日の名残り の商品レビュー
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期待に反し楽しめた。従属が任務だという執事の悲しい恋物語 日本人好みの展開。色恋は「品格」にもとるか?スティーブンスさん? 黄昏の世代の私に切なく響く 「海の空気は体にいいんだよ」 そうだ久しぶりに海に行こう。 「義理と人情を秤にかけりゃ義理が重たい執事の世界」「止めてくれるなミス ケントン、行かねばならぬ、行かねばならぬのだ」
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イギリスのブッカー賞を受賞した作品。2つの大戦を経て貴族たちの没落、そこに従事していた執事や女中たちの様子を描いている。英国人の主人を亡くしアメリカ人の執事となった主人公が現在と過去のよき時代が織物のようにストーリーを織りなしながら話が進んでいく。翻訳物とは思えぬこなれた日本語で...
イギリスのブッカー賞を受賞した作品。2つの大戦を経て貴族たちの没落、そこに従事していた執事や女中たちの様子を描いている。英国人の主人を亡くしアメリカ人の執事となった主人公が現在と過去のよき時代が織物のようにストーリーを織りなしながら話が進んでいく。翻訳物とは思えぬこなれた日本語でゆったりとしたときの流れを感じさせる表現力と、題名通り日没前の夕焼けのような色彩を感じさせるストーリー展開。主人を尊敬し疑うことなく仕事をこなし、それを誇りに思ってきた主人公は実は客観的にみてみるとそれは悲喜劇にも似たものであった。私生活、親の死、ほのかな恋さえ犠牲にしてつくしてきたスティーブンスの人生は何だったのだろう。静かなストーリー展開が胸に染み渡ってくる。
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2年ほど前に読んだ作品。 当時はカズオイシグロの名は知らなかったけど、 すごくいい作品に出会って、読み終わった後も 心地よい余韻に浸っていました。 イギリスの歴史の奥深さと、それに根差した生活を 淡々と送る主人公。 大きな事件なんて起きないけれど、 自分もこれまで生きてきた人達...
2年ほど前に読んだ作品。 当時はカズオイシグロの名は知らなかったけど、 すごくいい作品に出会って、読み終わった後も 心地よい余韻に浸っていました。 イギリスの歴史の奥深さと、それに根差した生活を 淡々と送る主人公。 大きな事件なんて起きないけれど、 自分もこれまで生きてきた人達が作り上げてきたものの上に 生きている感覚。 他の作品も絶対読みます。
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念願のカズオ イシグロ作品、やっと読めました。 イギリスの由緒ある邸宅の執事、とは自分にとってもちろん未知の世界。仕事への誇り、立場のわきまえ、主人への敬愛などがとても細やかな言葉で語られていて、読みながら穏やかな気持ちになりました。背景のイギリスの品位のある人たち、素朴な農民たちはもちろんのこと、執事の現在の主人であるアメリカ人の存在もまた良かった。 イシグロ氏はこの本を書くにあたって、すごくリサーチしたんだろうな。ダーリントンホールでの様々な様子が目に浮かぶようでした。
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「わたしを離さないで」がすごすぎたので、 カズオイシグロの他の作品も読んでみようかと思って読んでみた。 やっぱりこの人はすごい。 話が流れてって、 この後どうなるんだろう?、 これってどういうことだろう?、 が気持ちいいくらい直後にちゃんと説明される。 ここまで読み手に添って...
「わたしを離さないで」がすごすぎたので、 カズオイシグロの他の作品も読んでみようかと思って読んでみた。 やっぱりこの人はすごい。 話が流れてって、 この後どうなるんだろう?、 これってどういうことだろう?、 が気持ちいいくらい直後にちゃんと説明される。 ここまで読み手に添ってるというか、 作者の誘導にまんまともってかれる経験はなかなかない。 設定や時代背景は、正直、興味がないものだったけど、 そんなこと全く問題ではないってくらいすんなり引き込まれた。 面白かった。
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気品と情感。ひさびさにこんなに素敵な余韻にひたれる本を読んだ気がする。 主人公の老執事の語り口は思い出語りと現在の様子とを行きつ戻りつする。彼は若き日と古き良きイギリスと懐かしみ、自らの成長と矜持を穏やかに語る。そして今これからも執事として新しい境地を拓くことに、楽しみをみいだし...
気品と情感。ひさびさにこんなに素敵な余韻にひたれる本を読んだ気がする。 主人公の老執事の語り口は思い出語りと現在の様子とを行きつ戻りつする。彼は若き日と古き良きイギリスと懐かしみ、自らの成長と矜持を穏やかに語る。そして今これからも執事として新しい境地を拓くことに、楽しみをみいだしている。 最後の夕暮れの桟橋の情景は、美しく、優しく、清々しい。 映画観たいな。
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いま話題のカズオ・イシグロの本を初めて読んだ。 ストーリー展開も面白くないし、登場人物の個性も強烈なものはない。 一言で言うと、面白くない小説。 この小説には、何かメッセージがあるのだろうか。 何かしらのメッセージを無理に読み取ろうと思えばできなくもない。 それが読み取れなかった...
いま話題のカズオ・イシグロの本を初めて読んだ。 ストーリー展開も面白くないし、登場人物の個性も強烈なものはない。 一言で言うと、面白くない小説。 この小説には、何かメッセージがあるのだろうか。 何かしらのメッセージを無理に読み取ろうと思えばできなくもない。 それが読み取れなかったのは自分の力不足か、筆者の力不足か。
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イギリス文学。執事のお仕事を垣間見ることができる。屋敷の管理を一手に引き受けるだけでなく、国内外から政界の重鎮を招いて開かれる泊まりがけのパーティ(非公式に政治的な根回しや駆け引きが行われる場)では段取りや当日のタイムキーパーなど、マネジメントを任される。すごくやりがいがありそう...
イギリス文学。執事のお仕事を垣間見ることができる。屋敷の管理を一手に引き受けるだけでなく、国内外から政界の重鎮を招いて開かれる泊まりがけのパーティ(非公式に政治的な根回しや駆け引きが行われる場)では段取りや当日のタイムキーパーなど、マネジメントを任される。すごくやりがいがありそうな裏方役。時代が変わってこういう「古い時代の執事」はイギリスにもういないらしい。物語は主人公(執事)の「仕事に対する姿勢」に密接に絡んでくるのだが・・・それにしても、この作家さんの作品は読み応えがある。
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あくまで形式は独白ながら、まるで透かすようにその後ろに事実が見えてくる描き方が面白い。その事実と独白のズレが徐々にはっきりしてきて、同時に主人公の生きる世界と世間の動静とのズレも折り重ねていて、表現は主人公から世界にたいして向けられた視線で構成されるのに、そこに時代に取り残された...
あくまで形式は独白ながら、まるで透かすようにその後ろに事実が見えてくる描き方が面白い。その事実と独白のズレが徐々にはっきりしてきて、同時に主人公の生きる世界と世間の動静とのズレも折り重ねていて、表現は主人公から世界にたいして向けられた視線で構成されるのに、そこに時代に取り残された主人公に対する冷徹な筆者の視線が入っていて、深みを与えている。
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古き良きイギリスの執事の姿がここに。 これこそ本当の執事だよねぇ・・・ ちょっと漫画のエマとかに雰囲気にてるんじゃないかな?(私、エマは1巻しか読んだことないけど・・・) ここに書かれている執事の品格とかはとても日本人にも理解できるもので、日本人とイギリス人は思考が似ているのかも...
古き良きイギリスの執事の姿がここに。 これこそ本当の執事だよねぇ・・・ ちょっと漫画のエマとかに雰囲気にてるんじゃないかな?(私、エマは1巻しか読んだことないけど・・・) ここに書かれている執事の品格とかはとても日本人にも理解できるもので、日本人とイギリス人は思考が似ているのかもなぁと思いました。
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