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ドミノ の商品レビュー

3.7

157件のお客様レビュー

  1. 5つ

    32

  2. 4つ

    61

  3. 3つ

    48

  4. 2つ

    10

  5. 1つ

    2

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2012/06/09

7月某日の東京駅周辺。日本の交通が集中し、乗降者数が半端じゃないこの駅では、もちろん人間模様も半端じゃなく多く、それぞれが交差する。 ミュージカル「エミー」の子役オーディションを受ける麻里花と母親の明子。 そして同じくオーディションを受けにきた玲菜。 ネットの俳句仲間とのオフ会の...

7月某日の東京駅周辺。日本の交通が集中し、乗降者数が半端じゃないこの駅では、もちろん人間模様も半端じゃなく多く、それぞれが交差する。 ミュージカル「エミー」の子役オーディションを受ける麻里花と母親の明子。 そして同じくオーディションを受けにきた玲菜。 ネットの俳句仲間とのオフ会のために田舎から上京し東京駅に降り立った老人・我妻俊策。 既に広場で待っている俳句仲間で元同僚仲間―雫石・山本・養老・白鳥の4名。 東日本ミステリ連合会の幹事長の座を争うべく映画館の席についた春奈と忠司。 そして幹事長選任の判定人である現・幹事長の蒲谷。 別れ話を切り出そうと待ち合わせ場所に向かう実業家・正博。 そして、その別れ話の手助けに呼ばれた従兄弟・美江。 業務成績の締め日ギリギリで殺気だった生命保険会社支社のOLたち。 そして「お疲れ」後のお茶菓子を買出しに行った熱血社員・優子。 慣れないサングラスとピンクのスーツに身を包みある決意を胸にカウンターに腰かけた女・佳代子。 次回作の構成を練るため来日した絶好調ホラー映画監督のフィリップとペットのダリオ。 試作品を持って現われた過激派「まだらの紐」メンバーの川添健太郎。そして、同じくそのメンバー。 それぞれが別々に歩き、動いて・・・・・そして、一つ一つの欠片が連鎖して、「偶然」に見える「必然」のドミノを作り上げるのだ! 一言で言っちゃえば、面白かった!話のテンポが絶妙です! 巻頭に主な登場人物27人+1匹の紹介がイラスト入りで載っているのですが、それぞれ個性があって皆が皆、この本の「主役」です。長編だと、いくら「主役」を作らないようにしてある本でも、どうしても1人あるいは2.3人に注目して読んでしまうものですが、この話は皆に目がいくのですね。時間の経過に従って場面もどんどん切り替わるのに、「あれ?ここってどこだっけ??」なんて混乱することもなく読めるのは、その所為かもしれません。 ドタバタコメディで、キャラクターの行動に「えぇ~?」というところもありますが、かと思うと締め日当日の会社の緊張感とか、なかなかオーディションに受からない時の諦め感とか、1つのお菓子に対する執着心とか(笑)すごくリアルな部分も多くあって、このバランス感も心地よい…。私が恩田陸作品が好きな理由のひとつですv ミステリではないですが、とても楽しいエンタテイメント作品。 タン、タン、タンとリズミカルに倒れていくこのドミノ。 お楽しみくださいな。 その場合の合言葉は  『郵便は 世界を 結ぶ』   でどうかな?(笑)

Posted byブクログ

2012/05/27
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

≪内容覚書≫ 生命保険会社からお菓子を買いに出たOL。 ミュージカルのオーディションを受ける母娘と そのライバルの母娘。 俳句仲間のオフ会のため上京した老人。 ミステリー会の幹事長の座を決める学生たちと、 彼らが観た映画の監督とペット。 別れ話にむかう青年実業家とそれに協力する従妹と その相手の女。 一人ひとりのちょっとした行動が、 ドミノ倒しのように重なって大事件へと…?! ≪感想≫ 登場人物が多すぎる…!書ききれない。多分もっといたはず…。 主人公がおらず、脇役だけでどんどん進んでいくお話。 きっとこれが私たちの日常なんだと思った。 個人的には、恩田陸の作品で、これはおもしろい!と スカッと読めるものが、あまりなかったのだけれど、 これは読みやすかった。 恩田陸らしくなくて、 ファンの中にはこの作品が好きじゃない方も、 いるんじゃないかな、と思う。 伊坂幸太郎作品を一瞬思い出した。 あちらはなんだか静かに淡々と流れるイメージだが、 これはまさに「ドミノ倒し」! パタパタパタパタ…ッと、小気味よく倒れていく。 そして、その様をうっかり飽きもせず見続けてしまい、 ザザーッと出来上がる一枚の絵。 ドミノ一つ一つとなる登場人物がまた個性的で、 ぶっとんでいるので、印象に残りやすい。 それだけに多少現実離れしてしまうが、 絶対にないとは言い切れない設定がまた絶妙。 生命保険会社の暴走族出身のお姉さんの存在は、 しばらく忘れられなさそう。 恩田作品は苦手かなー、と思っている方に、 ぜひオススメしたい作品。

Posted byブクログ

2012/04/30

7月のある蒸し暑い午後、営業成績の締め切り日を迎え色めき立つ生命保険会社から、差し入れ買い出しのためにOLが東京駅に向かって走りだす。ここを物語の出発点として、ミュージカルのオーディションを受ける母娘、俳句仲間とのオフ会のため初めて上京した老人、ミステリーの会の幹事長のポストを推...

7月のある蒸し暑い午後、営業成績の締め切り日を迎え色めき立つ生命保険会社から、差し入れ買い出しのためにOLが東京駅に向かって走りだす。ここを物語の出発点として、ミュージカルのオーディションを受ける母娘、俳句仲間とのオフ会のため初めて上京した老人、ミステリーの会の幹事長のポストを推理合戦によって決めようとする学生たち、従妹の協力のもと別れ話を成功させようともくろむ青年実業家、訪日中のホラー映画監督など、さまざまな人間が複雑に絡みあうなかで、物語は日本中を揺るがす大事件へと発展していく。

Posted byブクログ

2012/04/27

恩田陸の暗くて重い作品を続けて読んだ後だったので、明るい話に救われました(笑) まさに『どたばた群像劇』という感じだと思います。

Posted byブクログ

2011/12/30

バラバラに動いていた登場人物が目的はバラバラなまま徐々に一点に集まってくる。 まさにドミノだ。すごく面白い。 混沌としているけれど一人一人の思惑は明快なところが良い。 残念だったのは額賀義人営業部長の出番が早々に終わってしまったこと。 振り回されている彼はとても可愛かったから最...

バラバラに動いていた登場人物が目的はバラバラなまま徐々に一点に集まってくる。 まさにドミノだ。すごく面白い。 混沌としているけれど一人一人の思惑は明快なところが良い。 残念だったのは額賀義人営業部長の出番が早々に終わってしまったこと。 振り回されている彼はとても可愛かったから最後まで彼に頑張って欲しかった。 それと句会のオフ会がどうなるのかも知りたかった。 その辺が残念だ。

Posted byブクログ

2011/12/24

面白かった!登場人物は山ほど出てくるんだけど、それぞれキャラが強いので分かりやすかったし、テンポも良いんでハラハラしながら一気に読めた。ふー!一気読みは達成感があるな。

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2011/09/25

いまひとつ、期待外れ。アクションっぽい(?)場面もちょっと白けた気分になるし、駅構内の大事件にもあまり興味が持てなかった。登場人物一人一人エピソードは面白いと思えるのに、まとまるとピンとこない。ずっと読んでみたいなぁと思っていた作品だっただけに、残念です。やっぱり恩田陸さんの作品...

いまひとつ、期待外れ。アクションっぽい(?)場面もちょっと白けた気分になるし、駅構内の大事件にもあまり興味が持てなかった。登場人物一人一人エピソードは面白いと思えるのに、まとまるとピンとこない。ずっと読んでみたいなぁと思っていた作品だっただけに、残念です。やっぱり恩田陸さんの作品とは相性が悪い。

Posted byブクログ

2011/08/15

面白かった!!一気に読んでしまった。スラスラと読めたしイラスト付きの登場人物紹介があってかなり助かった。でも再読はなしかな。さすが恩田陸といった感じ。殺人などがないし明るい話し。

Posted byブクログ

2011/08/08

恩田さんの作品にしては心に残らない。かる~く読める。 登場人物がいろいろ関わってくるストーリー展開って他の作家さんでも読んだけど、そういう中ではいまいちかなぁ。

Posted byブクログ

2011/08/02

群像劇でした。最初は登場人物が出るたびに人物紹介を見ながら読んでたので時間がかかりました。メインが多すぎるので、それぞれが浅い感じの掘り下げ方でまぁ仕方ないですが、あまり印象には残りませんでした。 えり子ねーさんは素敵すぎですvそして、まりかちゃんの舞台も成功したか気になりますが...

群像劇でした。最初は登場人物が出るたびに人物紹介を見ながら読んでたので時間がかかりました。メインが多すぎるので、それぞれが浅い感じの掘り下げ方でまぁ仕方ないですが、あまり印象には残りませんでした。 えり子ねーさんは素敵すぎですvそして、まりかちゃんの舞台も成功したか気になりますが語られることはないんでしょうね。 爆弾犯周りは事件の割りに適当でギャグ漫画みたいでしたw 仕方ないかもだけど、もう少し登場人物減らしても良かったかなと。

Posted byブクログ