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半七捕物帳 新装版(一) の商品レビュー

4.2

42件のお客様レビュー

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2009/10/04

江戸時代を背景にしたミステリーといったところか。とはいえ、幕末に岡引をしていた半七という老人とであった作者が明治時代にその手柄話を聞いて書き付けているという形をとっている。現代(明治時代)から、ふと幕末へとさかのぼっていくその自然さが抜群である。 そしてまた、幕末の情緒をまる...

江戸時代を背景にしたミステリーといったところか。とはいえ、幕末に岡引をしていた半七という老人とであった作者が明治時代にその手柄話を聞いて書き付けているという形をとっている。現代(明治時代)から、ふと幕末へとさかのぼっていくその自然さが抜群である。 そしてまた、幕末の情緒をまるで目の前で映像としてみてるかのように描き出すその描写のうまさと、ダイナミックな人間の営みのリアルさにひきつけられることは間違いない。 幕末独特の「化け物」や「神隠し」などで片付けられるような「不思議」と、今も変わらない人間の愚かさから起こる事件が融合し、見たことのない昔の時代への郷愁を呼び起こすと同時に現代にも通用するミステリとして出来上がっている。

Posted byブクログ

2009/10/04

光文社文庫の1巻を読み終えたところ。 とにかくおもしろい。 大正から昭和初期にかけて発表されたというけれど、 ちっとも古さを感じない。 新聞記者の「私」が江戸の岡っ引きだった半七老人から、 様々な「謎」の顛末を聞くというスタイルで69編書かれている。 読んでいると「私」ととも...

光文社文庫の1巻を読み終えたところ。 とにかくおもしろい。 大正から昭和初期にかけて発表されたというけれど、 ちっとも古さを感じない。 新聞記者の「私」が江戸の岡っ引きだった半七老人から、 様々な「謎」の顛末を聞くというスタイルで69編書かれている。 読んでいると「私」とともに半七老人の話を聞いてるような気分になります。 綺堂は、明治の5年生まれ。父親が英国公使館勤めということもあって、早くから英語を習っていたという。ドイルの「シャーロック・ホームズ」に影響されて、江戸の探偵物語を書きたくなったとか。

Posted byブクログ