ノーザンライツ の商品レビュー
沖縄人はどこからきたのか?というテーマをもって、本を選び読んでいると数万年前からモンゴロイドのたどった道を調べるようになった。 そんななかに、星野道夫の存在を知った。 そして、「ノーザンライツ」を手に取っ た。 「ちょっと待ってくれ。おれたちの想いは、あなた達の考えている自然...
沖縄人はどこからきたのか?というテーマをもって、本を選び読んでいると数万年前からモンゴロイドのたどった道を調べるようになった。 そんななかに、星野道夫の存在を知った。 そして、「ノーザンライツ」を手に取っ た。 「ちょっと待ってくれ。おれたちの想いは、あなた達の考えている自然保護とは少し違 うんだ。 おれたちは季節とともに通りすぎていくカリブーを殺し、カリブーとともに生 きている。 自然はみて楽しむものではなく、おれたちの存在そのものなんだ。」グッ ティンインディアン このグッティンインディアンの言葉は、 今の自然保護というものの視点を大幅に変えてしまう。 そこまで、私たちの生活は、自然の中にないことを知る。 どうも、自然の外に、自分の生活がある。 星野道夫が、アラスカにあこがれた。 人間は、自分だけだけど、自分さえもその自然の一部として 存在している。 星野道夫の本を読みながら、自分の中にあった何か忘れている 人間のかすかな本能がよみがえった感じがした。 寒い国というより、凍った国での生命の営み。 そこには、自然を守ろうとする人たちの思いがあり、 それを星野道夫が淡々と書いていることに興味がもてました。 今まで思いも寄りませんでしたが、アラスカに行ってみたい気分になりました。 これまでは、どちらかといえば、あたたかい国に行くことばかり考えていました。 しかし、今回の星野道夫の本を読んで、とりあえず、アラスカのフェアバンクスにいってみたいと思いました。 詐欺師がつくった町というのに、興味がもてました。 アメリカ大陸の北の果て、ポイントホープにもいってみたいな。 「フロンティアというのはね、2つの種類の人間を魅きつけるところなの。 新天地を求 めて、 2種類の人間とは、実に魅力的な人々と、悪人たち 両方とも、生まれ 育った世界に溶けこめず、 何かから逃げてきた人間たちだからね。」 ジニーがいったのか、シリアがいったのかわかりませんが、 しかしこの言葉はおもしろいと思いました。 フェアバンクスの町は、詐欺師バーネットがつくった町だった。 「フェアバンクスの雪は、空から地上へと、梯子をつたうようにいつもまっすぐ降りて くる。 雪の世界の美しさは、地上のあらゆるものを白いベールで包み込む不思議さかも しれない。 人の一生の中で、歳月もまた雪のように降り積もり、辛い記憶をうっすらと 覆いながら、 過ぎ去った昔を懐かしさへと美しく浄化させてゆく。」 この表現が、フェアバンクスという町を魅力的にしています。
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去年、六本木のキャノン写真展であった写真がちりばめられ、書かれていた。この本を読んでから写真展へ行く、というのもありだったかな、と。 それにしてもこの本は、自分が「アラスカ行ってみたい」とは思っているのだが、そういう軽い気持ちで数日間いるのではもったいないな、と思わせる。
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写真もいいけど、実章は文のほうが好きかも知れない。 この人の別の本だったかもしれないが 直に自分の周りになくても、 地球上のどこかにその自然が残されているのだと思うと 豊かな気持ちになる、 というようなことを(たぶん)書いてあって、 何かひどく納得するなあ、と...
写真もいいけど、実章は文のほうが好きかも知れない。 この人の別の本だったかもしれないが 直に自分の周りになくても、 地球上のどこかにその自然が残されているのだと思うと 豊かな気持ちになる、 というようなことを(たぶん)書いてあって、 何かひどく納得するなあ、と思った。
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アラスカという、ひとつの、とても美しい、しかし急激な時代の流れに飲まれながらも抗い生きる、土地と人々の物語。 ここに描かれるアラスカの人々は、ある意味で悲劇的である。近代化の時代の流れの中で辺境、マイノリティとしての位置に立たされながら、変化への対応と伝統との葛藤に苦しみながら...
アラスカという、ひとつの、とても美しい、しかし急激な時代の流れに飲まれながらも抗い生きる、土地と人々の物語。 ここに描かれるアラスカの人々は、ある意味で悲劇的である。近代化の時代の流れの中で辺境、マイノリティとしての位置に立たされながら、変化への対応と伝統との葛藤に苦しみながら、なんとか自己を守ろうとしている。 しかし、ここで著者が出会い讃えているのは、単純な過去への感傷やノスタルジアや反近代思想に溺れることなく、日々の生活の中で、時にそれを受け入れながら、自らのアイデンティティと向き合っていく、とても楽観的で力強い生き方をしている人々だ。 受け売りの思想に頼るのでなく、巨大な絵画のような時代風景に没入するのでもなく、あくまで等身大に時代と向き合う、たくましい人々だ。 彼はきっとそんな人々に共感し、我々日本人もそのような精神的試練に立ち向かうべきときが来る、と言いたかったのではないか。
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星野道夫さんの遺作。 アラスカの近代史もその土地に住む人々の目線でストーリーになっているのと、変化する時代や自然環境を脅かされていることへの星野さんの目線がアラスカへの愛情あふれていて素敵。
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イニュニックとともに、アラスカにいたときにずっと読んでいた本です。 カラー写真がたくさんあります。 とても良い本です
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この本を読んで星野道夫さんを知りました。 読んでいて、広いアラスカの景色にぐんぐん近づいていくようで、生きているうちにオーロラを見てみたいと思いました。
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浅上さん所有 →11/07/30 浦野レンタル →11/10/29 返却 →11/10/29 西村さんレンタル →13/04/19 返却(浦野預り)
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アラスカ、フェアバンクスの美しい大自然の物語。新しくて古い物語。『フェアバンクスの町もわ何もない原野に一人の詐欺師が現れたところから始まったのだ』という序章の文章はとてもいい。 このノーザンライツではフェアバンクスが核実験場化計画によりエスキモーや神話が息づいている時代から近代...
アラスカ、フェアバンクスの美しい大自然の物語。新しくて古い物語。『フェアバンクスの町もわ何もない原野に一人の詐欺師が現れたところから始まったのだ』という序章の文章はとてもいい。 このノーザンライツではフェアバンクスが核実験場化計画によりエスキモーや神話が息づいている時代から近代の波に晒される中で、人々が何を感じているかを描いている。 運動のリーダーだったシリアは言う『時代はいつも動き続けていて、人間はいつも、その時代、時代にずっと問われ続けながら、何かの選択をしてゆかなけらばならないのだから』。 最後は新しい時代の担いてに託して物語は終えている。 オーロラ、数十万頭に及ぶカリブーの群れ、トーテムポールや墓守… どれも美しく、一つの所作や秘められた物語にこころをつかまれる。 そして人が人である営みがそこにはあった。 人の豊かさとはなんだろう?そう思わされた。
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アラスカに夢を抱き愛した白人たち、そしてアラスカに生きてきた先住民たちの姿が、胸を打つ。 アラスカに核実験場を作ろうとする計画(プロジェクト・チェリオット)があったのは、初めて知ったのだが、こうした人々の根強い運動で回避されたのは本当によかった。もしも核実験場が作られていたら...
アラスカに夢を抱き愛した白人たち、そしてアラスカに生きてきた先住民たちの姿が、胸を打つ。 アラスカに核実験場を作ろうとする計画(プロジェクト・チェリオット)があったのは、初めて知ったのだが、こうした人々の根強い運動で回避されたのは本当によかった。もしも核実験場が作られていたら、環境や生態系などの地球の問題は、きっと今よりも大変なものになっていたのではなかろうか。 とはいえ……先住民たちの生活環境は厳しい。昔のような、狩猟による共同体的な生活は望めない。でも圧倒的マジョリティである白人と同じ地位を手に入れることも難しい。この本を読むまで、アラスカの先住民といえば、単純にエスキモーとインディアンだと思っていたが、その部族はまた細かく分かれているらしい。 どうしてこんな厳寒の地に暮らそうと思ったのか、不思議に思っていたのだが、厳寒の地ではあっても不毛の地ではなく、むしろクジラ、アザラシ、カリブーなど、さまざまな動物が生息している豊かで魅力的な地だという説明に、はっとしてしまった。物事は、一面だけでは語れない。
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