第三の男 の商品レビュー
キャロル・リードの往年の名画の原作。小説を映画化したものの場合、往々にして原作の趣きを損なってしまいがちなのだが、この作品に限っては、映画の方がいいかも知れない。リードの演出、ロバート・クラスカーのカメラワーク、オーソン・ウエルズのハリー、アントン・カラスの音楽といずれをとっても...
キャロル・リードの往年の名画の原作。小説を映画化したものの場合、往々にして原作の趣きを損なってしまいがちなのだが、この作品に限っては、映画の方がいいかも知れない。リードの演出、ロバート・クラスカーのカメラワーク、オーソン・ウエルズのハリー、アントン・カラスの音楽といずれをとっても他には換えがたい風格だ。一方、原作のほうは映画に比べると、やや未整理な部分も目立つ。それにしても、第2次大戦直後、4カ国によって分割統治されていたウィーンを物語の舞台に選んだのは絶妙のアイディア。G・グリーンの作家的直感は見事だ。
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映画見たことないんですが、先に本を読んでしまった。たまには良質なミステリ的な要素を含んだ本を読んでストーリーの面白さに浸るのもいいかなと思ったけれど、山場がどこかも分からずするすると読んで終わってしまった。多分予想していたより、映画化を前提として書かれた本だからか。映像はみてみた...
映画見たことないんですが、先に本を読んでしまった。たまには良質なミステリ的な要素を含んだ本を読んでストーリーの面白さに浸るのもいいかなと思ったけれど、山場がどこかも分からずするすると読んで終わってしまった。多分予想していたより、映画化を前提として書かれた本だからか。映像はみてみたいなあ。
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良くも悪くも、短く簡潔にまとめた印象が強い。 読みやすくもあり、重たいテーマをそこまで重厚にしなかった印象。 映画も観てみたい。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
友人であるハリー・ライムに誘われ戦後間もなくウィーンにやってきた作家ロロ・マーティンズ。ホテルに残された謎の伝言。彼がウィーンにやってくる前に交通事故で死んだライム。彼の葬式に参列するロロ。ロロに接近する刑事キャロウェイ大佐。ライムが闇商人としてマークされていたという。ライムの友人たちとの関係。ライムの恋人だったアンナ・シュミットに恋するロロ。4つの大国に統治されるウィーン。アンナをドイツのスパイとして捕えるソ連警察。ライムが交通事故にあった時の状況の食い違い。現場にいた第三の男の謎。
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映画は昔見ただけなので、見直してみようと思いました。グリーンの作品は3作目ですが、他のものよりシンプルで読みやすかった。ただ、主語がわかりづらいのが難点。それにしても、ハリーがロロを呼び寄せた目的は本当に彼が言うとおりだったのでしょうか?悪人の割にはロロやアンナへの対応も甘すぎま...
映画は昔見ただけなので、見直してみようと思いました。グリーンの作品は3作目ですが、他のものよりシンプルで読みやすかった。ただ、主語がわかりづらいのが難点。それにしても、ハリーがロロを呼び寄せた目的は本当に彼が言うとおりだったのでしょうか?悪人の割にはロロやアンナへの対応も甘すぎませんか?終わり方もグリーンほどの人があの陳腐な終わりで本当に良いと思っていたのでしょうか?映画のラストを際立たせるためにあえてああしたのではなんてちょっと勘ぐっています。でも総じて面白く読了しました。
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The Third Man(1950年、英)。 名作映画の原作。最初から映画化を前提として書き上げられた。映画は、ラストシーンの名演出と、ツィター奏者アントン・カラス作曲のテーマ曲で有名。 友人のハリー・ライムに招かれて、第二次大戦直後のウィーンにやってきたマーティンズは、到着...
The Third Man(1950年、英)。 名作映画の原作。最初から映画化を前提として書き上げられた。映画は、ラストシーンの名演出と、ツィター奏者アントン・カラス作曲のテーマ曲で有名。 友人のハリー・ライムに招かれて、第二次大戦直後のウィーンにやってきたマーティンズは、到着の数日前にハリーが交通事故で死んでしまったことを知る。さらに、ハリーが凶悪な闇商人として警察にマークされていたという話も聞く。友人の無実を信じる彼は、事の真相を探るべく調査を開始する… 第二次大戦と冷戦の狭間の荒廃した都市を舞台に、当時実際にあった出来事を巧みに取り入れた物語。サイコパスじみたハリーの人物造形が、時代の申し子という感じで良い。これでラストが映画と同じだったら、★5つだったかも…。
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カバーが変わったので買いなおす。映画は昔々に一度見ただけなので思い出せないから比較対象無しで面白い。
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