ぶらんこ乗り の商品レビュー
小学校の図書室の隅っこにひっそりと置いてあって、出逢った。それ以来何度も読み返した。静かで優しくて、けど、悲しいお話。あたたかいお話。
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2007年11月14日読了。姉と弟の物語。姿を消した弟の古い日記を姉が偶然見つける。それを読み進めながら、弟との思い出、彼の作った物語が紹介されていく。 早熟で繊細な弟の作る物語に、時にくすりと笑い、時に胸をしめつけられる。いしいしんじ氏の作品はどれも、読み終わった後に穏やかで優...
2007年11月14日読了。姉と弟の物語。姿を消した弟の古い日記を姉が偶然見つける。それを読み進めながら、弟との思い出、彼の作った物語が紹介されていく。 早熟で繊細な弟の作る物語に、時にくすりと笑い、時に胸をしめつけられる。いしいしんじ氏の作品はどれも、読み終わった後に穏やかで優しい気持ちにさせてくれる。
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弟の書いていたノートを姉が読み返すという形のファンタジー? 過去の出来事に、弟の作った物語が挿入される。姉の一人称。ほのぼのと言うよりも悲しく、切なく、そして優しい。
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「だって、ぶらんこは行ってはもどりする。はるかかなたへ消えたようでも、ちゃんとまっしぐらな軌道をえがき、ちょうどいい引力に従って、もといた場所にもどってくる。」 「偉大なるウソツキ」いしいしんじのやさしくて切ないものがたり。天才でお話作りの名人だった「私」の弟。「あっちがわ」から...
「だって、ぶらんこは行ってはもどりする。はるかかなたへ消えたようでも、ちゃんとまっしぐらな軌道をえがき、ちょうどいい引力に従って、もといた場所にもどってくる。」 「偉大なるウソツキ」いしいしんじのやさしくて切ないものがたり。天才でお話作りの名人だった「私」の弟。「あっちがわ」からの引力を受け止めながら「こっちがわ」に必死につかまっていた弟。突然の悲しい出来事がおきたとき、「私」のために彼は最後のおはなしを作る。 「きっとまた手をつなぎあうことができる。それはほかでもない、命がけの、すてきなこと」
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「わたしたちはずっと手をにぎっていることはできませんのね」 「ぶらんこのりだからな」(略)「けどどうだい、すこしだけでもこうして」 「おたがいにいのちがけで手をつなげるのは、ほかでもない、すてきなこととおもうんだよ」 揺れる誰かの手を取れるのは、よほどタイミングが合ってないと...
「わたしたちはずっと手をにぎっていることはできませんのね」 「ぶらんこのりだからな」(略)「けどどうだい、すこしだけでもこうして」 「おたがいにいのちがけで手をつなげるのは、ほかでもない、すてきなこととおもうんだよ」 揺れる誰かの手を取れるのは、よほどタイミングが合ってないと難しい。孤独な人はたった一人で揺れ続けるし、何人もの人の手を無造作にとれる人間もいるだろう。 手を取った一瞬の、重力から解き放たれたような浮遊感。喜び。恐怖。高揚感。離れていくことへの悲しみ。 小さな男の子の中に、それが全部詰まっている。
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神だ。もう綺麗すぎる。 プラネタリウムのふたごの頃からいしいしんじさんは好きでしたが、ここまできたらもうだめ。涙腺決壊。
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何回も読んじゃう。いしいしんじさんの作品はここからはじめました。 本当なのか本当じゃないのかぎりぎりのところで始まるお話がすごくかわいくて忘れられないです。特に象のローリング。 弟は本当はなにを考えていたんだろうとか、かかれていないところも深読みしちゃいます。わからないけど。 文...
何回も読んじゃう。いしいしんじさんの作品はここからはじめました。 本当なのか本当じゃないのかぎりぎりのところで始まるお話がすごくかわいくて忘れられないです。特に象のローリング。 弟は本当はなにを考えていたんだろうとか、かかれていないところも深読みしちゃいます。わからないけど。 文字だけなのになんとなく風景が浮かんできそうなお話でした。
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友達に教えてもらったいしいしんじはこの作品に最初に出会って引き込まれた。初めから何かあるって思わせる書き方で、最後まで飽きさせない。ぶらんこ乗りは、ずっと手をつなぐことはできない。
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この本を開いたとき、正直に言って「ぽか〜ん」としてしまった。平仮名だらけで、まるで、言葉がとっちらかっているみたい。これは何かの呪文か何かじゃないか?そんな気までしてくる。 いや、きっと、呪文だったんだと思う。だって、ちっとも私好みじゃない文章に、のめりこんでしまったのだもの。そ...
この本を開いたとき、正直に言って「ぽか〜ん」としてしまった。平仮名だらけで、まるで、言葉がとっちらかっているみたい。これは何かの呪文か何かじゃないか?そんな気までしてくる。 いや、きっと、呪文だったんだと思う。だって、ちっとも私好みじゃない文章に、のめりこんでしまったのだもの。そのうちに、何故か涙が溢れてきて、まだ、何の事件も起こらない、ほんの序章のうちから、ホロホロと泣き出してしまった。 在りえない夢のような物語。なのに、切なくて、切なくて、たまらない。 その本良かったの?なんて質問を受けたら、「わからない」としか答えられない、不思議な不思議な一冊。完全に、いしいしんじの世界に、ハマッテいます。
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装丁とぴったりの世界。はじめは独特の話し口に慣れなかったけれど、不思議ですこーし怖いいい世界。指の音、お母さんの手紙、動物の話。
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