ぶらんこ乗り の商品レビュー
悲しくて、もう読みたくないって思うんだけど、優しい話や少し怖く思う話がなんでか心地よくて、時々読み返す。いしいしんじの本て、わたしにとってはそんな話が多いみたい。
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ちょうどいい引力について。木の上のぶらんこからの形而上的な眺めについて。そして、ことばを紡ぐことについて。すきなひとのわらいごえをきくために、ただそのことだけのために、ぼくらはあしをふんばって世界と対峙する。
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幻想的なのにどこか現実的。切なくて、透明で、美しくて、いつまでも心に残る本。「たいふう」は、いしいさんが実際に小さい頃に書かれたお話だと知ってびっくり。ポルノグラフィティの「グラヴィティ」という曲が、この作品にリンクしているそうです。
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弟が素敵。いぬもおねちゃんも、お父さんもおかあさんもおばあちゃんも素敵。ただひらがなの文章は読みづらくて飛ばした箇所も。天才の弟をもってもひねくれない姉が好き。
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幼い姉弟の心のつながりと、見守る祖母の姿と。 読み進むうち温かな、だけどはかない 「手をつなぐ」イメージが心を満たし、 なんて優しいおはなしなのだろうと感じました。 悲しいのです、悲しいけれど、温かかった。 ブランコのりの夫婦の会話が胸に残ります。 以下、抜粋(ひらがな、原文...
幼い姉弟の心のつながりと、見守る祖母の姿と。 読み進むうち温かな、だけどはかない 「手をつなぐ」イメージが心を満たし、 なんて優しいおはなしなのだろうと感じました。 悲しいのです、悲しいけれど、温かかった。 ブランコのりの夫婦の会話が胸に残ります。 以下、抜粋(ひらがな、原文のまま)します。 「わたしたちはずっと手をにぎっていることはできませんのね」 「ぶらんこのりだからな」 だんなさんはからだをしならせながらいいました。 「ずっとゆれているのがうんめいさ。けどどうだい、すこしだけでもこうして」 と手をにぎり、またはなれながら 「おたがいにいのちがけで手をつなげるのは、ほかでもない、すてきなことだとおもうんだよ」
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物語の中で、更に作り話が出てくるタイプ。主人公の弟が作った話なんですが、とってもきれい。これだけでも、絵本で欲しいくらいキラキラしてたり、切なかったり、ホンワカしてしまう。 登場人物の名前は犬の名前しか出てこないのですが、しっかり書き分けられています。名前がないことによって、想...
物語の中で、更に作り話が出てくるタイプ。主人公の弟が作った話なんですが、とってもきれい。これだけでも、絵本で欲しいくらいキラキラしてたり、切なかったり、ホンワカしてしまう。 登場人物の名前は犬の名前しか出てこないのですが、しっかり書き分けられています。名前がないことによって、想像が普段より働くのではないでしょうか。
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人間離れした弟が印象的。すごく大人びている。両親が亡くなった時の1枚目のハガキには感動する。小学生にそんなことができるのだろうか。やはり弟が普通とは違った存在であることを印象づける。この話は全体的に「本当に?」って?を浮かべてしまう。変な声が出るようになること、動物から話を聞くこ...
人間離れした弟が印象的。すごく大人びている。両親が亡くなった時の1枚目のハガキには感動する。小学生にそんなことができるのだろうか。やはり弟が普通とは違った存在であることを印象づける。この話は全体的に「本当に?」って?を浮かべてしまう。変な声が出るようになること、動物から話を聞くことはまあありえないことだと分かる。しかしゾウのローリングとかペンギンの話はありえそうな気がする。読者はそのウソかホントかを見分けられない境目でフワフワしながら読むのではないだろうか。 途中、弟が書く物語はひらがなが多く読み進めづらかった。物語内の現実が止まってしまうからか?両親の事故のあとからは早かった。
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いしいしんじさんの中で一番好きなおはなし。 荒井良二さんの装丁もいい。(紙質も良い。) いしいさんの、ぽろぽろとした、文字使いが心地いいです。
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もともと読むのが遅いので、とても時間がかかってしまったが、平仮名が多い分、ゆっくりと丁寧に読めた気がしている。 悲しいことがたくさんで、「ふるえ」がうつってきそうだった。あー、でも「ふるえ」は気持ちの高揚やあたたかさの表れ。
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「ときどき、じぶんがこのよでたったひとりじゃないような、ふしぎなさっかくにおそわれるときがある。たとえば火をみるとき。ゆきのあきちにたってるとき。ゆきどけみずでにごったどぶがわを、はしのうえからみおろすとき。ぼくはなにかにつながってる、なんてことを、こんなひとりのときにだけおもっ...
「ときどき、じぶんがこのよでたったひとりじゃないような、ふしぎなさっかくにおそわれるときがある。たとえば火をみるとき。ゆきのあきちにたってるとき。ゆきどけみずでにごったどぶがわを、はしのうえからみおろすとき。ぼくはなにかにつながってる、なんてことを、こんなひとりのときにだけおもったりする。」
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