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記憶力を強くする の商品レビュー

4

141件のお客様レビュー

  1. 5つ

    35

  2. 4つ

    59

  3. 3つ

    27

  4. 2つ

    2

  5. 1つ

    0

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2012/12/14
  • ネタバレ

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タルビングによると記憶は階層に分かれており 手続き記憶-プライミング-意味記憶-短期記憶-エピソード記憶 となっている。年をとると、上位の記憶であるエピソード記憶が衰え、物の場所が分からなくなったり、ひどい場合は朝食事をしたことも忘れる。 症状が進んで意味記憶が障害されると家族が誰だか分からなくなる。 手続き記憶までだめになると、着衣などの失行が出てくる。 短期記憶とプライミングは大脳皮質で、手続き記憶は線条体や小脳で、エピソード記憶と意味記憶は海馬で、それぞれ作られている。 海馬の場所ニューロンは、見え方とは関係ない。体がどっちを向いていても、同じ場所にいれば発火する。場所と言う抽象的な概念に対応したニューロン。

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2012/11/01

最初の方の導入部分では、かなり基本的な部分にまで言及されていて、でも説明が噛み砕かれていて、退屈したり嫌になったりせずに読んでいられる。酒や直接打撃とかは神経細胞の敵=記憶の敵、って話。じゃあ具体的にどうしましょうというところで、表面記憶を確実に定着させるためには何日以内の復習が...

最初の方の導入部分では、かなり基本的な部分にまで言及されていて、でも説明が噛み砕かれていて、退屈したり嫌になったりせずに読んでいられる。酒や直接打撃とかは神経細胞の敵=記憶の敵、って話。じゃあ具体的にどうしましょうというところで、表面記憶を確実に定着させるためには何日以内の復習が必要とか、直前の詰め込みは4時間以内とか、そのあたりはとても面白かったす。

Posted byブクログ

2012/10/16
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「記憶力を強くする」読了。2012年30冊目(30/100)。 教員免許得更新講習で紹介された本。専門的な言葉が多く、理解の難しい部分もあったが、前にも「頭のいい人の会話術 (コスモ文庫)」という本で、脳の仕組みについて少しばかり知っていたので、復習するような感覚で読めた。 一番興味深かったのは、カナダの心理学者タルビングが提唱した”記憶の5階層”の話。記憶の5階層とは、以下の5つの記憶のこと。 ・エピソード記憶(個人の思い出) ・短期記憶(30秒~数分で消える記憶、7つほどの小容量) ・意味記憶(知識、暗記など) ・プライミング記憶(勘違い記憶) ・手続き記憶(体で覚える記憶) 上に行けば行くほど高等生物であり、成長とともに上位階層の記憶が発達する。3,4歳の頃の記憶がないのは、その年齢ではエピソード記憶が発達していないからだそうだ。10歳くらいまでは意味記憶が発達していて、それを過ぎるとエピソード記憶が優勢になるらしい。 この話を聞けば、小学校2年生で九九を教えるのは、意味記憶が発達している段階を狙っているということがわかる。中学校までは丸暗記(意味記憶)でおせたものが、高校になって同じ方法が通用しなくなるのも当然の結果なのだろう。 脳や記憶の仕組みを知っていれば、その年齢に見合った学習方法があるのだと考えさせられる。なにも小学生の頃から体験ばかりをする必要はないし、大学生になって丸暗記だけをする必要もない。その年齢にあった学習方法をバランス良くやればよいのだろう。これはダメ、あれは良いというような議論ではなく、仕組みを知った上で効率の良い方法を取捨選択できればよいと思う。 忘却曲線の話も興味を惹かれた。本書ではこの忘却曲線から科学的にもっとも効率的な復習スケジュールについて書かれている。 学習 ↓(一週間後) 復習1回目 ↓(二週間後) 復習2回目 ↓(一ヶ月後) 復習3回目 がもっとも記憶にとって効率が良いそうだ(そうすると、毎週やらされていた単語テストはいったい何だったんだ…と嘆きたくなる人もいそうだが…)。こういった記憶のメカニズムに学習方法を合わせれば、効率の良いカリキュラムや年間行事を組めそうな気もするが、それは自分の教科だけでの話であって全体の教科や科目を組み合わせるのは難しいのだろう(一度に多くのものを記憶すると干渉によって記憶は失われるらしい)。それでも自分の指導する教科だけでも試してみる価値はありそうだ。 教育の現場で働く上で本書はとても参考になった。

Posted byブクログ

2012/10/09
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

mixiレビューの転載。 大学に入ってから記憶力が弱くなったような気がしていて、 結構この手の類、記憶に関する本などは読んでいたんですが… p187 『…人は「歳のせいで覚えが悪い」と嘆きます。…単なる努力不足であるように思います。…昔自分が物を覚えるために、どれほど努力したのか忘れているようです。…』 なんというか、恐れ入る。

Posted byブクログ

2012/09/26

記憶のメカニズムについて、分子レベルで分かりやすく解説。 それに基づく、日常における記憶する際のポイントが紹介されていました。

Posted byブクログ

2012/07/14

読後の感想。 何かを学ぶときには新しい脳の神経回路を作るようにイメージして取り組むと、効果的に学ぶことができるのだろうと思った。脳に焼き付ける感じ。 覚えておきたいキーワード 自然に思い出せるエピソード記憶と、思い出すきっかけのいる意味記憶。 情報を取捨選択する海馬と、記憶を固...

読後の感想。 何かを学ぶときには新しい脳の神経回路を作るようにイメージして取り組むと、効果的に学ぶことができるのだろうと思った。脳に焼き付ける感じ。 覚えておきたいキーワード 自然に思い出せるエピソード記憶と、思い出すきっかけのいる意味記憶。 情報を取捨選択する海馬と、記憶を固定する側頭葉。 シナプスと、シナプス電位・活動電位。 ふりかえって思ったことは、この世の中にあるいろんな分野の知識・経験を総じて見たとして、自分の知っていることはとても限られているということだ。ふだん何も意識せずに使っている自分の頭のことさえ何も知らないのだなぁという実感を持った。ただ、これを悲観的に思っているわけではなく、知りたい学びたいと思えば、様々な分野に簡単に立ち入り覗き見ることができ、自分の世界を広げていける今は、とても刺激的なことだと思う。

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2012/03/27

はたして知識の集積が知能なのかどうかはわからないが、記憶という機能に関して脳を見ていく本書はとても読みやすく、興味をそそられる内容だった。 脳の機能局在は有名だが、記憶に関していえば海馬がその主役であるらしい。まぁこれだけなら大抵のものに紹介されているが、本書ではとりわけシナプス...

はたして知識の集積が知能なのかどうかはわからないが、記憶という機能に関して脳を見ていく本書はとても読みやすく、興味をそそられる内容だった。 脳の機能局在は有名だが、記憶に関していえば海馬がその主役であるらしい。まぁこれだけなら大抵のものに紹介されているが、本書ではとりわけシナプスの可塑性とLTPについて結構じっくり、かつ大変わかり易く書かれているのが特徴か。 海馬の歯状回が生後に完成されるというのは驚いた。

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2012/03/19

池谷さんのすごいところは 専門的なメカニズムと一般消費者にとっての価値や情動とをわかりやすく結び付けられるところだと思います。仕事や勉強 大切な時間を使ってやるのだから 前向き楽しくやって 脳を効率的・効果的につかわなきゃと思いました。

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2012/02/09

記憶について最新の神経科学の研究成果を一般向けに分かりやすく説明した本。 さすがブルーバックス、読みやすく、 内容もしっかりしていてとても面白く読めた。 科学的な説明についてはここで書いても仕方ないので、 この本を読んだもう一つの理由、「科学的に効率のよい記憶方法とは?」 につ...

記憶について最新の神経科学の研究成果を一般向けに分かりやすく説明した本。 さすがブルーバックス、読みやすく、 内容もしっかりしていてとても面白く読めた。 科学的な説明についてはここで書いても仕方ないので、 この本を読んだもう一つの理由、「科学的に効率のよい記憶方法とは?」 についてまとめておきます。 記憶したり思い出したりするのは、脳の中の「海馬」という部分の働き。 ただし記憶は海馬ではなく、 側頭葉というところに保存される。 記憶には5つの段階があり、低いレベルから以下の通り。 手続き記憶 … 服の着かた、車の運転の仕方など。 プライミング記憶 … 無意識に行われるキャッシュ型記憶 意味記憶 … 知識 短期記憶 … 一瞬の丸暗記 エピソード記憶 … 文脈や情景とともに記憶される高度の記憶 年齢を重ねるごとに、低レベルの記憶力は低下し、高レベルの記憶力は増す。 だから「年のせいで記憶力が…」という人は、記憶の方法を工夫しよう! (意味記憶に頼らず、エピソード記憶を活用すべし。) 記憶の3箇条 何度も失敗を繰り返して覚えるべし きちんと手順を踏んで覚えるべし まずは大きく捉えるべし 語呂合わせは有効だが、それをさらに強化するために、 ただ見て覚えるのではなく、声に出してみる。 なぜなら、 眼の記憶より耳の記憶の方が心に残るから。 リズムを持たせよう。(耳の記憶がより強固になる。) 言葉の意味していることを想像することも大切。 できるだけ経験を結びつける。 そうすればエピソード記憶として記憶でき、 長い期間忘れにくい。 せっかく覚えても、使わなければ海馬はその情報を 「不要な情報」 として奥に眠らせてしまう。だからある程度の復習がすごく重要。 科学的に最も効率よい復習スケジュールは、 1週間後に1回目 その復習から2週間後に2回目、 そして最後に、 2回目の復習から1ヶ月後に3回目 というように、 2ヶ月かけて復習すること。こうすれば、 海馬はその情報を必要な記憶と判断してくれる。 具体的には、自分が覚えた内容を他人に説明すること。「人に説明した」という経験によりエピソード記憶は強化されるし、そもそも人に説明するには知識を十分吸収していないとできないので、頑張って身につける努力をする。また、覚えたときから時間差があるので、復習の効果も得られる。 さて、 理論は身につけたが実際に記憶力が向上するかどうかは本人の努力次第。 結局それが一番大事なことには変わりないですね。

Posted byブクログ

2011/11/26

タイトルの通りだけど、前半が記憶力の根源的な 部分について書かれていて、「記憶力を強くする」 事を早くしたい人は、6章等から見てみる事が良 いのかもしれないって思う。 ただ、前半も非常に今日を持って読める内容では あると思う。単なるハウツー本ではないと思う。 タイトルとの整合性...

タイトルの通りだけど、前半が記憶力の根源的な 部分について書かれていて、「記憶力を強くする」 事を早くしたい人は、6章等から見てみる事が良 いのかもしれないって思う。 ただ、前半も非常に今日を持って読める内容では あると思う。単なるハウツー本ではないと思う。 タイトルとの整合性は少しないから評価下がって るけど内容的には非常に面白いと思います。

Posted byブクログ