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凍える牙 の商品レビュー

3.7

345件のお客様レビュー

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犬の疾走シーンには躍…

犬の疾走シーンには躍動感が溢れ秀逸で感動的!!

文庫OFF

男性社会の警察機構の…

男性社会の警察機構の中で、女性刑事の思いや、扱われ方・見られ方がよくわかります。刑事たちの犯人追求の奮闘振りはよくできてるように思いますが、何か犯罪者側の強い思いが感じられないような気がしました。オオカミ犬を登場させ、飼い主の思いが動物にまで伝わる強い思いというメッセージはなかっ...

男性社会の警察機構の中で、女性刑事の思いや、扱われ方・見られ方がよくわかります。刑事たちの犯人追求の奮闘振りはよくできてるように思いますが、何か犯罪者側の強い思いが感じられないような気がしました。オオカミ犬を登場させ、飼い主の思いが動物にまで伝わる強い思いというメッセージはなかった。その代わりに、オオカミ犬の雄大さがこれでもかというくらい描かれていて、犯人=優雅という図。主人公も犯人に対する憤りというより、警察組織に対する憤懣の感情がより前に出ている。

文庫OFF

直木賞受賞作品

バツイチ女性刑事の音道と、相棒の中年刑事・滝沢。人体炎上事件と遺体に残された咬傷の謎を追ううちに、反発しあうふたりの息が合っていく。ふたりのやりとり、そして美しい狼犬が魅力的。第115回「直木賞」受賞。

かんだ

2024/08/14

文庫化で2000年刊なので、そこそこ古いですね。女性蔑視・特別視に反発する描写は、今はやや時代遅れな印象ですが、当時は必要だったのでしょう。 後半のウルフドッグの物語は躍動感があって良き、ですが、冒頭衝撃的な事件で読者を引き付けたのに、そことの関係性が弱くて、残念です。

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2024/07/30

乃南アサの直木賞受賞作品。女刑事音道貴子シリーズ第一弾。 刑事という男社会の中でもがく女刑事の様子を描くかなり特殊な事件だが、その内容よりはオオカミ犬と女刑事に焦点が当てられた物語。

Posted byブクログ

2024/07/22

直木賞受賞作にハズレなし! 深夜のファミレスで男の身体が炎上! いきなり引き込まれる場面から始まり、 最後は疾風と音道と共に 一緒に走り抜けた感あり。

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2024/07/14

直木賞受賞作。主人公や犯人サイドに共感しやすい。 どんでん返し感はない。 ウルフドッグの疾風が健気で、犬好きの方には刺さるのでは。 ポケベルが出てくるなど、時代を感じる。

Posted byブクログ

2024/06/30

◯好きなフレーズ 実に静かな表情をしていた。襲おうという気配など、微塵も感じられない。むしろ、無様に転んだ貴子を労るような、もう諦めるのかとでも言いそうな顔。 誇りの高さ、嘘や裏切りを許さない厳しさ、そして、孤独感。あまりにも静かな、遠い眼差し。 疾風

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2024/06/30
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

【あらすじ】 深夜のファミリーレストランで突如、男の身体が炎上した! 遺体には獣の咬傷が残されており、警視庁機動捜査隊の音道貴子は相棒の中年デカ・滝沢と捜査にあたる。やがて、同じ獣による咬殺事件が続発。この異常な事件を引き起こしている怨念は何なのか? 野獣との対決の時が次第に近づいていた――。女性刑事の孤独な闘いが読者の圧倒的共感を集めた直木賞受賞の超ベストセラー。 『何をしても、何を聴いても、どこかの記憶につながっていく。それが、年を重ねていくということなのだろうか。思い出したくもない風景ばかりを、自分のうちにため込むのが人生だというのか。』 【個人的な感想】 知り合いからおすすめされて読みました。この作者さんの本は初めてでした。流石の直木賞受賞、後半になるほど緊張感が増し、この先どうなるのだろうという気持ちからページを捲る手が止まりませんでした。

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2024/06/24

1996年直木賞受賞作品 圧倒的な男社会である警察組織で孤独に闘う日々を送る女性刑事、年齢は30と少々、バツイチの音道貴子が主人公。 深夜のファミレスで男性客から火の手が上がった。 焼死した男には獣のものと思われる咬傷があり、その後、同じ獣による咬殺事件が続発する。 貴子は...

1996年直木賞受賞作品 圧倒的な男社会である警察組織で孤独に闘う日々を送る女性刑事、年齢は30と少々、バツイチの音道貴子が主人公。 深夜のファミレスで男性客から火の手が上がった。 焼死した男には獣のものと思われる咬傷があり、その後、同じ獣による咬殺事件が続発する。 貴子は中年刑事の滝沢とコンビを組んで捜査にあたる… この作品が発表された頃、すでに〈セクハラ〉という言葉は一般的だったはずだ。 だが、ここは旧態依然とした組織。 コンビを組む滝沢も、女性への偏見はあからさまだ。 しかし貴子も負けてはいない。 刑事のプライドと異性への偏見。 どっちもどっち、意地の張り合い。 少し優しい言葉をかけられても絶対に気を許さない。 そんなところが女性読者の圧倒的な共感を集めたと、本作の紹介欄にあった。 私は貴子に共感というよりも、気圧されてしまった感じだ。 敢えてそういう所に身を置く貴子の矜持はすごい。 地道に捜査を続けるうち、2人は次第に認め合うようになっていくので少しほっとできた。

Posted byブクログ