記憶力を強くする の商品レビュー
この本はヤバい。 題名にある「記憶力を強くする」学習の仕方を、 マクロとミクロの知見を絶妙に使い分けながら考察し、説明してくれている。 とにかくヤバい。 これは自分の知識レベルにピッタリ合う様な本だった。 以下付箋を付けたところを抜粋します。 ・意味記憶ではなくエピソード...
この本はヤバい。 題名にある「記憶力を強くする」学習の仕方を、 マクロとミクロの知見を絶妙に使い分けながら考察し、説明してくれている。 とにかくヤバい。 これは自分の知識レベルにピッタリ合う様な本だった。 以下付箋を付けたところを抜粋します。 ・意味記憶ではなくエピソード記憶として脳に蓄えると、顕在意識で引き出せる ・記憶の3箇条 1.何度も失敗を繰り返して覚えるべし 2.きちんと手順を踏んで覚えるべし 3.まずは大きく捉えるべし P139 ・覚えるべきだという強い信号がきたときにのみ、脳はそれを記憶する ・記憶する為には「閾値」を越えなければ記憶されない。 しかし、記憶を連合させれば「閾値」以下のものでも覚えられる(連合性) ・年齢が行くと記憶力が低下すると言う嘘 神経細胞は年と共に減っていくけど、シナプスの数はむしろ反対に増える。 つまり、神経回路は年齢を重ねるにしたがって増加していく だから、神経細胞の減少に負けない様シナプスを増やす作業をすれば、記憶力は向上していく ・「ストレス」は記憶をすることにとって天敵ではあるけど、実は「ストレスを学習する」ことができる。 ストレスを学習する、すなわち「慣れる」ことができ、ストレスは減少する ・記憶に良い学習周期それは、 1回目に1週間後、2回目に2週間後、3回目に1ヶ月後が記憶の定着に最も良い ・ 知識や技能を身に付けるには最低6時間以上は寝ることが欠かせない ・勉強と成績の関係で 1→2→4→8→16→32→64→128→256→512→1024 と、累積する。
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ベタと言えばベタなタイトルについ惹かれて読んだんですが、思ってた以上にしっかりした構成の良本でした。ブルーバックスは結構アタリが多い、侮れない文庫です。 タイトルにもなっている肝心の「記憶力を強くするには」という点については、実はかなり後半にならないと出てきません。むしろ、記憶...
ベタと言えばベタなタイトルについ惹かれて読んだんですが、思ってた以上にしっかりした構成の良本でした。ブルーバックスは結構アタリが多い、侮れない文庫です。 タイトルにもなっている肝心の「記憶力を強くするには」という点については、実はかなり後半にならないと出てきません。むしろ、記憶力を高めるための条件として何をそろえてあげなければならないのか、そこを理解するために重要となる脳の「海馬」の構造について、かなり多くの紙面が割かれてます。そこをゆっくりしっかり理解することで、後半の記憶力強化のための取り組みがどうして必要なのか、またどうして有効なのかがすんなり頭に入るようになっています。 この本で「記憶」とは何なのか、という根本的なところまでしっかり理解できると、なぜ学生時代はできたはずの一夜漬けが大人になるとできなくなるのか、なぜ物事を覚えるには繰り返し勉強しなければならないのか、なぜ言語は読むだけではダメで聞かないと身につかないのか、といった疑問も氷解します。 学生じゃないから今さら記憶力を鍛える必要がない、と思っている人がいたら、それは大間違い。記憶力が強くなれば、何かを覚えるために時間を浪費することがなくなります。そのぶん、他のことができるというわけです。 この本が出たのが10年以上前なので、もしかしたら記憶に関するメカニズムはさらに細かく明らかになっているかもしれませんが、基本的な記憶のメカニズムを知るにはとても良い本だと思います。
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いわゆる記憶術の類ではなくて、「記憶」というテーマを軸にした脳科学解説。図説や表現も分かりやすく、とっつきやすい。 ・歳を取って記憶力が悪くなるわけではない。神経細胞はむしろ増加している。単純記憶から複雑記憶へ。単なる努力不足。若い頃、覚える為にした苦労を本当にしていないのでは...
いわゆる記憶術の類ではなくて、「記憶」というテーマを軸にした脳科学解説。図説や表現も分かりやすく、とっつきやすい。 ・歳を取って記憶力が悪くなるわけではない。神経細胞はむしろ増加している。単純記憶から複雑記憶へ。単なる努力不足。若い頃、覚える為にした苦労を本当にしていないのでは? いわゆる記憶力が悪くなるとは、記憶しやすい感情(θリズム)が湧きにくくなるから(興味・関心が薄れる)である。 ・目の記憶より耳の記憶。 ・天才とは努力の足らない凡人の妄想によってつくられた言葉。 「記憶」に関する脳の働きの理解が深まった。
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自分はどうも物覚えが良くない。そんな自覚があるから、書店でふとタイトルが目について購入しました。とはいっても、いわゆるHow to本ではありませんでした。最新の脳科学の知見から、「海馬」がどのように記憶をするのかを神経細胞の働きを通して説明しています。 どのように記憶力を強くする...
自分はどうも物覚えが良くない。そんな自覚があるから、書店でふとタイトルが目について購入しました。とはいっても、いわゆるHow to本ではありませんでした。最新の脳科学の知見から、「海馬」がどのように記憶をするのかを神経細胞の働きを通して説明しています。 どのように記憶力を強くするのかは、とどのつまり「努力を重ねる」にいきついてしまいますが、海馬のはたらきを知った今では、少し違ったアプローチが取れそうな気がします。年を取っても記憶力そのものが弱まるわけではないことがわかったのは収穫。年を重ねたのであれば、年を重ねたなりの方法を取ればまだまだ新しいことは覚えられるようです。 しかし、神経細胞そのものの働きは「精巧な機械」そのものです。軸索を流れる「信号」も電気ですし、神経細胞間の情報伝達は化学物質による機械的な動きです。ある神経細胞がどの程度の電位を受ければ信号を次に伝えるかを判別する動作も機械的なものです。それでも、私たちの脳は「いつも同じ」機械的な反応はしないのです。 コンピュータは一回で正解を完全に記憶します。しかし脳はああでもない、こうでもないと試行錯誤を繰り返し、正解以外を「消去」しながら徐々に正解に至って行くのです。 「つまり、覚えるということは『努力』と『根気』なのです。(p.133)」 そんなことは知っていたさ!と言いたいところですが、前述の通り海馬のはたらきを知った上でこの言葉を肝に銘じることができるので、今までよりは前向きな気持ちになれます。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
記憶の3箇条 ・何度も失敗を繰り返して覚える ・きちんと手順を踏んで覚える ・まずは大きくとらえる 『記憶力を高めたければ、覚えたいものに興味を持ってθ波を発生させ、海馬をより強く活動させるよう心がける』
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脳の中でも記憶を司る海馬について書かれており、素人に理解しやすいように易しい文章と最小限の専門語句を用いている。私たちの日常生活にリンクして考えさせるようになっているし、研究現場の様子なども見ることができ、これまで無縁であった脳科学へ興味をもつことができた。また、効率的な記憶のメ...
脳の中でも記憶を司る海馬について書かれており、素人に理解しやすいように易しい文章と最小限の専門語句を用いている。私たちの日常生活にリンクして考えさせるようになっているし、研究現場の様子なども見ることができ、これまで無縁であった脳科学へ興味をもつことができた。また、効率的な記憶のメカニズムを知ることで実生活への活用もできるのだが、その動機たるやる気や興味を持つ、などについての意識の部分はまだ詳細に解明はされていないらしい。脳科学入門書として良書だった。
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記憶の3箇条 何度も失敗を繰り返して覚えるべし。きちんと手順を踏んで覚えるべし。まずは大きく捉えるべし。p139 「ストレスなく覚えられる範囲を覚える、理解したところだけを確実に覚えるという方法は、記憶の性質に適った学習方法なのです。」p205 「どの科目も均等に勉強し平均...
記憶の3箇条 何度も失敗を繰り返して覚えるべし。きちんと手順を踏んで覚えるべし。まずは大きく捉えるべし。p139 「ストレスなく覚えられる範囲を覚える、理解したところだけを確実に覚えるという方法は、記憶の性質に適った学習方法なのです。」p205 「どの科目も均等に勉強し平均的に点数をかせぐ方法よりよ、ひとつの科目を集中して勉強するほうが長い目で見れば効率的なのです」p217 「自分は自分。いまは差があっても、努力を続けていれば、いつか必ず天才たちのせなかがみえ、そして彼らを射程圏内にとらえることができます」p222 「「天才とは、努力が足りない凡人の妄想によって作られた言葉です。」p223 アクション まずはひとつでもよいから得意科目を作る。
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記憶とは、どんな仕組みで行われているのかを、非常にわかりやすく書かれています。脳のメカニズムから記憶の仕組み、そして日常生活の関わりにまでと非常に広範囲に書かれています。どうしたら記憶力がよくなるのか?how toにおける効果的な方法はあるようですが、やはり“努力に勝る天才なし”...
記憶とは、どんな仕組みで行われているのかを、非常にわかりやすく書かれています。脳のメカニズムから記憶の仕組み、そして日常生活の関わりにまでと非常に広範囲に書かれています。どうしたら記憶力がよくなるのか?how toにおける効果的な方法はあるようですが、やはり“努力に勝る天才なし”のようです。
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記憶力とは何か、を解説した本。 非常に面白かったです。 記憶するということはもちろん、人間が物事を考えたり、覚えた内容を応用したりする際に、脳の活動はどうなっているのか? 人がものを思い出すことができるのは、脳の中の『海馬(かいば)』と呼ばれる部分による。 では海馬の中で何が...
記憶力とは何か、を解説した本。 非常に面白かったです。 記憶するということはもちろん、人間が物事を考えたり、覚えた内容を応用したりする際に、脳の活動はどうなっているのか? 人がものを思い出すことができるのは、脳の中の『海馬(かいば)』と呼ばれる部分による。 では海馬の中で何が起きているのか? それは電気信号のやりとり(Naイオンのやりとり)、化学反応のやりとりが起きている。 つまり、人がモノを覚えるということは非常に抽象的なことのように感じられるが、結局は脳内での電気や化学反応で説明されてしまうのである。 タイトルにある、「記憶力を強くする」とは、記憶に関する動作を行う際に使用される脳の特定の部位を、意識的に鍛えることで記憶力を向上させることができるということである。 これは科学的に証明されていることなので、「現在では」疑う余地の無いことであるとも言える。 一般のビジネス書などでは、全体を捉えることが大事だ、などと書かれていたりする。 その根拠は、その著者の経験でしかない。 しかし、この本では、それが正しいことを海馬に関する研究成果から証明する。 著者はサイエンス誌に投稿経験もある東大の助手である。 記憶力に関する考察、またその根拠を知ることができる著書は非常に面白いと感じた。
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学生時代に読んだものを読み直しました。 記憶について、脳科学的に非常に分かりやすく解説してあります。 実際に記憶力を強くする方法ってのは、載っていませんが、 効率的に学習する方法などは、根拠とともに書いてあります。 復習をするタイミングなんかはとても参考になります。 ...
学生時代に読んだものを読み直しました。 記憶について、脳科学的に非常に分かりやすく解説してあります。 実際に記憶力を強くする方法ってのは、載っていませんが、 効率的に学習する方法などは、根拠とともに書いてあります。 復習をするタイミングなんかはとても参考になります。 また、勝手に記憶力の限界を感じていましたが、その辺を考え直すきっかけにもなりました。 「生体が海馬という神経組織に対して、とりわけ高度な可塑性を認可し、また、そのために海馬のみにより周到な機構を与えているのは何故か」 その答えは読んだら分かります。 面白いです。
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