天使の囀り の商品レビュー
エグい。 展開に予想がつかない怖さと、無駄に細かい描写が特徴的。いやー気持ち悪い… 内容が深く入ってこない…
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小説が面白すぎるとついつい、飛ばし読みをして後ろから読んでしまうのですが、巻末の謝辞を読んで意地でも最初から順番に読みました。 ホラーというよりはSF風? 専門的な用語や知識が出てくるのですが、お話のなかにうまく溶け込んでいてすらすら頭に入ってくる。 こういう書き方ができるなん...
小説が面白すぎるとついつい、飛ばし読みをして後ろから読んでしまうのですが、巻末の謝辞を読んで意地でも最初から順番に読みました。 ホラーというよりはSF風? 専門的な用語や知識が出てくるのですが、お話のなかにうまく溶け込んでいてすらすら頭に入ってくる。 こういう書き方ができるなんて、本当に頭のいい人かつエンターテイナーなんだろうなと思います。 中盤で「天使の囀り」の正体が明かされますが、それがわかったとき今まで漠然と描写されていた「囀り」がそれの「蠢き」に代わる瞬間。 心底ぞっとしました。 民話や高梨の遺作なども読んでて後味が悪くてなんだか不気味(褒め言葉)。 神話のモチーフや夢の話など、すべてに意味があり終盤きれいに収束していくので、すっきりします。 ラストの早苗の決断は、これまであんな目にあったのに唐突でそこに至る心理描写もなくて最初なんだか意味がわからなかったのですが、作者はこれが一番書きたかったのかなあと思うと納得。 ただの絶望に終わらない、きれいな終わり方で好き。 そしてこの作品唯一の欠点は、読み終わってから食欲がなくなること。
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恐怖するのが『黒い家』ならこちらは描写がエグイ。 アドベンチャーではじまりミステリーを経由してホラーで最後には... 全体的にはSF的なイメージもあるかもしれません。 ジャンルを超える作品を生み出す貴志さんらしい一冊かもしれません。
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******引用****** 涅槃(ニルヴァーナ)とは、吹き消すという意味だね。お誕生日おめでとう!哀れなケーキの全身に打ち込まれてヤマアラシのように突き立ったロウソクの炎が、小さな気流にゆらいで消える。象徴的に自らの命の火を吹き消す、この喜び。射精寸前のように脊柱を這い上...
******引用****** 涅槃(ニルヴァーナ)とは、吹き消すという意味だね。お誕生日おめでとう!哀れなケーキの全身に打ち込まれてヤマアラシのように突き立ったロウソクの炎が、小さな気流にゆらいで消える。象徴的に自らの命の火を吹き消す、この喜び。射精寸前のように脊柱を這い上がる戦慄。ようやくここまで来たんだね。思えば長い道のりだったね。こうして、一歩一歩確実に、死に近づいているんだね。えもいわれぬ安堵を感じるだろう?お誕生日おめでとう! ――作中作 『Sine Die』 高梨光宏 p.154
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インターネットで人を集めている、 謎の自己啓発セミナー、 そのセミナーの最後に食べさせられる、正体不明の肉! すっごくおもしろいです。 ぞくぞくします。
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北島早苗は、ホスピスで終末期医療に携わる精神科医。 恋人で作家の高梨は、病的な死恐怖症だったが、新聞社主催の アマゾン調査隊に参加してからは、人格が異様な変容を見せ あれほど怖れていた『死』に魅せられたように、自殺してしまう。 さらに、調査隊の他のメンバーも、次々と異常な方法で自...
北島早苗は、ホスピスで終末期医療に携わる精神科医。 恋人で作家の高梨は、病的な死恐怖症だったが、新聞社主催の アマゾン調査隊に参加してからは、人格が異様な変容を見せ あれほど怖れていた『死』に魅せられたように、自殺してしまう。 さらに、調査隊の他のメンバーも、次々と異常な方法で自殺を 遂げていることがわかった。 アマゾンで、いったい何が起きたのか?高梨が死の直前に残した 「天使の囀りが聞こえる」という言葉は、何を意味するのか? この小説は本の表紙にあるようなキレイな天使の絵や 「天使の囀り」という題名とは、裏腹に恐ろしい内容だった。 この原作は、恐ろしい程の怖さとグロさを持っている。 それを表現する文章力のすごさには本当に脱帽だ。
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著者三作目のホラー小説。 美しいタイトルとは裏腹に、内容は強い不快感を伴います。純粋な恐怖と言う意味では黒い家よりは劣るでしょう。しかし黒い家以上の(そしてクリムゾンの迷宮とは、また違う意味で)生理的嫌悪感を味わえる事は間違いありません。物語終盤でのセミナーハウスの描写はまさしく...
著者三作目のホラー小説。 美しいタイトルとは裏腹に、内容は強い不快感を伴います。純粋な恐怖と言う意味では黒い家よりは劣るでしょう。しかし黒い家以上の(そしてクリムゾンの迷宮とは、また違う意味で)生理的嫌悪感を味わえる事は間違いありません。物語終盤でのセミナーハウスの描写はまさしく怖気が走りました。 内容としては寄生虫物。詳細はあえて書きませんが、カタツムリに寄生するロイコクロリディウムを想像すると、どういう話かわかるかもしれません。 著者の小説は、物語に必要な調査がしっかりしているため、読んでいてとても安心出来ます。ホラーやミステリーによくある「実は怨霊や妄想がオチでした」みたいな話がないので、納得のいく起承転結がつくのは大きなプラスポイント。
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友達に借りた本。 分厚すぎてなかなか読む気になれなかった。 飛ばした部分は多いと思うけど、とても面白かった。 そして貴志さんにハマる。
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前半はオカルト??と思いきや 後半になるにつれて謎が解けていきます。 最終的には、リアルな話で怖かったです。 このようなジャンルの本は普段あまり読まないのですが、 真実が気になり、一気に読み終わりました。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
これ大好き!! 描写がおぞましい!! 特に蜘蛛の部屋とお風呂んとこ。 初めて貴志祐介さんの作品よんだんだけど、一発でふぁんになった! 主人公さんは不幸だね。どれだけ傷つけばいいのかな。 2017.4.7.↓ 久しぶりに読んだ。 大浴場の場面の後、マンションの場面からは記憶が曖昧だったっからびっくりした。 蜷川教授の、人の悩みを消して楽しく生きようみたいな考えは、素晴らしいことだと思う。 ただ、感染したら最終的にどうなるかっていう結果を提示したうえで了解をとるべきだったよね、、そもそも教授も知らなかったわけだけど。 早苗には知った上での自分の意思があったよね、その形がよかったなー。 患者に感染させたのは、いい使い方をしたんじゃないのかと。 だから蜷川教授の考えも、方向性は間違ってないとちょっと思った。 あー、ただの脳線虫の企みかぁ、すっかり忘れてた。増やすための。じゃあ、そもそもわたしの考えが間違いだ。
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