1,800円以上の注文で送料無料

幕末 新装版 の商品レビュー

3.5

91件のお客様レビュー

  1. 5つ

    5

  2. 4つ

    40

  3. 3つ

    29

  4. 2つ

    5

  5. 1つ

    1

レビューを投稿

2013/01/19

幕末とひとくちに言っても生き残って栄達を手にした人については 美談が山のようにあっていかにも偉人伝のように語られ 歴史の教科書にすら名前が残っている。 ただ、「そんないい話ばっかりなわけないじゃん」とナナメから観てしまう人間にとっては この本に描かれた景色こそ幕末だったんだと思え...

幕末とひとくちに言っても生き残って栄達を手にした人については 美談が山のようにあっていかにも偉人伝のように語られ 歴史の教科書にすら名前が残っている。 ただ、「そんないい話ばっかりなわけないじゃん」とナナメから観てしまう人間にとっては この本に描かれた景色こそ幕末だったんだと思えてしまう。 ひとかけらの運やタイミングのズレ以外に彼らの明暗が分かれた理由がなさそうなところがまた、何とも言えない遣る瀬なさ。

Posted byブクログ

2012/11/20

血なまぐさい幕末を暗殺というテーマでまとめた短編集。司馬遼太郎さんがあとがきで暗殺はきらいと書かれていたように暗殺が行われたことにより歴史は動いたのだろうか?

Posted byブクログ

2012/11/02

司馬遼太郎の幕末ものとして有名な「燃えよ剣」や「新撰組血風録」のサイドストーリーとも言うべき短編集。先の2編に出てくる人物や事件にかかわる人間が主人公の物語がほとんどである。 逃げに逃げて幕末を生き延びた桂小五郎を描く「逃げの小五郎」、後の外務大臣井上馨(聞多)とその命を救った医...

司馬遼太郎の幕末ものとして有名な「燃えよ剣」や「新撰組血風録」のサイドストーリーとも言うべき短編集。先の2編に出てくる人物や事件にかかわる人間が主人公の物語がほとんどである。 逃げに逃げて幕末を生き延びた桂小五郎を描く「逃げの小五郎」、後の外務大臣井上馨(聞多)とその命を救った医師の奇妙な関わり「死んでも死なぬ」など、すべて暗殺事件を扱っているのが特徴だ。

Posted byブクログ

2012/10/14

暗殺だけは、きらいだ。という著者が書いた暗殺の物語。 暗殺は殺される人間がどんなに嫌いであっても殺した側はヒーローにはなり得ない。それはフェアじゃないからなのか何なのか。時に時代が必要とすることなのかもしれないけれど、私もやっぱり暗殺は好きではないらしい。

Posted byブクログ

2012/10/13

桜田門外の変から始まり、幕末の暗殺事件の連作になっている。歴史小説は要所に若かりし頃の偉人が出てくるから面白いが、本作はあまり知られていない人間が多く描かれている。 「土佐の夜雨」「逃げの小五郎」「死んでも死なぬ」の3編がなかなか面白かった。「死んでも死なぬ」には、小心者の伊藤俊...

桜田門外の変から始まり、幕末の暗殺事件の連作になっている。歴史小説は要所に若かりし頃の偉人が出てくるから面白いが、本作はあまり知られていない人間が多く描かれている。 「土佐の夜雨」「逃げの小五郎」「死んでも死なぬ」の3編がなかなか面白かった。「死んでも死なぬ」には、小心者の伊藤俊輔(博文)が登場する。 「最後の攘夷志士」では、志士たちが倒幕のために攘夷思想を利用された末路で、少し切ない。 幕末小説を読んでいて面白いのは、のちの子爵だの男爵だのとカッコ付で書いてあったり、剣の腕はなんたら流の目録だのと紹介されるのがちんぷんかんぷんで、果たして凄いかどうかなかなか汲みきれないところ(笑)

Posted byブクログ

2012/09/22

幕末の動乱期に数多く起こった暗殺事件を取り扱うことで,その時代の雰囲気や人々の思いといったものに迫っている.あとがきの中で,司馬遼太郎氏本人は暗殺のことを否定的にとらえていると語っているが,同時に,時代の大きなエネルギーが噴出した場でもある暗殺を描くことによって時代の雰囲気を語る...

幕末の動乱期に数多く起こった暗殺事件を取り扱うことで,その時代の雰囲気や人々の思いといったものに迫っている.あとがきの中で,司馬遼太郎氏本人は暗殺のことを否定的にとらえていると語っているが,同時に,時代の大きなエネルギーが噴出した場でもある暗殺を描くことによって時代の雰囲気を語ることができるとも語っている.私もこの解釈に賛成で,今まで流れをつかみ損ねていた感がぬぐえない幕末という時代を,この本を読むことで少しだけつかむことができたように感じる.

Posted byブクログ

2012/09/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

思いのほか手間取った。短編とはいっても一つ一つには読み応えアリ。 新撰組にかかわりがない幕末史もいろいろと書いてあって、へえ、とは思ったけども、やはり新撰組が登場した方が面白いなあというのが感想。

Posted byブクログ

2012/06/27

幕末の暗殺をテーマにした短編集。エピソードとしては面白い。司馬遼太郎の「暗殺で時代は動かない」とする思いが込められている。

Posted byブクログ

2012/04/08

暗殺事件を取り扱ったものだが、ちょっと素材がマニアックかな。 幕末の時代転換の雰囲気は伝わってくる。

Posted byブクログ

2012/03/06

幕末の暗殺を主題にした短編集。 作者自身、暗殺だけはきらいだ、人間のかざかみにもおけぬ、とあとがきに書いている。 現代なら考えられないが、いとも簡単に、時には功名心から人を斬っている。 有名どころはほとんど主役になっていおらず、時々新選組や龍馬の名が出てくる程度。

Posted byブクログ