きみよわすれないで の商品レビュー
なぜこうなってしまったのか理解できなかった。途中現れるポエムも理解できず。読みにくくはなかった。変な性描写もないのは嬉しかった。
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- ネタバレ
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初めて読後切なさに泣いた本。 大昔に読んだためお話はうろ覚えですが、あまりに儚くて、でも美しくて、人の想いが沁みるような。。。 受け取った感情だけは何年たってもふとよみがえってきたりします。自分にとっては特別な作品。 大人になったいま、もう一度読みたいな。
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小説なのに言葉がいらない程美しいと言いたくなる文書と、物語。 失っていく約束が美しいと教えてくれる。
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再読。 昔読んだときは「篠原作品の中では普通」と思っていましたが 今、読んだら吐きそうになるくらい感情移入してしまった。 叔父も、叔父をなぞることでしか生きられなかったおじさんも、どうしようもなかった。心を傾けた誰かがいても。安らぎにはなっても、変われる何かではなかったのだろう...
再読。 昔読んだときは「篠原作品の中では普通」と思っていましたが 今、読んだら吐きそうになるくらい感情移入してしまった。 叔父も、叔父をなぞることでしか生きられなかったおじさんも、どうしようもなかった。心を傾けた誰かがいても。安らぎにはなっても、変われる何かではなかったのだろう。 タイトルは願いそのもの。切ない。
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姉のところへきた目が不自由な調律師のうつくしい指に惹かれたソラは、次第にそのおじさんと親密になっていく。ソラの中にある暗闇はおじさんの部屋にいるときだけ遠ざかった。 おじさんの部屋には亡霊のようにおじさんの叔父さんの気配が息づいていて、それが彼を構築している。 しかしいつま...
姉のところへきた目が不自由な調律師のうつくしい指に惹かれたソラは、次第にそのおじさんと親密になっていく。ソラの中にある暗闇はおじさんの部屋にいるときだけ遠ざかった。 おじさんの部屋には亡霊のようにおじさんの叔父さんの気配が息づいていて、それが彼を構築している。 しかしいつまでもそんな生活が続くはずはなかった。 叔父さんからおじさん。おじさんからあたしにバトンタッチされていく暗闇は、いつか晴れるんだろうか。最後にあの選択をしたおじさんは残酷だ。おじさんにとって結局ソラはなんだったんだろう。 文体は好きだったけど、つくりがどうしてもすんなり入ってこなくて、読後感もなんだかモヤってしまう。
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2001年10月26日読了。以下、過去の日記から抜粋。 篠原一の名前はかなり前から知っていた。 史上最年少で文學界新人賞を受賞した二歳年上の女流作家。 何かのインタビューで自称を「僕」としているところが、 理由もないままに現代人を象徴しているかのような気がして面白かった。 でも...
2001年10月26日読了。以下、過去の日記から抜粋。 篠原一の名前はかなり前から知っていた。 史上最年少で文學界新人賞を受賞した二歳年上の女流作家。 何かのインタビューで自称を「僕」としているところが、 理由もないままに現代人を象徴しているかのような気がして面白かった。 でも、作品は読んだことがなかった。 目の悪い調律師と少女の現在の交流。 目の悪い少年と変わり者の叔父の過去の交流。 現実社会から切り離された場所で流れる時間の中で生きる人々を、 冷静に、努めて冷静に描いている・・・予想通りの文体。 中和的で無機質、低体温で無感情なふうに装われている文章だと思う。 あまり読み込むつもりもないのでさっさと読んでしまったのであるが、 冒頭と結末にやや印象的な文章が配置してあるのが気になる。 言葉にすれば嘘になる。 奇跡の価値は体験と目撃によってのみ支えられるべきなのに、 どうしてひとはそれを語ろうとするのだろうか。 「奇跡」・・・確かに本章に描かれているのはある種の奇跡に違いない。 でも、これはきっと好き嫌いの分かれる世界観なのであろう。 一個人としては大好きではないが、嫌いではない・・・そんな感じかもね。
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私は私を殺すために生まれてきた…。調律師の「おじさん」と少女、そして「おじさん」の叔父さん。それぞれ14の時に出会う儚くてもろい2人きりの世界。美しい世界観、とにかく常に孤独がつきまとって物語を読み進めるのが怖くなる感じでした。約8年ぶりに再読したけれど、前回のように号泣すること...
私は私を殺すために生まれてきた…。調律師の「おじさん」と少女、そして「おじさん」の叔父さん。それぞれ14の時に出会う儚くてもろい2人きりの世界。美しい世界観、とにかく常に孤独がつきまとって物語を読み進めるのが怖くなる感じでした。約8年ぶりに再読したけれど、前回のように号泣することはなくて、最後の1文に納得したような…また改めて読み直したい一作。この作品を作者は20代半ばで書いてるっていうのが凄い!
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引き摺られそう。 タイトルが「おじさん」から「あたし」へ向けてか 若しくは「叔父」から「私」へ向けてのものだとしたら 勝手なこと言うなと怒りたくなる。
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初・篠原一作品。 昔、「活字倶楽部」にインタビュー記事が載ってて、 どんな作風なのか気になったけど、読む機会もなく今頃。 ふんふん、こういうカンジの人ね。 私はこういう作品には共感しにくいので、読んでもあんまり残らないんだよねぇ。 しかしこの綺麗でよどみ無い文章はおさすが。
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篠原さん作品の中で最も好きかもしれない作品。 相変わらず少し暗めですが、美しく静かな空気を持った物語です。 ラストが・・・ああこれしかないのかな?と少し複雑だけど納得。
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