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旅行者の朝食 の商品レビュー

3.9

22件のお客様レビュー

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2021/02/28

米原万里さんのエッセー、やはり面白い。前半はプラハ時代やロシアの食べ物の話。ロシアに行ったことがない分、想像力がかき立てられる。ロシア人の1日に5-6回の食事で思い浮かべるのは、チェーホフの短編集やカラマーゾフの兄弟で出てくる食事シーン。夜の集まり云々で飲み食いのシーンが多い気が...

米原万里さんのエッセー、やはり面白い。前半はプラハ時代やロシアの食べ物の話。ロシアに行ったことがない分、想像力がかき立てられる。ロシア人の1日に5-6回の食事で思い浮かべるのは、チェーホフの短編集やカラマーゾフの兄弟で出てくる食事シーン。夜の集まり云々で飲み食いのシーンが多い気がしていたが、妙に納得。順々に皿をサーブするのがロシア式だということも知り、ロシア人と食事に関するイメージがガラリと変わった。 プラハで食べた「トルコ蜜飴」への探求は、後半に出てくる米原さんの食への貪欲さを物語るものでもあり、世界に共通する食文化につながる話でもある。ターキッシュディライトはナルニア国物語で出てきたとき全く味の想像がつかなかったが、ポルボロン、求肥、落雁…という自分の知っている味と親族関係にあると言われて連想しても想像が追いつかない。レシピも載っているが、材料ではなく技術の問題だと熱弁する引用文を読めば、自分で作って食べるものではない気がしてくる。いつか旅先で出会えますように。 海外で思い出すおむすび、鰻重…しかも今のように日本食の普及していない時代の共産圏の生活、大変だったろうなあ。酸っぱいパンと白いパン、それぞれが自分が慣れ親しんだ味を求める話。北欧の酸っぱいパンの味が口に広がり、あれを毎食食べ続けるのはキツイだろうなあと納得。アングロサクソンの国の食事がもっと美味しければ世界は平和になるとの突拍子もない説にも大きく賛同。国に帰って食べたい味があれば戦争なんてしていられないよなあと思うし、飢えとの闘いで亡くなっていった戦時中の日本人兵士を思うと、当時粗食に耐えていた大半の日本人の食文化が浮かび上がるようで悲しくなる。 人は生きるために食べるのか食べるために生きるかの二種類に分類されるとの言葉に、ふと自分はどちらだろうと考える。炊事しなくていいのなら食べるために生きたいが、現実はそう甘くない。食べさせることには特に喜びを覚えない。食べるために生きる人は、食べたいものを自分で作ることにも意欲を見出せるのだろうか?毎日三食?でも自分が病気で食べられなくなっても、八角亭の駅弁を食べなさいと最期の言葉を残せるような食へのこだわりは羨ましい。

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2015/02/26

食に対する飽くなき好奇心。 ヌガー、ハルヴァ。 いずれも口にしたことがなく、 (サルミアッキもまだですけれど)気になる。

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2015/01/16
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

図書館より。 前半のロシアの食事についてはさっぱり?分からなかったが、後半になるにつれだんだんとハマる。 やっぱり白米のおにぎり、サイコー!

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2014/06/04

米原さんの食に対する並々ならぬ情熱が伝わってくる。 どの話も面白いが、プラハ時代にスプーンで一口食べたという「ハルヴァ」というお菓子をもう一度食べたいと探し求める話は、こちらまで熱さがうつってしまった。 トルコにも似た名前の「ヘルヴァ」というお菓子があって、材料はセモリナ粉、砂糖...

米原さんの食に対する並々ならぬ情熱が伝わってくる。 どの話も面白いが、プラハ時代にスプーンで一口食べたという「ハルヴァ」というお菓子をもう一度食べたいと探し求める話は、こちらまで熱さがうつってしまった。 トルコにも似た名前の「ヘルヴァ」というお菓子があって、材料はセモリナ粉、砂糖、バター、松の実、牛乳。 これは特別な日に食べるお菓子らしい。 「ヘルヴァス」という繊細なナッツ風味の綿菓子というのも別にある。 それらともちょっと違うようである。 ヌガー、トルコ蜜糖、求肥、落雁、ポルボロンに類似点があってとにかく美味しいという「ハルヴァ」・・。 食いしん坊にはたまらない本。(笑)

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2014/02/26

食いしん坊の作者が食べたものや食べ物の発祥や歴史について書いたエッセイ。読みやすく面白かった。読んでいてお腹が空いてきた。

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2014/02/24

ロシア語の同時通訳者による食べ物に関するエッセイ集。歯に衣着せぬ語り口が面白い。生きるために食べるのではなく、食べるために生きる人にはとてもオススメします。

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2013/06/06

ロシア語通訳者の米原万里さんの食にまつわるエッセー。 読んでいて、食べ物の違い。食への憧れなど面白かった。 国民性の違いなども、なるほど・・・と読んだ。

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2012/04/20

ロシア語通訳の米原万里さんのエッセイ。ハルヴァがとってもおいしそうでした! そして、通訳者の方って賢い人だらけだなーしかも人生楽しそう。こんな人生にするために、がんばろーと思いました(笑) もうここまで生きちゃったけど(笑)

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2012/04/07

この中に、米原さんが海外に住む後輩の元に送った本が、物議を醸し出す場面がある。その本は「東海林さだお」さんの丸かじりシリーズ。 海外で活躍する人の狂おしいほどに食への思いがおかしい、でも、いたく共感してしまった。

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2012/03/12

ロシア語通訳の米原万里さんの、食エッセイ。 ロシア、東欧の食べ物と文化について、書かれてます。 ロシア民話の「おおきな蕪」の、蕪は当時のロシア人にとって、どのようなものだったのか。ハイジの山羊のミルクはほんとうに美味しいか? 幼い頃を海外で過ごした著者が忘れられないお菓子。 ...

ロシア語通訳の米原万里さんの、食エッセイ。 ロシア、東欧の食べ物と文化について、書かれてます。 ロシア民話の「おおきな蕪」の、蕪は当時のロシア人にとって、どのようなものだったのか。ハイジの山羊のミルクはほんとうに美味しいか? 幼い頃を海外で過ごした著者が忘れられないお菓子。 一番面白かったのは、ジャガイモが、人々に受け入れられるまで。当初は気味悪がられていたそうです。 食を通して、歴史を見ると、歴史の中に生きてる人間の存在を感じる。 図書館の料理の棚で見つけました。

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