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凍える牙 の商品レビュー

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338件のお客様レビュー

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犬の疾走シーンには躍…

犬の疾走シーンには躍動感が溢れ秀逸で感動的!!

文庫OFF

男性社会の警察機構の…

男性社会の警察機構の中で、女性刑事の思いや、扱われ方・見られ方がよくわかります。刑事たちの犯人追求の奮闘振りはよくできてるように思いますが、何か犯罪者側の強い思いが感じられないような気がしました。オオカミ犬を登場させ、飼い主の思いが動物にまで伝わる強い思いというメッセージはなかっ...

男性社会の警察機構の中で、女性刑事の思いや、扱われ方・見られ方がよくわかります。刑事たちの犯人追求の奮闘振りはよくできてるように思いますが、何か犯罪者側の強い思いが感じられないような気がしました。オオカミ犬を登場させ、飼い主の思いが動物にまで伝わる強い思いというメッセージはなかった。その代わりに、オオカミ犬の雄大さがこれでもかというくらい描かれていて、犯人=優雅という図。主人公も犯人に対する憤りというより、警察組織に対する憤懣の感情がより前に出ている。

文庫OFF

直木賞受賞作品

バツイチ女性刑事の音道と、相棒の中年刑事・滝沢。人体炎上事件と遺体に残された咬傷の謎を追ううちに、反発しあうふたりの息が合っていく。ふたりのやりとり、そして美しい狼犬が魅力的。第115回「直木賞」受賞。

かんだ

2024/01/13

音道貴子と滝沢保のコンビが捜査活動を行い、最終的に検挙に至る物語だが、男社会の刑事組織の中で葛藤する貴子の感情的な様子が巧みに描写されており、非常に楽しめた.原照夫が「発火ベルト」で焼け死に、堀川一樹、吉井知永子、水谷拓が喉を食いちぎられて死ぬという事件が起こり、それぞれの事件の...

音道貴子と滝沢保のコンビが捜査活動を行い、最終的に検挙に至る物語だが、男社会の刑事組織の中で葛藤する貴子の感情的な様子が巧みに描写されており、非常に楽しめた.原照夫が「発火ベルト」で焼け死に、堀川一樹、吉井知永子、水谷拓が喉を食いちぎられて死ぬという事件が起こり、それぞれの事件の関連性を捜査する過程で、オオカミ犬が登場する.知能の優れたこの犬を訓練していた人物を洗い出したが、大火傷に瀕死の状態.貴子らの努力で高木から動機を聞き出し、次の殺害者を守るべく貴子がオオカミ犬を追跡.手に汗握る迫力ある場面が面白かった.娘の復讐を企てた高木の執念は結果的に殺人を引き起こすことになったが、親として理解できないものではないと感じた.貴子のプライベートな動きも適宜出てくる構成が秀逸だ.

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2023/11/21

乃南アサさん初読みの『凍える牙』の概要と感想になります。 深夜のファミレスで1人の男性客が突然、助けを乞いながら燃え出すという不可解な事件が発生する。機動捜査隊に所属する貴子は、昭和の刑事(デカ)を代表するような滝沢と臨時のコンビを組んで捜査にあたる。2人は相性最悪ながら、事件...

乃南アサさん初読みの『凍える牙』の概要と感想になります。 深夜のファミレスで1人の男性客が突然、助けを乞いながら燃え出すという不可解な事件が発生する。機動捜査隊に所属する貴子は、昭和の刑事(デカ)を代表するような滝沢と臨時のコンビを組んで捜査にあたる。2人は相性最悪ながら、事件に絡む謎の「牙」を追い求める中で次第に互いを認め合って「牙」を追い込んでいく。 本作は直木賞受賞作で女刑事 音道貴子シリーズ1作目だそうですが、前半は人間味というか人間臭さを滲み出しながら音道と滝沢の相性の悪さが描かれている一方、後半の怒涛の展開は警察24時や逃走中を観ている時の緊張感を味わえるといった緩急が凄い作品で楽しめました。 結城充考さんのクロハシリーズとは正反対な本シリーズも追いかけたくなりますね。

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2023/11/06

音道貴子シリーズ第1弾で直木賞受賞作品。深夜のファミリーレストランで男の身体が炎上し、その遺体には獣の咬傷が残されいた。さらに同じ獣による咬殺事件が続発。おおかみ犬の描写やそれを追う貴子の緊迫感が読み手をハラハラドキドキさせる。とても面白いシリーズ。

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2023/10/11

ファミリーレストランで起きた人が燃える事件。ウルフドッグが絡んだ話ですごく面白かった。ウルフドッグって可愛いけど大きいんだなぁ。

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2023/09/26

 「疾風はの全身は見事に躍動し、輝いていた。背中の中心から尾は黒に近い灰色、腹の方に下がるに従って毛は銀色に見える。自分をお追ってくる者の存在など、まるで眼中にもないように、一点を見つめて走っている。」 走っている姿が目に浮かびます。

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2023/08/15

冒頭の火災の焼死体に咬傷がのこされていた。テロ的なミステリーかと思いきや大型犬に襲われて命を奪われる事件が勃発する。孤高の女刑事が理不尽な男社会で抗いながら常に前を向いて闘う姿勢は読み手をひきこみます。ドラマ化されて音道貴子役は小池栄子さんが演じているようですがちょっとイメージが...

冒頭の火災の焼死体に咬傷がのこされていた。テロ的なミステリーかと思いきや大型犬に襲われて命を奪われる事件が勃発する。孤高の女刑事が理不尽な男社会で抗いながら常に前を向いて闘う姿勢は読み手をひきこみます。ドラマ化されて音道貴子役は小池栄子さんが演じているようですがちょっとイメージがわきません。作品は違いますが誉田哲也さんのストロベリーナイトの姫川玲子を演じた竹内結子さんが個人的には適役で、相棒の滝沢刑事はマキタスポーツが適役ではないかと感じます。音道貴子シリーズを読破しようと思います。

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2024/05/23

この小説には読む人が目を離せなくなるような光景が、読者の脳裏にくっきりと浮かび上がり一気に引き込んでいくようなような、そんなワンカットのシーンがきっと待ち受けています。 たった今、想像して思い描いても感動を与えてくれるようなその瞬間を、自分はもうきっと忘れることはできないでしょう...

この小説には読む人が目を離せなくなるような光景が、読者の脳裏にくっきりと浮かび上がり一気に引き込んでいくようなような、そんなワンカットのシーンがきっと待ち受けています。 たった今、想像して思い描いても感動を与えてくれるようなその瞬間を、自分はもうきっと忘れることはできないでしょう。 すごく綺麗で、そして強く健気で愛おしく、そしてとても哀しい。 そのシーンの為だけにでも読む価値があったと今でも思っている作品です。

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