黒いトランク の商品レビュー
トリックは複雑で、好みじゃないが、よく考え込まれた作品であると感じた。以下に詳しい感想があります。http://takeshi3017.chu.jp/file6/naiyou19702.html
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ミステリランキング上位だけに、期待値がかなり高かったけど、その分かえってちょっと肩透かし、って意味で評価は渋めに。書かれた時代を考えると、時代背景は気にならないし、時刻表トリックも良く考えられていると思うし、なんだけど、淡々とした筆致のせいもあってか、どんどん先が読みたくなる!的...
ミステリランキング上位だけに、期待値がかなり高かったけど、その分かえってちょっと肩透かし、って意味で評価は渋めに。書かれた時代を考えると、時代背景は気にならないし、時刻表トリックも良く考えられていると思うし、なんだけど、淡々とした筆致のせいもあってか、どんどん先が読みたくなる!的なドキドキ感がいまひとつだった。まあでもそれって、本作に期待する方向性が違う、って言われればそれまでなんだけど。
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鮎川哲也の『黒いトランク』を読了。 探偵役は鬼貫警部。アリバイ崩しもので、自力で謎を解くのはかなり難解。 オレは時刻表が苦手で見るのも嫌なのだが、本作にはそれが複数存在する。どうなることかと思ったが、そこまで細かく見る必要は特になかったので安堵した。 核になるトリックは実に...
鮎川哲也の『黒いトランク』を読了。 探偵役は鬼貫警部。アリバイ崩しもので、自力で謎を解くのはかなり難解。 オレは時刻表が苦手で見るのも嫌なのだが、本作にはそれが複数存在する。どうなることかと思ったが、そこまで細かく見る必要は特になかったので安堵した。 核になるトリックは実に見事だった。素晴らしいの一言である。 それと本作は、本文に出てくる用語についての説明が随所にあり、親切設計(?)になっている(例えば、執筆当時は使われていたが今は廃線になった電車の路線などについてなど)。 裏表紙には、本作について江戸川乱歩が書いた文章が載せられている。以下はその全文。 「本書は棺桶の移動がクロフツの「樽」を思い出させるが、しかし決して「樽」の焼き直しではない。むしろクロフツ派のプロットをもってクロフツその人に挑戦する意気込みで書かれた力作である。細部の計算がよく行き届いていて、論理に破綻がない。こういう綿密な論理の小説にこの上ない愛着を覚える読者も多い。クロフツ好きの人々は必ずこの作を歓迎するであろう。」 クロフツの『樽』も有名だがまだ未読なので、いつか読んでみたい。
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文体は古臭く読みやすいとは言えませんが、それを越えた魅力があります。さらっと読めるような作品ではないので、読むのに気合いが必要。これを読んでしまうと今のミステリーが物足りなく感じます。天才的な閃きではなく、ひたすら論理と実証で捜査を進めていく鬼貫警部が印象的でした。
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メイントリックの他、地名のトリックやすり替わりのトリックなど、幾つも盛り込まれているのでとても読み応えがあります。複雑なのに破綻なく構築しているところが凄いです。 また、探偵役の鬼貫警部は何度も壁にぶつかりますが、ごくさり気ないところからトリックを解体していくロジックが圧巻です。...
メイントリックの他、地名のトリックやすり替わりのトリックなど、幾つも盛り込まれているのでとても読み応えがあります。複雑なのに破綻なく構築しているところが凄いです。 また、探偵役の鬼貫警部は何度も壁にぶつかりますが、ごくさり気ないところからトリックを解体していくロジックが圧巻です。 全体的に地味ですが、アリバイトリックの最高峰に位置する作品だと思います。
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鮎川哲也の戦後本格の出発点となった里程標的名作。綿密な校訂と著者の加筆訂正による決定版。(「BOOK」データベースより) 汐留駅でトランク詰めの男の腐乱死体が発見され、荷物の送り主が溺死体となって見つかり、事件は呆気なく解決したかに思われた。だが、かつて思いを寄せた人からの依頼で...
鮎川哲也の戦後本格の出発点となった里程標的名作。綿密な校訂と著者の加筆訂正による決定版。(「BOOK」データベースより) 汐留駅でトランク詰めの男の腐乱死体が発見され、荷物の送り主が溺死体となって見つかり、事件は呆気なく解決したかに思われた。だが、かつて思いを寄せた人からの依頼で九州へ駆けつけた鬼貫の前に青ずくめの男が出没し、アリバイの鉄の壁が立ち塞がる……。作者の事実上のデビューであり、戦後本格の出発点ともなった里程標的名作!(内容紹介より) 伝説の名作(?)をやっと読むことができました。 いつもクロフツの樽を思わせる作品といわれる本作、私も樽は既読だけど正直細かいことはよく覚えていない。 なんか樽が馬車であっちこっち運ばれて、刑事が足で捜査していたなあくらい(笑)。 そういう意味では確かに似ている。 鬼貫刑事、最初は想い人のために休みを使って捜査を始めた。 携帯もない、電話さえ今のようにすぐつながるものではない、そんな時代の捜査はひたすら足を運ぶしかないわけで、大変ですよね。 トランクの動きと人の動きが途中でわからなくなってきたりもしたのですが、途中でなんて単純なことなんだろうと気づきました。 ところで、運送屋さんの証言がイマイチよくわからないんだよなあ。 アレは嘘ついていたってことなのかなあ。 古い作品でもストレスを感じずに読めたのは、鮎川氏の文章が美しいからでしょうね。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
文春の「ミステリー100」の上位にあったもので、 偶然古書店で発見。名作と呼ばれるものはやはり期待してしまう・・・ 分刻みで、XとZが やら 時刻表によると人物XがQに・・・やら 私の頭が理系にできてないせいもあり、何やらややこしい。 トリックの素晴らしさに付いてゆけないまんま、流されてしまいました。 犯人、被害者、刑事、その他容疑者、かかわる人々、 みんなが大学時代の同級生だなんて無理やり感全開ですが、 これで違和感ないのでしょうか?
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論理、論理、また論理。ロジックミステリ好きには堪らないかと。 だいぶ都合のよい部分も見受けられるし、突飛なトリックでなければ“ウケ”ない現代には少々古めかしく映るところもあるけれど、裏を返せば、こんなにシンプルな謎をここまで緻密に、懇切丁寧に絡ませ解く推理小説、今はなかなかない...
論理、論理、また論理。ロジックミステリ好きには堪らないかと。 だいぶ都合のよい部分も見受けられるし、突飛なトリックでなければ“ウケ”ない現代には少々古めかしく映るところもあるけれど、裏を返せば、こんなにシンプルな謎をここまで緻密に、懇切丁寧に絡ませ解く推理小説、今はなかなかないんじゃないだろうか。 読んでいる最中、ほんの少し息切れしてしまったけれど、完走してみると不思議と別の作品も読みたくなっていた。鮎川魔力。今度は短編にも手を出してみよう。
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巨匠:鮎川哲也のデビュー作であり代表作。★3つの評価は、僕が時刻表アリバイものが不得手だから。土地と列車と時刻表が絡むとどうも頭が硬直しちゃって…得意な人なら★5つの名作なんだろうと思います。個人的には『人それを情死と呼ぶ』や『りら荘事件』の方が楽しめました。でも、こういう緻密な...
巨匠:鮎川哲也のデビュー作であり代表作。★3つの評価は、僕が時刻表アリバイものが不得手だから。土地と列車と時刻表が絡むとどうも頭が硬直しちゃって…得意な人なら★5つの名作なんだろうと思います。個人的には『人それを情死と呼ぶ』や『りら荘事件』の方が楽しめました。でも、こういう緻密な本格ものをずっと追求した筆者がいたからこそ、日本のミステリ界の今がある。その功績はやはり、偉大です。
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字ちっさ(泣)ややこしいけど面白い('◇')ゞ まさに推理の醍醐味が味わえるんじゃないかと。じっくり整理しながら読まないとごちゃごちゃしてくるけどね。 風見鶏の話もいい例えだなと思った☆
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