語する読心術師。屋敷の主人、妻…と予言通りに人が死んでいく。はたしてこの『念力による死』は本物なのか? で、見事に欺かれました。トリックはネタ的にアレなところはありますが、各キャラの動きや犯人の動機、何よりH・M卿の犯人を追い詰める作戦、その根底にある探...
念力により人が殺せると豪語する読心術師。屋敷の主人、妻…と予言通りに人が死んでいく。はたしてこの『念力による死』は本物なのか? で、見事に欺かれました。トリックはネタ的にアレなところはありますが、各キャラの動きや犯人の動機、何よりH・M卿の犯人を追い詰める作戦、その根底にある探偵側としての動機に痺れました。 カーの中ではベストじゃないけど、そこそこ楽しめる作品でした。
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テレパシーで人を殺す話である。特殊な能力を持つと自称する男が、この時間にこの人を殺すと予言し、その時間に実際にその人が死ぬ。予言者には完璧なアリバイがあり、被害者はまったく外傷がなく毒殺でもない。大したもんだ、これを最後で鮮やかに説明するのだから。 カーター・ディクスン(ディ...
テレパシーで人を殺す話である。特殊な能力を持つと自称する男が、この時間にこの人を殺すと予言し、その時間に実際にその人が死ぬ。予言者には完璧なアリバイがあり、被害者はまったく外傷がなく毒殺でもない。大したもんだ、これを最後で鮮やかに説明するのだから。 カーター・ディクスン(ディクスン・カー)の作品は、トリッキーな謎が飛び出してきて、そいつをどうやって合理的に解決してくれるのだろうとわくわくしながら読むのだが、実は最後まで読んでも、何がなんだかわからずに終わってしまうことがけっこう多い。が、この本は、最後で「なるほどこの手があったか」と納得してしまった。よくできてる。面白かった。 また、トリックなどもなかなかいいのだが、物語の進み方もなかなかいい。伏線のちりばめ方なども含め、楽しかった。最後の解決のために書いているって印象ではなくて、途中途中がハラハラしながら楽しめた。いいミステリだった。
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タイトル通りのことを言いたいです。 「読者よ欺かるるなかれ」 でもあの展開からするとついつい そのメインに出てくるあの人を 疑いたくなってしまうのですわ。 これまた奥にはとんでもない 事情が隠されているのです。 しかも真実がああいう結果になっていると… 驚かざるを得ないことでし...
タイトル通りのことを言いたいです。 「読者よ欺かるるなかれ」 でもあの展開からするとついつい そのメインに出てくるあの人を 疑いたくなってしまうのですわ。 これまた奥にはとんでもない 事情が隠されているのです。 しかも真実がああいう結果になっていると… 驚かざるを得ないことでしょう。 ある意味残忍な犯罪です。 言葉どおりに受け取っていると 命取りです。
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※このレビューにはネタバレを含みます
友人であるチェイスに誘われれてサム・コンスタブルの屋敷にやってきたサンダース博士。サムの妻マイナの連れてきた読心術師ハーマン・ペニイク。サムが死ぬというペニイクの予言。マラリアを患ってから寒さに気を使っていたサム。サンダース博士が発見したサムの遺体。死因が不明のままペニイクを弾劾するマイナに対し殺害予告をするペニイク。再び実現した予言。サンダース博士とヒラリイを巡って対立するペニイク。 2009年2月19日購入
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念力で人を殺す!?とにかくインパクト大です。真相も一部かなりぶっ飛んでます。さすがカー。面白かった。
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インパクトの強いタイトルなので弥が上にも期待してしまったが、いつも通りの展開だった。と言っても決してつまらないという意味ではなく、この作家の平均レベルはクリアしている。不可能犯罪が巧い作者だが、本作品はその中でもヘビー級。テレフォースという怪奇的な要素も加わって、カーター・ディク...
インパクトの強いタイトルなので弥が上にも期待してしまったが、いつも通りの展開だった。と言っても決してつまらないという意味ではなく、この作家の平均レベルはクリアしている。不可能犯罪が巧い作者だが、本作品はその中でもヘビー級。テレフォースという怪奇的な要素も加わって、カーター・ディクスンのフルコースを味わうには申し分ない。真相そのものは納得したが、動機などの点で未解決の部分もままある。この分野に動機の解明などは野暮かもしれないが、すべてがクリアになれば、読後の充実感もまた違ったのかもしれない。もうひとつ残念だったのは、サーンダーズ博士の存在が邪魔だったこと。構成上、なくてはならない人物なのだが、その人物像に共感できなかったため、存在そのものが鬱陶しくて仕方がなかった。
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