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木製の王子 の商品レビュー

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25件のお客様レビュー

  1. 5つ

    5

  2. 4つ

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2016/04/14
  • ネタバレ

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以前一度読んでて、その時は微妙な感触だった。 再読して、なるほど、と思った。 この作者は独自の世界を築くのは三津田氏とか綾辻氏とおなじだけど、その世界が過去の作品と密接にかかわっているし、本格の枠組みを超えている。 一作一作は独立しているけど、この作品も過去の作品を読んでないとわかりにくい部分(特に人間関係)がある。 さらに、もう一つの特徴が、リアルであるというのは無視して本格のエッセンスだけを抜き出してそれで作品を構築してしまうところ。 本作でも、分刻み(秒刻み)のアリバイ崩しとなるが、こんなのいちいち追っかけられないし、その背景となるトリック(真犯人)だって、リアルではない。 しかし、それも含めてこの作者の独自世界で、それはそれでその世界にどっぷりと浸かると、今度はどんな世界を見せてくれるのだろうと、楽しみになる。 ・・・しかし、”家族”が全て他人(カルト教の信者)で、教祖?の指示で寸分たがわず動いていた、というオチもすごいが、それで幕間の意味のない登場人物が活きてくる設定も見事。

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2014/06/28
  • ネタバレ

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幼い頃に誘拐してきて自分の子として育てたと親から告白された安城。自分の持っていた指輪から有名な画家・白樫宗尚の一族との関係をしる安城。取材として白樫家にやって来た安城。自分の姉と信じた晃佳に自分の考えを告げた夜、何者かに殺害された晃佳。首を切られ焼かれた体。一族同士の結婚を繰り返す白樫家。木更津悠也の推理。

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2013/01/01

 比較的最近に読んだものなので、微妙に内容を覚えていた。  ややこしい。一読ですんなり理解できなかった。再読してなんとなく理解。  面白い手法を使っているとは思う。読み込めば味が出る……ような気もする。  探偵は木更津悠也。烏有さんも出てきたけど、結局何もできず、うだうだ流されて...

 比較的最近に読んだものなので、微妙に内容を覚えていた。  ややこしい。一読ですんなり理解できなかった。再読してなんとなく理解。  面白い手法を使っているとは思う。読み込めば味が出る……ような気もする。  探偵は木更津悠也。烏有さんも出てきたけど、結局何もできず、うだうだ流されてただけだった。香月くんは結婚の準備が忙しいらしくて、あまり出てきませんでした。  読んでいて面白いのが、烏有さんにしろ、安城くん(今作からのキャラ)にしろ、自分から見たときと、人から見たときがまったく全然別キャラに見えるってところ。それぞれに視点が置かれて内面が書かれてるところはすごくどろどろなのに、外から見たら二人とも爽やか(笑)  ネタバレにつき以下反転。  理解した範囲で。  宗尚=矢野佳伸  伸子=星野牧絵  宗伸=遠山俊紀  晃佳=藪朋美  規伸=中込久之  晃子=湯舟時子  宗禎=福原幸夫  尚佳=川尻千恵子  禎佳=葛西京子  規晃=伊藤景司  後半ちょっと自信ないけど、多分こんな感じ。  ただ、安城くんって結局宗尚の息子なんでしょう? だとしたら、最後に木更津が書いた図形って違うくないか? まあ、なんにしろ何者からも生まれないって部分で「魔」ではあるんだろうが。  何回も読んでこその作品。 04.08.02

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2013/02/24
  • ネタバレ

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家族を作りたかった男の話。 なんだが、わからん。 名探偵木更津が出てくる。 無事に夕顔と結婚した とか、結婚まじかの鳥有も。 京都のはずれの豪邸が舞台。これみよがしにピアノの鍵盤におかれた生首。当然大雪だったので、外部犯人説はなし。豪邸に住んでいた10名の血縁者は、犯行時間帯にはこまごまと豪邸内を動いている。表にしないとわからないくらい。・・・・読み飛ばしました。 章の始まりに、知らない人の小話が出てきて。あいかららず時系列ではないんだろうな、と思ったが、そうだった。 ややこしいが、はまる。 読み飛ばしたくせに。

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2012/05/14

麻耶雄嵩『木製の王子』読了:ちょと振るわない。アリバイの謎とその打破、「家族」の謎に比重を置きすぎて、それは確かに見事だったけれども、それだけで終わっている感がある。 物語展開全体が、謎に振り回され、いまひとつ余韻や構成のうつくしさには欠けていた。事件に併行して進行する烏有の家庭...

麻耶雄嵩『木製の王子』読了:ちょと振るわない。アリバイの謎とその打破、「家族」の謎に比重を置きすぎて、それは確かに見事だったけれども、それだけで終わっている感がある。 物語展開全体が、謎に振り回され、いまひとつ余韻や構成のうつくしさには欠けていた。事件に併行して進行する烏有の家庭とか人生のステージアップへの煩悶については、もう少し本筋に絡んでいてもいいのではないかなと思ったが、意図的に語りをとどめているのかもしれない。 どう悩み苦しんだところで結局は…、という示唆なのか。いずれにしろ分量のわりには今一つ締まりのよさに欠ける印象だった。

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2011/09/16

「木製だったら役に立たない」 聖家族は神聖なものなのか。 宗教の怖さを知った。 あ、結婚したんだ。

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2011/08/16

家系図、見取図、分単位の行動表、と視覚的な資料が豊富で、文章追いながらアリバイトリックをうんうん唸りながら考えてました。まぁ、解けるわけないんですが。 で、後半の超展開でそんなのどうでも良くなったし。(というか、アリバイものだったことすら失念していた) 麻耶雄高キャラの中ではやっ...

家系図、見取図、分単位の行動表、と視覚的な資料が豊富で、文章追いながらアリバイトリックをうんうん唸りながら考えてました。まぁ、解けるわけないんですが。 で、後半の超展開でそんなのどうでも良くなったし。(というか、アリバイものだったことすら失念していた) 麻耶雄高キャラの中ではやっぱり木更津が一番好きだなぁ、と再認識しました。あ、あと桐璃ちゃん怖かった。

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2010/08/29

夏と冬のソナタ以来の麻耶さんの作品。関連性はなくもないが独立してても良いのではないかと思った。肝となるトリックが、清涼院流水の某作品を彷彿させるが、ぼちぼち楽しめた。後、基本的にアリバイ崩し的なのは、自分、苦手です。

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2010/07/29

麻耶雄嵩にしては後味スッキリめ。そういう意味ではシンプル。 エピローグがなかったらもっとスッキリだと思うんだけどな笑。まあでもそのほうが麻耶雄嵩ぽいと言えなくもない。 再読なのでタイムテーブルもちゃんと考えて読もうと思ったんですがやっぱり挫折(チキン)。ただただすごいなーと。...

麻耶雄嵩にしては後味スッキリめ。そういう意味ではシンプル。 エピローグがなかったらもっとスッキリだと思うんだけどな笑。まあでもそのほうが麻耶雄嵩ぽいと言えなくもない。 再読なのでタイムテーブルもちゃんと考えて読もうと思ったんですがやっぱり挫折(チキン)。ただただすごいなーと。でも基本的に好みじゃないんで、後半推理のほうが興味深かった。結構小さいとこまで符合してたりしておもしろい。 メルが出てこないこと以外何も覚えてなかったので新鮮に楽しめました。ほんと全然覚えてなくてちょっと情けなかった笑。 この本、単独でも読めるけどいきなりこれ読むと登場人物が鬱陶しいかなーとは思います。作品紹介では烏有が主人公みたいになってるけどぶっちゃけ烏有いらな…もご。

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2010/06/30

名探偵木更津悠也は、三年前の未解決事件を未だ追っていた。烏有が属する編集部に補充された安城もまた、自分の出生の謎を追っていた。各々が持つ謎の答えは、山奥にひっそりと屋敷を構える白樫家にあるらしい。 一点に収斂する家系図を持つ白樫家に、世界的な芸術家・宗尚へインタビューする為に訪れ...

名探偵木更津悠也は、三年前の未解決事件を未だ追っていた。烏有が属する編集部に補充された安城もまた、自分の出生の謎を追っていた。各々が持つ謎の答えは、山奥にひっそりと屋敷を構える白樫家にあるらしい。 一点に収斂する家系図を持つ白樫家に、世界的な芸術家・宗尚へインタビューする為に訪れた烏有らは殺人に巻き込まれる。殺されたのは宗尚の義理の娘・晃佳(あきか)。しかし関係者全員には精密なアリバイがあった。一体誰が、彼女を殺したのか――? * * * 探偵は木更津悠也。時間軸的には『翼ある闇』を跨いでいます。 色んな意味で麻耶らしい一冊。ですが、麻耶中毒者には物足りないところがあるかもしれません(笑) 一応、このメイントリックはアリバイ物なのですが、そこにばかり目を奪われると大事なものを見落とすかもしれません。というより、あのアリバイを崩すのは辛すぎます。私は無理だと思って諦めました(笑)

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