食う寝る坐る永平寺修行記 の商品レビュー
同期の失敗は赤裸々に、数多く書かれているのに、ご本人のは言い訳が効く程度のものしかない。そりゃあ、寺生まれを差し置いて要職に抜擢されるやり手なんだから当然っちゃ当然だけども…。優等生的なものの捉え方、感情がどうも馴染まない。 とはいえ、イメージと違う部分が多かったのは面白い。坊...
同期の失敗は赤裸々に、数多く書かれているのに、ご本人のは言い訳が効く程度のものしかない。そりゃあ、寺生まれを差し置いて要職に抜擢されるやり手なんだから当然っちゃ当然だけども…。優等生的なものの捉え方、感情がどうも馴染まない。 とはいえ、イメージと違う部分が多かったのは面白い。坊主が集まってマジメにトトロ見てる図とか想像しただけで…。
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永平寺での修行のすさまじさがわかります。 生活のすべてが修行という、曹洞宗の考え方は共鳴できる部分が多くあります。
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今年、2013年の初詣は永平寺だった。毎年、我が家では奈良県の薬師寺に初詣に行くのが通例なのだが、今年はたまたま、年始に福井に行かなねばならない用事があり、その帰り道で永平寺に詣でた。とくに、「永平寺に行かなければ」という訳ではなかったのだが、ピンと張り詰めた空気は背筋を伸ばさな...
今年、2013年の初詣は永平寺だった。毎年、我が家では奈良県の薬師寺に初詣に行くのが通例なのだが、今年はたまたま、年始に福井に行かなねばならない用事があり、その帰り道で永平寺に詣でた。とくに、「永平寺に行かなければ」という訳ではなかったのだが、ピンと張り詰めた空気は背筋を伸ばさないといけない感じがした。そんな永平寺の記憶が、あたまの片隅に残っていたのだろうか、この本を手にとってみた。 永平寺は道元が開いた曹洞宗の大本山である。福井の奥深い山の中にあり、その趣は京都や奈良の寺とは異なる。都の華やかさかさはまったく無く、ピーンと張り詰めた空気を感じる「修行の寺」だ。寺院内には多くの雲水さんを見かけるが、日々、修行を行っている信仰が現在進行形で進んでいる感じがするのだ。 そんな修行の寺に、著者の野々村馨さんは雲水として入山する。
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杉木立に囲まれた荘厳な寺院での修業生活。季節の移ろいや著者の心情が美しく描かれている。最小限の持ち物と座禅や勤行の日々。人の心はこれほどにも研ぎ澄まされ、美しくなれるのか。聖域の僧堂、山の斜面に続く回廊。光と影が織り成す寺院の描写。そして人間模様。とてもよく描かれた書物です。異な...
杉木立に囲まれた荘厳な寺院での修業生活。季節の移ろいや著者の心情が美しく描かれている。最小限の持ち物と座禅や勤行の日々。人の心はこれほどにも研ぎ澄まされ、美しくなれるのか。聖域の僧堂、山の斜面に続く回廊。光と影が織り成す寺院の描写。そして人間模様。とてもよく描かれた書物です。異なる体験をしたような心持ちです。
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1. I learned that the toughness of the discipline in Eiheiji Temple is beyond the reach of ordinary people's imagination. 2.The author...
1. I learned that the toughness of the discipline in Eiheiji Temple is beyond the reach of ordinary people's imagination. 2.The author's description of nature and scenery is brilliant. 3.Freshmen "Unsui"'s promotion is interesting. At first, they are just soldiers and heart-to-heart interactions are rare with seniors. As they are changing from soldiers to staff getting over many hurdles, the novices come to get humane treatment.
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750年続く永平寺は曹洞宗の本山で、曹洞宗とは禅宗の一つ。道元が開祖で座禅による悟りを目指す。30歳を過ぎた男性が突然、出家をすることになる。出家をする理由はさておき、お話は1年間の修行生活をノンフィクションで語る。強烈な先輩たちの出迎えに屈せず修行を終え山を降りるまで、彼は何...
750年続く永平寺は曹洞宗の本山で、曹洞宗とは禅宗の一つ。道元が開祖で座禅による悟りを目指す。30歳を過ぎた男性が突然、出家をすることになる。出家をする理由はさておき、お話は1年間の修行生活をノンフィクションで語る。強烈な先輩たちの出迎えに屈せず修行を終え山を降りるまで、彼は何を思い何を感じたのか。老婆の雑巾の話には涙する。無心に耐え忍ぶ姿は美しい。
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再読。年明けに永平寺に参拝したこともあって、以前読んだこの本を読み返すことにした。 読み進めるほどに当時感じた熱い思いが甦ってくる。永平寺で雲水として過ごした著者の1年間が実に詳しく書かれているのだが、時折挿まれる情景描写や心情表現に、抑えがたいほど胸動いてしまうのだ。 何度も...
再読。年明けに永平寺に参拝したこともあって、以前読んだこの本を読み返すことにした。 読み進めるほどに当時感じた熱い思いが甦ってくる。永平寺で雲水として過ごした著者の1年間が実に詳しく書かれているのだが、時折挿まれる情景描写や心情表現に、抑えがたいほど胸動いてしまうのだ。 何度も思う。作家というわけではないのに、こんなにも切なくて透き通った表現のできるこの人はどんな人なのだろうと。どんな声音でどんな話し方をする人なのだろう。どんな風に微笑み、何に涙する人なのだろうと。 初めて読んだときも、今と同じように野々村馨その人に惹かれたのだった。 永平寺入山者には等しく「殴られ蹴られして徹底的に叩きのめされ」「私情の入り込む余地をことごとく排除し、うむを言わせず身も心もがんじがらめに型にはめてしまうことによって、すべての執着を捨てさせ」るという、現代人には到底耐えられない厳格で過酷な日々が待ち受けている。 道元の教えでは、生活そのものが修行。食べること眠ることお風呂に入ること、排泄行為も掃除も、そのすべてが修行なのだ。ゆえにそのすべてに細かい作法が決められ少しでも違えれば厳しい罰が待っている。 ひと度入山を許された者たちは、極限まで追い詰められた結果、傷つくまい壊れまいとする自尊心も理性も、それら取りつくろうものすべてが剥がれ落とされ、人間の一番醜いものが露骨に剥き出しになってゆく。そうやって残されたものこそがまぎれもない自分自身の本当の姿だと知るのである。 永平寺の修行生活は「徹底的に欲望を抑圧することによって心と体のズレをより顕著なものとし」、そうすることで雲水たちに無言の問いを投げ続ける。 息さえできない恐怖と緊張の日々の中、彼に見えてくるものがあった。 「生きるということは、何も特別なことではなく、突き詰めると、食べることと排泄することだとも言える。これはすべての生命に共通した原理であり、すべての生命は、生まれ、そういった営みを繰り返しつつ、自然界の連鎖の均衡を維持させながら、やがて死んでいく。その営みのすべてが、自然界での生命にとっての重要な務めであり、生命としての存在価値である。人間だけが例外ではない。もしも人間が生きるということに意味があるとすれば、まずこの世に存在していること、これこそが生きることの根本的な意味なのだと僕は思う」 ご家族のご供養のため毎年永平寺を訪れているある老女がいう。「永平寺の雲水さんは、みないい顔をしていますね。雲水さんの顔をみるたびに、何だか心が洗われるような気になります」 雲水は4と9のつく日しか入浴は許されていないのに、私が永平寺で見かけた雲水さんたちもみな、清風凛々としておられた。その所作すべて清浄な空気に包まれているように感じられた。 750年間その作法を変えることなく雲水たちが今も修行している場所、吉祥山永平寺。その日常をこんなにも人間臭く、真っ直に、そして愛しさをもって書きあらわせるこの人に、心の底から会ってみたいと思う。
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永平寺に行くにあたって読みました。 だいぶ昔にNHKのドキュメンタリーを見たし、岡野玲子さんの「ファンシィダンス」を読んで映画も見ていたので、内容的に「全く知らなかった!」という感じではないのですが、実際の修行者の目から見た手記は興味深く、実際永平寺でもすべてを感慨深く拝見できま...
永平寺に行くにあたって読みました。 だいぶ昔にNHKのドキュメンタリーを見たし、岡野玲子さんの「ファンシィダンス」を読んで映画も見ていたので、内容的に「全く知らなかった!」という感じではないのですが、実際の修行者の目から見た手記は興味深く、実際永平寺でもすべてを感慨深く拝見できました。この本を読んで行くと雲水の新到と古参の区別がつきます(笑) とはいえ、読み物としては不満も残りました。 本人の失敗談が少なく、永平寺に対して少し批判的になったかと思うと「それはでも意味のあることで」的なフォローが入り、お世話になった方への遠慮があったりするのだろうと思いますが、何となく「いい子ちゃん」な印象がぬぐえません。結局著者にとっては、その前に行ったというタイ旅行と同じ、「自分探し」だったんだろうなとも思ってしまいますし。1年で修業を辞めることに決めたとき、老師に「まだここにいるべきと思うが決めたことなら」と言われる場面では、つい「修行が足りんっていうことでは…」と思ってしまいました。とはいえ、寺の息子でもないのに1年の修業に耐え抜いたことは大変立派だと思いますけれども。 それにしても、永平寺では今も脚気が多いんでしょうか。白米やめて玄米にしたらどうですかね。
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永平寺の生活が描かれている本。 雲水さんに話を聞いていも、この本に 書かれていることはそのまんま永平寺だと言ってた。
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普通の会社員から思うところあって”只管打座”を提唱する永平寺に入門する。かなり日常とは違う世界が広がっているようすが描かれている。専門用語と永平寺のシステムの説明が多く、もう少し修行をしながらの心の変遷を聞きたかったように思う。ここの修行はつらそう・・。
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