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しゃべれどもしゃべれども の商品レビュー

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2009/10/04

主人公は今昔亭三つ葉。落語家です。 性格は頑固でめっぽう気が短い。女の気持ちにゃとんと疎い。つまりチャキチャキの江戸っ子って奴。 そんな彼がひょんな事から、テニススクールの先生をしているどもり持ちの従兄弟に話方の相談をされます。 とはいっても、話し方のプロとはいえ先生の経験も無い...

主人公は今昔亭三つ葉。落語家です。 性格は頑固でめっぽう気が短い。女の気持ちにゃとんと疎い。つまりチャキチャキの江戸っ子って奴。 そんな彼がひょんな事から、テニススクールの先生をしているどもり持ちの従兄弟に話方の相談をされます。 とはいっても、話し方のプロとはいえ先生の経験も無い彼。 仕方なく落語指南を始めますが、あらぬことに他にも生徒が集まってしまいます。 関西から越して来て仲間に馴染めない小学生、強面で毒舌の元プロ野球選手、元劇団員の女性。 一癖も二癖もある彼らとの落語教室が開かれますが・・・ 落語小説ではないです、ただの小説です。(って書くと失礼か) 小説の売り文句は「読み後いいひとになっている率100%」 その言葉に裏打ちされるように、ほのぼのとして懐かしさを感じさせる内容でした 落語の知識等は全く必要ありません 文中に幾つか専門用語が出てきますが、ちゃんと丁寧に説明がありますし、 内容としては今を生きる人間ドラマです 読み終わった後はスッキリとした清涼感が漂います 誰もがなにかしら持っているコンプレックス それを欠陥と感じてしまうのか、個性と感じるのか・・・ どうにかしたくても、どうにもならない なにより一番辛いのは一番わかっている本人 周りの人達は当たり前のように受け止めてあげられるような ちょっとした気遣いは、その人を少しだけ心を楽にしてあげられるのかなと、 それが「やさしさ」ってやつかなと 困っている人を助けるような、目に見える「やさしさ」とは違います その人の気持ちを判ってあげられる、目には見えない「やさしさ」です

Posted byブクログ