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溺レる の商品レビュー

3.5

184件のお客様レビュー

  1. 5つ

    27

  2. 4つ

    49

  3. 3つ

    69

  4. 2つ

    18

  5. 1つ

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2024/05/04

う、うげ〜〜〜〜!!!何!?意味わからない! なにこれ!ちょっと気持ちが悪いかも!! という内容ではあったけど(※私にとっては)、やっぱり川上弘美の文章はすごい。なんか内容は嫌だけどすいすい読んでしまう。 もともと川上弘美の他の短編をいくつか読んで、彼女の作品にハマっていたのだ...

う、うげ〜〜〜〜!!!何!?意味わからない! なにこれ!ちょっと気持ちが悪いかも!! という内容ではあったけど(※私にとっては)、やっぱり川上弘美の文章はすごい。なんか内容は嫌だけどすいすい読んでしまう。 もともと川上弘美の他の短編をいくつか読んで、彼女の作品にハマっていたのだけど、この本はそれらとは全く異なるような話ばかりだった。書き方も少し違う。だけど川上弘美特有の、私の大好きな、淡々とした空気感はそこにあって、さらりと読めてしまった。 官能的な場面が多く登場するけれど、その淡々とした描き方のお陰で読み切ることができる。すごい。 物語の中で登場人物の年齢について説明されなくとも、きっとこの人たちは中年くらいで熟しているのだろうと、文から読み取ることができた。 読んだあと、何も残らないのが心地良い。 やっぱり川上弘美が好きだなあ。

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2024/04/14

川上弘美版官能小説なんて言われているらしい1さつです。恋愛に限らず、生きる中で情の波に溺れてしまうこともあるのが人間なのかもしれません。上手に泳いで行きたいと願う願わないにかかわらず。。。 でも、底なし沼で溺れている人を岸辺からながーい棒で、トントンと叩く人もいないとはいえない現...

川上弘美版官能小説なんて言われているらしい1さつです。恋愛に限らず、生きる中で情の波に溺れてしまうこともあるのが人間なのかもしれません。上手に泳いで行きたいと願う願わないにかかわらず。。。 でも、底なし沼で溺れている人を岸辺からながーい棒で、トントンと叩く人もいないとはいえない現実社会。そんなことしないで浮き輪を投げてあげませんか、、、なんてことを考えながら読みました。

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2024/03/27

少し不思議で倒錯したような世界で描かれる男女間の情愛の短編8本を収録。どれもストレートでエモーショナルな感情のぶつけ合いではなく、もちろんドロドロもしていない、どちらかというとカラッとあっさりした風合いなのだけれど、とらえどころのない男と、それに拘泥しないようでいてつながっている...

少し不思議で倒錯したような世界で描かれる男女間の情愛の短編8本を収録。どれもストレートでエモーショナルな感情のぶつけ合いではなく、もちろんドロドロもしていない、どちらかというとカラッとあっさりした風合いなのだけれど、とらえどころのない男と、それに拘泥しないようでいてつながっている女の湿り気というか、人生のひだのようなものがそこはかとなく感じられる作品だった。

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2023/10/13

汲々とすればするほど、二人いっしょではなくなる。 ともかく充填し用いあってできてくるのは、ウチダさんでもないわたしでもない、そのあわいに生まれてでてくるところの形象である。 (さやさや/溺レる/亀が鳴く/可哀想/七面鳥が/百年/神虫/無明)

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2023/09/14

年増のわたしと更に年上の男性との関係。すっかり大人のふたりなのにどこか子供っぽいやりとりで、読み終わるとなんだか心があったかい。蝦蛄を食べたくなった

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2023/08/22

「立ち向かう」から逃げてみたのはいいけれど、でも「逃げる」って、どこへ?   なんとなく満たされない心の隙間や、漠然とした不安を情欲で埋める男女たち。この気持ちは愛なのか気の迷いなのか。幸の味も不幸の味もわからなくなって、途方に暮れているような掌篇集だった。

Posted byブクログ

2023/06/19

相手に溺れているように見せている男女の話が多かった。 解説にもあったが登場人物が本当にむやみによく食べている。むやみに交わり、むやみに寝ている。 溺れているときは、この3つばかりになるよなとは思った。

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2023/05/07

静かな展開で進む短編集。 愛欲に溺れていく男女のお話です。 でも綺麗な流れなので何か心に響きます。 「アイシテルンデス」、肝心なときに言えないのはなぜだろう……。 二人で何本も徳利を空にして、ゆらゆらと並んで歩く暗い夜の情景―「さやさや」。 ちょっとだめな男とアイヨクにオボレ...

静かな展開で進む短編集。 愛欲に溺れていく男女のお話です。 でも綺麗な流れなので何か心に響きます。 「アイシテルンデス」、肝心なときに言えないのはなぜだろう……。 二人で何本も徳利を空にして、ゆらゆらと並んで歩く暗い夜の情景―「さやさや」。 ちょっとだめな男とアイヨクにオボレ、どこまでも逃げる旅―「溺レる」。 もっと深い仲になりたいのに、ぬらくらとすり抜ける男―「七面鳥が」。 重ねあった盃。並んで歩いた道。そして、二人で身を投げた海……。恋愛の過ぎて行く一瞬を惜しみ、時間さえをも超えていく恋を描く傑作掌篇集。 他に「亀が鳴く」「可哀相」「百年」「神虫」「無明」など、全八篇。 2000年、本書で女流文学賞、伊藤整文学賞をW受賞。解説「つまらない女が飼う」 種村季弘

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2023/02/27

短編で同じ設定が何話も続く。文学的な美しさを感じるべきなのだろうけど、最初に、うわキモと思ってしまうと最後まで救われない。

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2023/02/09

恋愛の、特に男女の関係のその部分だけを濃く濃く表現した短編集って感じでした。なんで彼と一緒にいるのか、なんで別れるのか、なんで彼が好きなのか、ということよりも『その人が好き』という感情だけが濃い。 お気に入りは『七面鳥が』でしょうか。彼を蹂躙したいって、普通、使いません…。

Posted byブクログ