ダックスフントのワープ の商品レビュー
すごく面白いです。…
すごく面白いです。私に好きな本を五冊挙げろと言われたら、その筆頭にくること間違いなしです。心理学科に籍を置く「僕」が自閉気味の少女マリにダックスフントがワープする創作を話す……。絶対読んだ方がいい!
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NHKのドラマになっ…
NHKのドラマになったのは知らずに読みました。とっても暖かくて、藤原さんの別の一面が見れます。
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第9回すばる文学賞を…
第9回すばる文学賞を受賞した、藤原伊織氏の心温まる作品。
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独特の世界観のある会話とともにニヒリズムが展開され、黒い倫理の結末に冷たい悲しさが残る。真理はそこまで冷徹だろうか。
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感想 フロイト的無意識の世界。対話を重ねるうちに相手は消失しモノローグへと収束する。普段は触れられない世界の一端に。そこに犬はいるのか。
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作者の他の作品を何冊か読んでから、デビュー作へ。四つの短編から成っていますが、全て僕と歳下の女の子との会話形式で進んでいきます。心理描写が細かく描かれていて、そこが作者の特長であると思いますが、このデビュー作では少々過多に感じました。村上春樹風かな。他の作品よりレートが低くなった...
作者の他の作品を何冊か読んでから、デビュー作へ。四つの短編から成っていますが、全て僕と歳下の女の子との会話形式で進んでいきます。心理描写が細かく描かれていて、そこが作者の特長であると思いますが、このデビュー作では少々過多に感じました。村上春樹風かな。他の作品よりレートが低くなった理由です。ユーレイが一番しっくり来ました。
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藤原伊織で短編集ねえ。珍しいな、と思ったら、ちょっと趣は違うけど純文学やん。 不登校になった10歳の少女の家庭教師を行う俺。そこででっち上げた(?)、スケートボードに乗ったダックスフントが、危機一髪でワープする話から、少女と担任だった女教師とのそれぞれの意思の疎通を描く。 純...
藤原伊織で短編集ねえ。珍しいな、と思ったら、ちょっと趣は違うけど純文学やん。 不登校になった10歳の少女の家庭教師を行う俺。そこででっち上げた(?)、スケートボードに乗ったダックスフントが、危機一髪でワープする話から、少女と担任だった女教師とのそれぞれの意思の疎通を描く。 純文学とはいえ、藤原伊織なので「ハードボイルド臭い」と感じる部分は全体に多く、「久しぶりだな千代」と間髪入れず警備員に蹴りを入れたりするあたりはらしいし、ユーレイがユーレイになったいきさつなどもらしいと感じる。 それでも純文学はねえと思ってしまうのなら、何も考えずに読み始めていい作品だとは思う。ただ、藤原伊織のハードボイルド・アクションと思って読み始めると、根本的に違う。違いすぎて、表題作が終わって2作目の途中くらいまで納得は行かないと思われる。 まあ、「ユーレイ」と「ノエル」かなあ。それぞれの作品は、まとめて読むというより、藤原伊織らしい長編におまけでちょこっと付いてたら、印象は違ったと思う。 他の超短編を集めた本なんかにも言えるけど、まとめて読むとしんどいというか、めんどくさい作品をまとめてしまうのは、出版社のエゴでしかない。バランスを考えてほしいものである。
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4つの短編小説をひとつにまとめたの本書。純文学を久しぶりに読んだためか、この本にどう立ち向かえばよいのかさっぱりわからん。でも、悪い本ではないと思う。う〜ん。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
短編集で、書名にもなっているダックスフントのワープが一番長めの短編となっているが、どれもすぐに読める程度の短編が4作くらい入ってます。 藤岡伊織の作品は久しぶりに読んだので特にどういった作風なのかを覚えていなかったのですが、とてもさっぱりしていて驚きのあるファンタジックな内容も驚くこともなく淡々としています。 どの主人公もあっさりしていて、たとえば女の人に誘われても、「理由がない」といって断ってしまうような、どこかの春樹さんが書く主人公と正反対です。(春樹さんの主人公は理由がないから断らないんですけどね) 生と死もあっさりと描き切っており、割と嫌な終わり方をしても、書き方のためにあっさりとした気分で読み終われます。作品の中に出てくる登場人物たちは、広辞苑を読むのが習慣になっている子供などで、少し癖があるので魅力的だと思います。
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内容(「BOOK」データベースより) 大学の心理学科に通う「僕」は、ひょんなことから自閉的な少女・下路マリの家庭教師を引き受けることになる。「僕」は彼女の心の病を治すため、異空間にワープしたダックスフントの物語を話し始める。彼女は徐々にそのストーリーに興味を持ち、日々の対話を経て...
内容(「BOOK」データベースより) 大学の心理学科に通う「僕」は、ひょんなことから自閉的な少女・下路マリの家庭教師を引き受けることになる。「僕」は彼女の心の病を治すため、異空間にワープしたダックスフントの物語を話し始める。彼女は徐々にそのストーリーに興味を持ち、日々の対話を経て症状は快方に向かっていったが…。表題作ほか三篇。 自分的にとても大事にしている作家のひとりである藤原伊織氏は、ハードでボイルドなアル中を書かせたら右に出るものが居ない、ハードボイルド作家です。残念ながらすでに他界しているので新作を読むことは出来ません。ほぼ全作読んでいると思いますが、このデビュー作は未読でした。なんにせよこの表紙が脱力をさせて手に取る気がしなかったのです。今回読んでやはり期待を裏切ることなく読ませてもらいました。 後年の伊織節とは違った頭でっかちな文学かぶれな雰囲気が有りますが、それがファンとしてはとても微笑ましく、テロリストのパラソル迄まだまだ遠い道のりを歩み始めていたのだのだなあとしみじみ。 脱力させる表紙とは裏腹に内容は結構骨太で、三篇とも含みの多い語り過ぎない人間ドラマで、読書したなあという気持ちにさせてくれる秀作です。
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