愛犬家連続殺人 の商品レビュー
この本の凄いところは…
この本の凄いところは実話であること。殺人事件の共犯者にされかねなかった立場の著者が事件の真相を当事者ならではの視点から書いたものである。これは凄い。
文庫OFF
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
愛犬家連続殺人事件の共犯者が作者になっているが明らかに素人の文章じゃないのは読んですぐに気づく。検索したら作家が名前を伏せて書き、共犯者の名義で出した本だと知りやっぱりそうかと冷めてしまった。これを「巧緻な語り口」「秀逸な構成力と文章力は、とても素人のものとは思えない」と解説する芥木某という書評家はビジネスでそう書いてるのか? 犯人の地元に取材していたり、小説的な人物の登場、展開があったりで読み物として読む分にはエンタメしていていいのだがどこまで本当なのか怪しい。終盤の検事とのやりとりはほぼ創作だろう。ノンフィクション「ノベル」だからこれでいいのかもしれないがここのところ続けて刑事事件のノンフィクションを読んできたのでそれらの重厚さと比較して本書の軽さに落胆。中古価格が高騰しているがそれほどの価値がある本じゃない。
Posted by
中々手に入らなかった本を図書館に予約して読めた。半ば諦めていたので図書館の方に感謝。冷たい熱帯魚という映画はこの話をもとに作られたとの事。私は映画を観ていたので本当に驚いた。まさか、あんな事件が実際にあったなんて。あまりにもイカれた男に巻き込まれていく男。その描写がフィクションで...
中々手に入らなかった本を図書館に予約して読めた。半ば諦めていたので図書館の方に感謝。冷たい熱帯魚という映画はこの話をもとに作られたとの事。私は映画を観ていたので本当に驚いた。まさか、あんな事件が実際にあったなんて。あまりにもイカれた男に巻き込まれていく男。その描写がフィクションではないということが何より怖い。私の周りにも普通にそんな人が居てその人に関わった為に人生が狂ってしまうかもと考えただけで鳥肌が立ちそう。笑いながら人を殺せる人間って世の中にはいるんですよね…
Posted by
埼玉愛犬家連続殺人事件の共犯者・山崎氏が自ら書いた衝撃のノンフィクション。 絶版だったためAmazonで4700円くらいで購入した。 人を騙してボロ儲けしたり人を平気で殺してバラす奴なのに、なぜかクスリと笑えてしまう関根のキャラクターがなんとも印象的。当事者じゃなければ感じるこ...
埼玉愛犬家連続殺人事件の共犯者・山崎氏が自ら書いた衝撃のノンフィクション。 絶版だったためAmazonで4700円くらいで購入した。 人を騙してボロ儲けしたり人を平気で殺してバラす奴なのに、なぜかクスリと笑えてしまう関根のキャラクターがなんとも印象的。当事者じゃなければ感じることのできない恐怖や緊迫感がなんともリアルに描かれている。 グロよりも、いろんな意味で人間って怖いと思わされる本だった。 文章が面白く(代筆がいるという話もあるが)ページをめくる手が止まらなります。
Posted by
90年代に日本中を震撼させた埼玉愛犬家連続殺人事件の共犯者が出所後、事件の内容を小説化したもの。一応本人が書いたとされているが……ゴーストライターが書いたらしい(文章がうますぎるので読めば分かる)。 内容はとにかくグロい。ペットショップを経営する主犯の男のいかにもサイコパスっ...
90年代に日本中を震撼させた埼玉愛犬家連続殺人事件の共犯者が出所後、事件の内容を小説化したもの。一応本人が書いたとされているが……ゴーストライターが書いたらしい(文章がうますぎるので読めば分かる)。 内容はとにかくグロい。ペットショップを経営する主犯の男のいかにもサイコパスっぽい言動や風呂場での死体切断シーンは迫力のある描写で、それだけで読む価値がある。男の「ボディーを透明にする」という言い回しは印象深かった。なるほど確かに透明になる。 ただ不満なのは、後半主人公がやたら警察に噛みつく点。曲がりなりにも本人が書いているという体裁をとっている以上、こういう風に書かれると冷める。格好よすぎるというか、映画的というか……。加えて、主犯の男を多重人格みたいに説明するシーンがあるがそれは間違っている。おそらく男は単に淡白で感情の切り替えが早いサイコパスだ。時代劇ファンで松平と名乗ったりするのもその証拠だ(海外のサイコパスはよく映画スターを気取る。日本だと時代劇になるのかもしれない)。
Posted by
「愛犬家連続殺人事件」 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9F%BC%E7%8E%89%E6%84%9B%E7%8A%AC%E5%AE%B6%E9%80%A3%E7%B6%9A%E6%AE%BA%E4%BA%BA%E4%BA%8B%E4%BB%B...
「愛犬家連続殺人事件」 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9F%BC%E7%8E%89%E6%84%9B%E7%8A%AC%E5%AE%B6%E9%80%A3%E7%B6%9A%E6%AE%BA%E4%BA%BA%E4%BA%8B%E4%BB%B6 私が知る限り関根は、九州の松永太、韓国のユ・ヨンチョルを凌ぎ、アジア史上最凶のサイコだと思います。 関根自身が本書の中で「俺と勝負出来そうな奴が現れた」と英のフレデリック・ウエストの名を挙げてますが、いい勝負でしょう。 ※ウエストについてはコリン・ウィルソン著『「死体の庭」あるいは「恐怖の館」殺人事件』を参照下さい。私は吐き気を催してすぐ止めましたが。 この事件で驚くのは関根だけでなく、嫁も同等にサイコだという点です。 鼻歌まじりに死体解体を手伝ってたそうなのですが、その理由が、解体後、ダンナには焼却作業が残っていて、その間は確実にばれずに、愛人とゆっくり出来ることを考えていたそうです。 常人では想像も出来ない思考です。 今度、本書をモチーフに「冷たい熱帯魚」と言うタイトルで映画化されます。 映画では犬がアロワナに変更されるのですが、インチキの手口があまりにも酷似していて驚きました。 関根曰く 「儲けようと思ったら値段の無いものを売ることだ。もちろん相場はある、他の店でも売ってるものなら安い方で買う。だが、他の店で扱ってなかったら、俺の店で買うしかないんだ。金持ち相手に値段の無いものを売る、これが俺の商売だ。何しろそれが一番儲かる。」 と、うそぶき悪辣な手法で犬たちを高額で売りつけていきます。 手法はヤバイので割愛いたします。 さて、映画ではどこまで描けるのかな?
Posted by
決して面白くないわけじゃないんだけど、なかなか読み進まず結局読み切らないまま図書館に返却しました。「冷たい熱帯魚」は、結構忠実に作ってあるんだな。私的には映画の方が良かった。原作を映像化作品が上回る稀有な例かも。
Posted by
何かの記事で、この本が絶版になり、6000円近くのプレミアムがついたと知った。 あれ、この表紙、どっかで見たことある気がする? と本棚を調べたらあったあった。 ついでにぐぐってみたら、Wikiに掲載のこの事件、 グレイアウトしてあった。こわー。なんでだろう? 正直事件そのも...
何かの記事で、この本が絶版になり、6000円近くのプレミアムがついたと知った。 あれ、この表紙、どっかで見たことある気がする? と本棚を調べたらあったあった。 ついでにぐぐってみたら、Wikiに掲載のこの事件、 グレイアウトしてあった。こわー。なんでだろう? 正直事件そのものの怖さからしたら、 新堂冬樹の「殺し合う家族」の元となる、北九州連続殺人事件の方がすごいと思う。 起訴当時、阪神淡路大震災の報道でうやむやになったこの埼玉の事件とは違い、 北九州のそれは、あまりの事件の凄惨さに、報道機関側が報道規制をしたらしい、 という逸話も信じられる気がするから。 なのになぜ、こちらが絶版なのか??? 正直本当にこの共犯者が書いたのか、個人的にはギモン。 話したストーリーを丁寧に、起こしたライターさんがいたのじゃないだろうか? 時間的座標軸の動きがあまりに見事でムリがなく、 よくできた独白ドラマを見るようだからだ。 出所直前、出所後の女性との邂逅、思い出話、挟まる思い出とエピソード。 所々に赤裸々に描かれる担当検事への軽蔑、関根への憎まれ口、子供への思慕。 ただ、ふと我に帰るとこの本の怖さは、そこにこそあったのではないかという気がする。 4人の殺人に関わりつつも、見事に心理的な調和を保つ、この共犯者。 恐怖を感じながらも冷静に主犯を距離を置き、 検事に言われた「不起訴」の約束の不履行を真実なじる。 「嘘をつく奴に協力は出来ない」と怒る男だがその本人が、 4人の殺人を間近で見、死体の解体に協力をしているのだ。 殺人鬼の最も近くにいながらも、 女性を愛したり子供の安否を心から気遣い涙を流す。 その<フツウ>な心理描写がきわめて異常だということに、 おそらく本人が全く気づいていない、その事態がきわめて怖い一冊。 大学教授で刑法を教えているかつての後輩が昔、飲んだときに私に、 「あのね、思っているほどこっちの世界とあっちの世界って離れてないんだよね。 本当にフツウな人なんだよ、向こうの世界の人って。」 って言ったのを思い出す。 ‥理解不能な怪物で異物である方が、どれほどか救われるのだが。
Posted by
冷たい熱帯魚を観る前に。。。と思い読んでみた。 あまりスリルを感じることもなく淡々と読み進めてしまったのは あまりに現実感がないからか、 わたしが冷酷な人間なのか(笑)
Posted by
冷たい熱帯魚を観た 既存の絶望的なものが全部消えて新しい絶望の芽が残る(芽吹く)のはいつもの園子温のパターンだと思う
Posted by
- 1
- 2