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白狐魔記 洛中の火(3) の商品レビュー

4.4

22件のお客様レビュー

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2024/10/21

人間の言葉を解し変化の術を身につけたきつねの“白狐魔丸”が人間の世に興味を持ち、その歴史を見つめ続けるシリーズの第三巻です 二作目の終盤で元寇の戦に大きく関わってしまった白狐魔丸は無我夢中で強大な妖力をふるい、神風を喚んでしまったのですが、その反動なのか50年近くも眠り続けていて...

人間の言葉を解し変化の術を身につけたきつねの“白狐魔丸”が人間の世に興味を持ち、その歴史を見つめ続けるシリーズの第三巻です 二作目の終盤で元寇の戦に大きく関わってしまった白狐魔丸は無我夢中で強大な妖力をふるい、神風を喚んでしまったのですが、その反動なのか50年近くも眠り続けていて、すでに室町の時代に差し掛かる頃に時代は移ってしまっていました 師匠である仙人は天竺へ出かけたままで戻らず、先の世で親しくしていた人間も既に亡くなっており、同胞と呼べる者も友もいない、天涯孤独な身の上になっている白狐魔丸は、作中ではそうと書かれていませんが、人の友も欲していたのではないかと感じます ふたつの時代で知り合えた友はどちらも、看取ったり亡くしたりしているからなおさら 前作の『蒙古の波』で起こしてしまったような戦への大がかりな関わりを、今回の話では持つことはありませんが、人の世への関わり方を示してくれる同じく妖力を持つ年長の狐との交流や、愛ゆえの妄執で誰かを怨み殺すことを選ぶ気骨に圧倒される場面などもあり 実は白狐魔丸は、深く誰かに執着したり、愛したり、それを奪われたりといった経験をしていない 彼は戦というものを厭わしく思っているけど、己の身一つだけを守って生きていればいい境遇だからそう感じているのであって、他者との深い繋がりを持って、それが脅かされようとしたら、それでも争いを避けるのだろうか? 奪われたり損なわれたりしたら復讐に胸を焦がしたりしないのだろうか? と、そんな興味がわいてきてしまった 愛情ゆえに心が曇る白狐魔丸が見てみたい ちなみにこの話の本編は大河ドラマで言う『太平記』あるいは漫画やアニメで言う『逃げ上手の若君』の頃のややこしい群雄割拠な時代のお話でした

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2024/10/02

さらに51年経過して、南北朝時代。戦が嫌いな白狐魔丸だが、戦乱の時代に目覚めるのが因果なものだと思う。人間が好きで、縁ができた人間について行って悲しい思いをすることになる。今回は吉野の狐、雅姫(つねひめ)も活躍。巻を追うに従って、登場人物のかかえるものが重たくなってきたように感じ...

さらに51年経過して、南北朝時代。戦が嫌いな白狐魔丸だが、戦乱の時代に目覚めるのが因果なものだと思う。人間が好きで、縁ができた人間について行って悲しい思いをすることになる。今回は吉野の狐、雅姫(つねひめ)も活躍。巻を追うに従って、登場人物のかかえるものが重たくなってきたように感じる。

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2023/09/16

歴史を簡潔にまとめてあるので室町時代の知らなかった数々も分かりやすく、最後のページに年表もあるので知識が増える。こういう本はたくさん読みたい。中盤に入ったので少し休憩してから読むか悩み中。

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2022/07/20

いろんな人が死んじゃって、さびしいなと思った。みんな、立場がちがって戦わなければならなかったけど、いい人だった。つねひめのふくしゅうはいつまで続くんだろう。 楠木正成は、勇もうな武将だと思う。でも、戦は嫌いな人だった。ぼくも、戦争は嫌いだから、同じ。その楠木正成も死んじゃった。 ...

いろんな人が死んじゃって、さびしいなと思った。みんな、立場がちがって戦わなければならなかったけど、いい人だった。つねひめのふくしゅうはいつまで続くんだろう。 楠木正成は、勇もうな武将だと思う。でも、戦は嫌いな人だった。ぼくも、戦争は嫌いだから、同じ。その楠木正成も死んじゃった。 全体的にさびしい話だった。(小5)

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2021/07/06

このシリーズはすごくハマる。 楠木正成、かっこ良すぎる…。 後醍醐、足利尊氏、新田義貞あたり、ごちゃごちゃになっていたけどスッキリまとまった。

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2021/04/29
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白狐魔記3冊目! 前回の蒙古襲来から51年後。 室町時代の武士を見守る狐さんです。 後醍醐天皇に足利尊氏、楠木正成たちが登場する 鎌倉から室町幕府、南北朝時代のゴタゴタ編だったので、少し複雑になったな、という印象。 そもそもそんなに面白みのないよね、室町幕府らへん。後醍醐天皇、嫌な奴だし。(主観です) 時代を下っていくごとに、 武士の生き方とか価値観も変わっていくわけだけど そこに対する狐さんのコメントが見どころ。 人間と武士を冷静に観察しているから、おもしろい視点になるんだ。 「やっぱり武士は嫌いだ」 と言っていた狐さんが、最後の場面では武士の切腹と自害を手伝う。武士は嫌いだけど人間のことは好きなんだ。

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2020/11/23
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

武士の世に生きていたら自分はどう生きただろうか。 主人のために死を選ぶ事ができるのだろうか。 白狐魔丸と仲良くなった武士たちは大体みんな死んでしまって、なんだか虚しさが残る。 戦の理由は大抵権力争いで、人が死なないだけで大なり小なり諍いは現代でも起きている。 いつの世も争いばかりでイヤになる。 白狐魔丸は楽しんで修行をしている。 確かに自分の成長を実感しながらの鍛錬は楽しい。 自分も修行したくなった。何をしようか。 白狐魔記を読むと、昔勉強した歴史を思い出す。 今なら教科書の内容よりももう少し深く歴史を学べる気がするし、学びたいとも思う。

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2020/11/22

今回は室町時代のゴタゴタ編。 学校で習ったときも結局あやふやなまま放置してたし、読んでるときも「あれ?どっちが誰の味方?誰と敵対してるの?」となってちょっと辛くなってしまった。 でも、それでも、兄弟喧嘩というテーマは一貫しているので、それを追っていくことで、なんとか狐さんについて...

今回は室町時代のゴタゴタ編。 学校で習ったときも結局あやふやなまま放置してたし、読んでるときも「あれ?どっちが誰の味方?誰と敵対してるの?」となってちょっと辛くなってしまった。 でも、それでも、兄弟喧嘩というテーマは一貫しているので、それを追っていくことで、なんとか狐さんについていくことができた。次の巻は織田信長。彼は有名人だからまだ大丈夫なはず、と信じたい。

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2020/06/28

http://denki.txt-nifty.com/mitamond/2007/01/post_5e2a.html

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2020/01/30
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

日本史には疎いもので…建武の新政とか中学以来に思い出したー南北朝とか…。一回では歴史の動きが理解できなかったので、読み返します。 雅姫活躍で嬉しい。 好きになったら人も種族も関係ないタイプ(^^)d 時輔との吉野でのエピソードがまた素敵。 白狐魔丸の真面目で初なところがかわいく、いろいろ経験してますがこのまま素直に育ってほしいです(?)。 佐藤忠信のことがなんだか手の届かない理想の人になっており、もえます。 時代が飛び飛びだからか、壮大な切なさです、デイルマーク的。 あぁ文庫か新書ででないかなぁ。

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