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ナイフ の商品レビュー

3.6

473件のお客様レビュー

  1. 5つ

    82

  2. 4つ

    160

  3. 3つ

    165

  4. 2つ

    27

  5. 1つ

    6

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2022/06/19

いじめを題材とする作品集 最初は重いテーマと思いながら読んで行ったがキャッチボール日和、エビスくんで思わず涙した。 重松清ワールド炸裂。 やはり重松清さんの作品は心打たれます。 満足の一冊

Posted byブクログ

2022/06/05

かなり心が苦しくなります。 辛すぎて目を背けたくなるような内容がほとんどですが私の卒業校では似たようないじめがありました。 この話をフィクションだからと軽い心で読んではいけない。

Posted byブクログ

2022/03/27

どこかのサイトで紹介されてたので買ってみた一冊。 いじめの話しの短編集だった。 短編の話でも続けていじめの話しを読むのはなんとなく気が重くなる。 結構えぐいいじめの描写もあったし この小説は20年以上前の話みたいだか、いじめの内容がけっこうえぐい。今も多分実際に同じような内...

どこかのサイトで紹介されてたので買ってみた一冊。 いじめの話しの短編集だった。 短編の話でも続けていじめの話しを読むのはなんとなく気が重くなる。 結構えぐいいじめの描写もあったし この小説は20年以上前の話みたいだか、いじめの内容がけっこうえぐい。今も多分実際に同じような内容のいじめを受けている人はいるだろうし、これからもひどいいじめを受ける人はたくさんいるのだろうと思う。 時代がすすんでもいじめはなくならないし、解決できない問題だと思う。 この小説の話でも、いじめ問題は解決してない。 どの短編もいい感じで話が終わってる感じがするが、根本的な所は解決していないように感じた。 いじめについて改めて考えさせられた小説でした。

Posted byブクログ

2022/09/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

この本すごいわ。 覚悟して読んだほうがいいと思います。 5編の短編が入っているんだけど、一つ読み終わるとすぐに次の作品に移れないぐらい胸がいっぱいになってしまって、心の整理が必要だった。 『ナイフ』 重松清 (新潮文庫) 共通する状況は“いじめ”である。 しかもかなり酷い。 人が人にこんなことをすることが、本当にあっていいのかと思う。 なんでここまでしなくちゃいけないのかと心が重くなって、ページを繰る手が何度も止まる。 しかし、作品のテーマはいじめそのものではない。 大きな括りでいうと、“家族のあり方”とでも言おうか。 子供を守りきれない親の悲しみとか。 親に打ち明けられない子供側の心理とか。 子供に強くあってほしいと願うあまり、子供の本当の姿が見えなくなってしまっていたりとか。 一番心に残ったのは「キャッチボール日和」だ。 父親と息子の話なのに、母親の立場の私も、涙涙の一編だった。 かつての自分にとってのヒーローであった、野球の荒木大輔投手と同じ名前を息子につけた父。 父の期待に応えられずに苦しむ息子。 これは、心のキャッチボールがうまくできなかった父と息子の話なのである。 荒木投手の最後の試合の場面がまた感動で、この不器用な親子の姿とリンクして、涙が止まらなかった。 「エビスくん」もよかった。 主人公は小学六年生の「ひろし」。 そして、心臓の病気で長い療養生活を送っている妹の「ゆうこ」。 転校生の「エビスくん」は神様(えべっさん)の子孫だから、願い事を何でも聞いてくれるのだと、ひろしはゆうこに嘘をつく。 ゆうこをエビスくんに会わせてやるために、ひろしはエビスくんからのいじめに耐えるのだが…。 いじめっ子のエビスくんが最後に見せた優しさに涙します。 重松さんはこういうところがうまいなぁと思う。 辛い状況の中にふっと降ってくる優しさに救われる。 ひろしを取り巻く登場人物たちが素晴らしい。 全部関西弁なところがすごくいい。 私は、この主人公たちのようなことをされた経験はないけれど、男子のいたずらのレベルではいろいろされた。 ランドセルを教科書ごと田んぼに放り込まれたこともあったし、教室に入れなくて、職員室登校をしていた時期もあった。 “いじめをなくそう”なんていう文科省のスローガンのようなメッセージは、本書にはない。 いじめはなくならないことを前提に、たぶんこの物語は書かれている。 読む人によって考え方は違うだろうけど、この本を読んで私が感じるものは、どちらかというと無力感に近いものだ。 重松さんが、重いテーマを扱っていながら綺麗ごとを一切書かないのは、自分も何もできないことを分かっているからなんじゃないだろうか。 作者が描く“いじめられている子供たち”は、自分がいじめにあっていることを親に言わない。 私は、親の立場で考えると、子供には何でも話してほしいと思うけれども、自分が子供の立場だったら、やっぱりこの小説の主人公たちのように、絶対親にも先生にも言わないだろうなと思う。 十分傷ついた挙句に、なけなしの自尊心まで捨ててしまったら、もう自分を保てなくなる。 ここだけは必死で守らなくちゃいけない最後の砦なんだと思う。 「ワニとハブとひょうたん池で」のミキは、ハブのままで頑張ったし、「ナイフ」の真司は、「だいじょうぶ」ときっぱり父に言えた。 「キャッチボール日和」の大輔は、初めて父と並んで野球を観た。 そして「エビスくん」のひろしは、エビスくんのことが本当はずっとずっと好きだったのだ。 泣きはらした目で見る青空は、目に沁みるほど綺麗で、きっとそれが希望と呼んでもいいものなんだろう。 読み終えた今、そう思う。

Posted byブクログ

2022/02/16

いじめを題材としているが読み易い。 中高生はもちろん、小学生でも読めると思う。すぐには消化しきれないかもしれないけれど、感じるものはあるんじゃないかな。 私は『ナイフ』を中学生の時に読んでいたかった。もっと早くに出会いたかった。

Posted byブクログ

2022/02/06

この本を手元に置きたくないなと思った。読んでいて本当に辛かった。いじめの加害者がたくさん出てくるが、彼らは特に制裁を受けず、被害者が重い傷を背負うのを横目にのうのうと生きるのだろう。それが辛い

Posted byブクログ

2022/01/01

いつも通りなんだけど、少しハラハラ、ドキドキ。どの話もすーっと入って、あっという間に感情移入してしまう。それで最後はちょっとだけハッピーに。大好き度❤️❤️

Posted byブクログ

2021/12/13

いじめをテーマにした短編小説。 集団無視されても、ひとりで生き抜くと強い子、いじめられてることを親に言えず苦しむ子、いじめられてることを知りなから、守るのではなく、もっと強くなってほしいと期待する親、仲良くなるためのきっかけ作りでいじめてしまう不器用な者、いじめられながらも病気の...

いじめをテーマにした短編小説。 集団無視されても、ひとりで生き抜くと強い子、いじめられてることを親に言えず苦しむ子、いじめられてることを知りなから、守るのではなく、もっと強くなってほしいと期待する親、仲良くなるためのきっかけ作りでいじめてしまう不器用な者、いじめられながらも病気の妹のためとグッと我慢する子、生徒のためを思ってとった行動が親の癇に障り諍いとなる先生、出産を機に高校教師を辞めた親。 いじめを肯定することはできないけれど、子ども同士、先生と生徒、先生と親、子どもの関わりのなかに大人が介入していくのは難しく思う。仲良しだからと思って取ってた行動が、相手を傷つけていることだってある。いじめがなくなるとは思わない。だからと言って見放してはいけない。干渉しすぎるのもいけない。ただ、見守るというのが一番難しい。

Posted byブクログ

2021/11/25

夫の友人からお借りしました。 いじめをテーマとした5作品が収録された短編集です。 今まで、温かい涙を誘うようなほっこりした気持ちの読後感の作品しか読んだことがなかったので、著者が書いたものでこんなにつらいいじめの描写があるなんて思いもよらず、衝撃を受けました。 ラストはほんのり...

夫の友人からお借りしました。 いじめをテーマとした5作品が収録された短編集です。 今まで、温かい涙を誘うようなほっこりした気持ちの読後感の作品しか読んだことがなかったので、著者が書いたものでこんなにつらいいじめの描写があるなんて思いもよらず、衝撃を受けました。 ラストはほんのり希望のみえる作品もありましたが、とにかくいじめの描写が鮮烈過ぎて今も憂鬱な気持ちから立ち直れません。これが今のリアルないじめなのでしょうか・・・ それは私には知りえないことですが、ただ、読んでいてハッキリわかったのは、いじめられている側はそれを周囲に隠したがり、心配や同情も嫌うんだなっていうこと。 大人にSOSを送れば心配かけちゃうしカッコ悪いし、という子供なりのプライドも大事にしてあげたくなりました。 でも。 それ以上に大切なのが、心や命なんだよ、と教えてあげたい。 小説では父親が悩みながら奮闘する姿に救いをみましたが、実際にはどうなんでしょうか。

Posted byブクログ

2021/11/23

虐めを知らない 虐められた経験も、虐めた経験も無い 虐めの描写が酷く、辛いので途中で読むのを止めようかと思ったけど、最後のお話しでちょっとだけ、読みきって良かったなと思った 最近はSNSとかでの虐めや誹謗中傷もよく目にする 誰も何も思わないのか、 助けてあげようと思わないのか...

虐めを知らない 虐められた経験も、虐めた経験も無い 虐めの描写が酷く、辛いので途中で読むのを止めようかと思ったけど、最後のお話しでちょっとだけ、読みきって良かったなと思った 最近はSNSとかでの虐めや誹謗中傷もよく目にする 誰も何も思わないのか、 助けてあげようと思わないのか、 周りの大人が何とか出来ないのかと思う… 教師も今はただの職業のひとつになり 何かあれば保護者側に責められ 保護者側も自分勝手な言い分ばかり押し付ける 人間同士の相性もあるだろうけどいろいろと… いろいろと考えさせられる世の中に生き辛さもあったり無かったり…

Posted byブクログ