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妻の帝国 の商品レビュー

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7件のお客様レビュー

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2024/11/07

何かのオススメで見かけた本。 よく考えたら作者の訃報に合わせて話題になっていたのかもしれない。 バリバリのディストピア小説。 普段読まないジャンルなので、つっかえつっかえしつつ、なんとか読了。 怖いし不気味で意味不明なのだけど、何もわからないまま、業界用語や形式や役職名だけが空...

何かのオススメで見かけた本。 よく考えたら作者の訃報に合わせて話題になっていたのかもしれない。 バリバリのディストピア小説。 普段読まないジャンルなので、つっかえつっかえしつつ、なんとか読了。 怖いし不気味で意味不明なのだけど、何もわからないまま、業界用語や形式や役職名だけが空回って、力を持っていく世界は容易に想像できた。 大人の社会って、けっこうなところ、実はこれなんじゃないのかな。 トランプ大統領再選のニュースがかしましい朝、この本を読むことになんとなく感じる皮肉よ。 作品のラストで、わたし、がどうなるのか、無道や波風先生や不由子がなんなのか、よくわからないまま、ハラハラ読むが、え、こういう終わり方なんだ?と思った。 そこに何かの仕掛けがあるわけではないんですね。 たみめーる、とか、まるみん、の言語チョイスに吹き出した。 後書きを読んで1984の凄さが間接的にわかったと同時に、作者は佐藤亜紀の夫だったと知ってびっくり。 バルタザールの人かあ。夫婦そろって凄いな。

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2024/06/22

評価とか感想が難しいタイプの本。筋書きだけでもよくわからないが、普通の一般市民であるはずの妻が理想に向けて行動を起こした結果、とてつもない革命と破滅を引き起こす様子を、夫の目線から綴っている…んだけど、言わずともわかる『民衆感覚』のみによる民衆国家による統治体制は馬鹿馬鹿しくも妙...

評価とか感想が難しいタイプの本。筋書きだけでもよくわからないが、普通の一般市民であるはずの妻が理想に向けて行動を起こした結果、とてつもない革命と破滅を引き起こす様子を、夫の目線から綴っている…んだけど、言わずともわかる『民衆感覚』のみによる民衆国家による統治体制は馬鹿馬鹿しくも妙にリアリティがあり、ブラックユーモア、って感じ。

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2018/06/06

民衆細胞と個別分子のどっちなのかが気になってくる。なんかそればっかりだし。空気を読めれば民衆細胞になってなんかみんな雰囲気で全部分かるけど、空気が読めないと個別分子で排除される。これが理想、ってこれまんま村社会じゃねーか!村社会が嫌われるばっかりに、近未来ではみんな空気も読むもな...

民衆細胞と個別分子のどっちなのかが気になってくる。なんかそればっかりだし。空気を読めれば民衆細胞になってなんかみんな雰囲気で全部分かるけど、空気が読めないと個別分子で排除される。これが理想、ってこれまんま村社会じゃねーか!村社会が嫌われるばっかりに、近未来ではみんな空気も読むもなく、他の人のこと全然分かんねー、ってなって、やっぱり空気読む社会の方が良いわーってなったんかもしれん。揺り戻しってやつか。 まぁそんな難しい話で延々語られるのはSFの常なんであって、しかしここで一言引用するならば、「なんという変態野郎であろうか。」ですよ。最後に出てくる針原のかなり常軌を逸しているっぷりは、変態仮面にライバルで登場しても良いんじゃないかってレベルで、そこに「なんということでしょう」的なビフォアアフターな言葉を被せると、なんだか文学的になってぐっと心に突き刺さる。

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2011/06/25

とてつもない小説にぶち当たってしまった。どこがとてつもないのかを説明できない自分の貧困な脳ミソを恥じつつもあえて感想を伝えるとすれば、ふと見上げた空にそこそこの大きさを持った真っ黒な何かが浮かんでいるのに気がついてしまったということかな。

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2009/10/04

妻は民衆国家の最高指導者であり、樹立のためにマンションで手紙を書き続けていた。そして、じわじわと国家が構築していく。民衆の共通認識をベースにした権力無き統一国家のディストピアを、不条理に綴った。じわじわと日常が非常識にシフトする残酷さを、男は冷静に狂いながら生き延びてゆく。平易な...

妻は民衆国家の最高指導者であり、樹立のためにマンションで手紙を書き続けていた。そして、じわじわと国家が構築していく。民衆の共通認識をベースにした権力無き統一国家のディストピアを、不条理に綴った。じわじわと日常が非常識にシフトする残酷さを、男は冷静に狂いながら生き延びてゆく。平易な言葉で無常な不明瞭をじっくり描いた傑作SF。あえて鎖国な世界観が物語のポイントを絞っている。皮肉な冷笑らしき雰囲気が全編を覆った。

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2009/10/04

 現実世界においても、本人の意図しないところで世の中が動いていくことは実際にあるわけだが、この作品の主人公はまさにそのような立場に置かれる。ある日届いた自分の妻「最高指導者」からの手紙、民衆国家の建設、肥大化する組織、暴走する民衆そして没落と、政治劇である。「不条理な」世界ながら...

 現実世界においても、本人の意図しないところで世の中が動いていくことは実際にあるわけだが、この作品の主人公はまさにそのような立場に置かれる。ある日届いた自分の妻「最高指導者」からの手紙、民衆国家の建設、肥大化する組織、暴走する民衆そして没落と、政治劇である。「不条理な」世界ながらもどこかで、現実世界に繋がっている部分があるように思える。そのために、机上の空論的なSFではなくなっている。主人公と妻の関係、妻と組織の関係、主人公と組織の関係が交錯するこの小説を一度手にとって読んでもらいたい。

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2009/10/04

あるときからじわじわ変わってきてて、これはなんか変な感じだなーとは思いつつも、とりあえずは直接自分に関係ないと放置しといたものが、あ、これはそろそろマズイと手をうとうとしたときにはもう事態は相当進行していて自分もすでに巻きこめれてしまっているというようなたぐいの怖さです。 (20...

あるときからじわじわ変わってきてて、これはなんか変な感じだなーとは思いつつも、とりあえずは直接自分に関係ないと放置しといたものが、あ、これはそろそろマズイと手をうとうとしたときにはもう事態は相当進行していて自分もすでに巻きこめれてしまっているというようなたぐいの怖さです。 (20070714)

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