砦なき者 の商品レビュー
『砦なき者』野沢尚氏 リアリティ★★★ 物語性 ★★★★★ 煽動の怖さ★★★★★ 野沢尚氏は脚本家でも著名です。「親愛なるものへ」など多くの作品を残されています。2004年に40代で逝去されてから早いもので20年近くの月日がたちました。著書を読むのは今回が初めてでした。 【...
『砦なき者』野沢尚氏 リアリティ★★★ 物語性 ★★★★★ 煽動の怖さ★★★★★ 野沢尚氏は脚本家でも著名です。「親愛なるものへ」など多くの作品を残されています。2004年に40代で逝去されてから早いもので20年近くの月日がたちました。著書を読むのは今回が初めてでした。 【主人公】 父親が冤罪をきっかけに自殺します。そして、母は交通事故で死亡です。大学の学費は、アルバイトでしのぐという生活です。さらに、大学は単位を取得できずに中退です。 彼は、父親の自殺はマスコミの誤った報道がきっかけであると考えています。そうした背景があり、彼はいつしかマスコミに対して憎悪を抱くようになります。どうしたら、マスコミに対して復讐できるのか?さらに、どのような復讐をするのが望ましいのか?と・・・。 この情動が、彼を表は善良者、裏は殺人者という二重の人格へと豹変させていくのです。 ―――――――― 【物語】 物語は、報道する側、テレビを通じて報道を知る視聴者、そして主人公という3つの視点で展開します。 主人公は、テレビ局・電波を支配することを目的に、ある事件を仕掛けます。 主人公自身が注目されること、そして英雄扱いされるような事件を・・・です。 報道・テレビ局側は、タレコミ情報をきっかけに渋谷の高校生による売春事件を報道します。この売春事件が主人公による「演出」とは疑いもせず・・・。 実際には存在しなかった売春事件。そしてその売春事件で犯人とされた女子高生の自殺。 報道のミスリードが一人の命を奪うという惨劇が発生することとなりました。 物語は、メディア・報道がもつ影響力、そしてそれが視聴者側を煽動してしまうほどの威力をもっていることもあることを描写しています。 ―――――――― 【読み終えて】 わたくしたち視聴者は、報道がすべての事実を網羅しているという認識を無意識にもってしまう傾向があるかもしれません。 なぜならば、わたしたちが、報道の源となっている1次情報までたどる、調べるという行為をほとんどしないからです。 著書のなかに下記のような文言があります。 「誰のための報道なのか?何を目的とした報道なのか? 」 多くのテレビ、映画と歩みをともにした野沢氏からの「警鐘」のように聞こえるのは、わたしだけでしょうか? 世論と自身はどこが一致して、どこが違うのか?それはなぜか? 情報を素通りするのではなく、立ち止まって「解釈」をする時間を創ることの必要性を感じたのでした。
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現実に起こり得る話だからこそ少しの恐怖感を持って読むことができました。 メディアの力が世の中に与える影響の大きさや悪意を持って利用すると、どうなっていくのかということ。 現実に起きて欲しくないけれど、有り得ないとは断言できない内容について書ける野沢さんの鋭さはやっぱり素晴らし...
現実に起こり得る話だからこそ少しの恐怖感を持って読むことができました。 メディアの力が世の中に与える影響の大きさや悪意を持って利用すると、どうなっていくのかということ。 現実に起きて欲しくないけれど、有り得ないとは断言できない内容について書ける野沢さんの鋭さはやっぱり素晴らしいです。
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破線のマリスの続きというか その後の業界というか ちょっと構成に無理があるような気がしていたら 発表した短編に大幅加筆した作品のようですね 野沢作品の「中の中」でしょうか 3.2点
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”破線のマリス”の世界を継承した小説です。 一見、一つの世界の中での短編集のような作品です。 しかし、全てのストーリーが結末へと繋がっていて、 意外というか思いもよらぬ結末を迎えます。 加えて、TVがもつ暴力性と若者がもつ闇の部分を 克明に表現している作品だと思います。
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ううーん、さすが野沢尚。 冒頭の話は、以前読んだ「リミット」(五十嵐貴久)http://booklog.jp/asin/4396633351 を思い出したが、断然こちらの勝利。 今でも正義を信じるマスコミ側の人間と、マスゴミを憎悪する青年の戦いが、小出しにされる短編集と思わせ...
ううーん、さすが野沢尚。 冒頭の話は、以前読んだ「リミット」(五十嵐貴久)http://booklog.jp/asin/4396633351 を思い出したが、断然こちらの勝利。 今でも正義を信じるマスコミ側の人間と、マスゴミを憎悪する青年の戦いが、小出しにされる短編集と思わせて、連作。 多くの取り巻きのフーリガンみたいなのは、ちょっとアレだと思ったけど、 こんな好青年、テレビ見てる側は絶対信じちゃう。 今見てる、あの人やこの人だって、多かれ少なかれ、 作ったキャラで登場してるんだし。 そして、自分の言葉でしゃべってる人なんてきっと少ない。 野沢尚、つくづく惜しまれる・・・
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面白い!マスコミの話で、4部構成の短編ながら、すべて話が繋がっていて読みやすい。最後の終わり方がありがちというか、ちょっと残念。
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マスコミとそれに踊らされる大衆、 そしてそれを利用しようとする人間。 今の日本社会を風刺してるようでちょっとドキッした。 相変わらず面白かったですが。
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テレビを信じてはならない。 “4年後の『破線のマリス』”と呼ぶべき傑作サスペンス! 映像という手段を知り尽くし、若者のカリスマとなった邪悪な男。彼を生み出してしまったテレビ業界の男たちが挑んだ戦いとは――?
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ん〜、なんでかな〜?ココに出てくる八尋が「模倣犯」のピースとイメージがだぶるのよね。頭が切れてマスコミ操作によってメジャーになるってところがでしょうかね。イキオイよく読めた本でした。
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