月の影 影の海(上) の商品レビュー
十二国記新作発売に伴いおさらいで。ティーンズ系のX文庫からの移籍本でそうやって読むとどこかラノベさはある。一介の女子高生が謎の男に連れ去られ異国へ。何ともな設定だが、物語は骨太。異国で路頭に迷うヒロインはそういない気がする。理不尽を受け入れるにはまだ幼い。何一つ持ってこれなかった...
十二国記新作発売に伴いおさらいで。ティーンズ系のX文庫からの移籍本でそうやって読むとどこかラノベさはある。一介の女子高生が謎の男に連れ去られ異国へ。何ともな設定だが、物語は骨太。異国で路頭に迷うヒロインはそういない気がする。理不尽を受け入れるにはまだ幼い。何一つ持ってこれなかった。何もできない自分を受け入れることもできず。ただ、自らの命を絶つ勇気もなく、しぶとく生きる。その様はたくましくも、たのもしくもある。
Posted by
2019.10.12 新刊に向けて再読。 今読むと陽子の両親、特に父親が冷たい。子供を自分のもののように思っている。20年前に読んだ時はそれほど感じなかったが、時の経過とともに自分の意識が変わったようだ。
Posted by
20年ぶりくらいに再読。 少女小説レーベルだということが意識された、今より少し平易な文章。 私は当時これ読んで驚いた。 ファンタジーだろうが、古典モノであろうが、少女小説レーベルの作品には絶対に恋愛があった。むしろどんなガワを纏っていようとも、恋愛が中心だった。 好きも嫌いも出...
20年ぶりくらいに再読。 少女小説レーベルだということが意識された、今より少し平易な文章。 私は当時これ読んで驚いた。 ファンタジーだろうが、古典モノであろうが、少女小説レーベルの作品には絶対に恋愛があった。むしろどんなガワを纏っていようとも、恋愛が中心だった。 好きも嫌いも出てこない少女小説を読んだのは初めてだったからだ。 特にこの巻は思いっきり異世界に来てるのに、ファンタジーというより、ひたすら己と孤独と闘うのみ。肉体的にも、精神的にも陽子の試練が続く。 こんな硬派な少女小説、それまでなかったよ。こんなしんどい掴みありかよ。しかし、そんな例外が許されたから、今の十二国記があるわけだなあ。 普遍的な人間の内奥×ファンタジーだから、これだけ年月を経ても全然古くない。すごい。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
このシリーズは、NHKでアニメにもなりましたが、日本の一高校生の主人公「陽子」が不思議な夢を見てから、ある日の学校で「ある白髪?」の人物が来て、主人公に跪いてからの騒動と、異世界に来てからの前半。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
十二国記シリーズ2冊目。慶王と慶麒の話。途中、巧国と雁国が関係する。 1冊目に比べて圧倒的にファンタジー要素が強い。陽子が十二国記の世界に飛ばされてから再びケイキに会うまでが長い上に辛かった。楽俊という味方が登場して、下巻からホッとする。 ラノベというには話が重たいが、女子高生が主人公であるために自分の今の年齢で読むには感情移入しにくい。学生時代に読んでいればよかった。以下、あらすじ。 中嶋陽子の通う高校に「ケイキ」と名乗る不思議な出で立ちの男が現れる。ケイキは陽子を一方的に主と呼んで契約させ、そのまま不思議な魔物から庇う様に陽子を連れ去った。 月の影の向こうにあるどこかに向かう途中、襲撃にあって陽子とケイキははぐれてしまう。陽子は巧国で“海客”として追われながらも、体にとりついた賓満「冗祐」の力を借り、渡された剣で魔物と戦い、碧の玉で傷をいやして生き延びる。途中、自分をまどわす青い猿に悩まされながら、人売りのタッキ、他の海客などに出会い、ついに味方である半獣の楽俊に救われる。 楽俊の勧めで“海客”の扱いの良い雁国へ向かう二人。「壁落人」という海客を訪ね、自分がこちらの言葉を理解できることや、ケイキのことを話すうちに、陽子は自分が慶国の王「景王」であることを知る。 楽俊が慶王を守ってくれるよう延台輔に送った書状を見て、延王が陽子を助ける。王の身分を最初は受け入れられない陽子だが、次第に心を開く。慶麒を救い、慶国の偽王「舒栄」の討伐した。
Posted by
陽子が巧国に流れ着き、海峡として捕まり、逃げ出し、売りに出されそうになり、魔獣に襲われ、人間不審になっていく話。
Posted by
しっかりとした世界観に浸りたくての再読。 これでもかと痛めつけられる主人公の姿に歯を食縛りつつの読書。 夢も希望も善意もない世界をたっぷり見せつけらる本書、結末を知ってるとは言え次巻が楽しみ。 ささ、下巻へ。
Posted by
十二国記シリーズ、いろんな人に薦められ続け26歳の今ようやく手を出しました・・・! 現実の世界から虚海を越え十二国のある世界にやってきた陽子。導入の巻だからだろうけど理不尽に連れてこられた世界でこれでもか!というほど何度も痛めつけられ人?に裏切られ妖魔の襲撃に傷付きもう完全に人を...
十二国記シリーズ、いろんな人に薦められ続け26歳の今ようやく手を出しました・・・! 現実の世界から虚海を越え十二国のある世界にやってきた陽子。導入の巻だからだろうけど理不尽に連れてこられた世界でこれでもか!というほど何度も痛めつけられ人?に裏切られ妖魔の襲撃に傷付きもう完全に人を信じられないサバイバーになってしまいます。しかも帰りを望む先の世界でも本当に陽子を信じ待ってくれる人はいない現実を(幻影かもしれないけど)見せられて心身ともに限界を迎えるところまでがこの巻。痛ましい。。 ただ読み始めると続きが気になって止まりません。下巻に希望を託して次巻へ。
Posted by
突然現れた謎の男に強引に連れられ 異世界へ迷い込んだ女子高生。 異形の獣に命を狙われ 人間たちには追われ 戦いと孤独な旅を続けるうちに、たくましくなっていく 王道の冒険ファンタジーで 少年漫画を読んでいる感覚。 話のスピード感も良し 下巻に続きます
Posted by
最初、あまりにファンタジックな展開においていかれそうになったけれど、徐々にどっぷり入り込む。 久々に続きを読みたいファンタジー。
Posted by