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カルチュラル・スタディーズ入門 の商品レビュー

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14件のお客様レビュー

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今まで学問的にはあま…

今まで学問的にはあまり省みられることのなかった大衆文化などを対象としているカルチュラル・スタディーズ。少し難しいですが、安価なので入門書にいいと思います。

文庫OFF

2018/05/24

つかみづらいカルチュアルスタディーズ。元々ちょっとぼんやりしすぎなのか、読込が浅いのか。 多文化主義とか人種主義に対する考え方という感じの記述もあるのだけど、たんに二項対立の傍観者としての立場からそれを眺めつつ「実践する」ような考え方がよくわかない。 「儀礼を通した抵抗」とい...

つかみづらいカルチュアルスタディーズ。元々ちょっとぼんやりしすぎなのか、読込が浅いのか。 多文化主義とか人種主義に対する考え方という感じの記述もあるのだけど、たんに二項対立の傍観者としての立場からそれを眺めつつ「実践する」ような考え方がよくわかない。 「儀礼を通した抵抗」というのも、考え方はわかるのだけど、パンクバンドは「実践」で、その傍観者がカルチュアルスタディーズなのか。それともなのか。社会学との違いもよくわからない。。 フレームワークというかスキーマというのか、そういうのがないと理解が深まらないしなんだか釈然としない自分というのは確認できた。

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2017/02/14

カルチュラル・スタディーズの概要と本質を分かりやすく説明している入門書です。 本書で取り上げられている内容には、カルチュラル・スタディーズの前史、S・ホールによるバーミンガム大学現代文化研究センターの設立、マルクス主義やフランクフルト学派、現代フランス思想との関わりなどが含まれ...

カルチュラル・スタディーズの概要と本質を分かりやすく説明している入門書です。 本書で取り上げられている内容には、カルチュラル・スタディーズの前史、S・ホールによるバーミンガム大学現代文化研究センターの設立、マルクス主義やフランクフルト学派、現代フランス思想との関わりなどが含まれています。とはいえ、カルチュラル・スタディーズの入門書の目標は、カルチュラル・スタディーズが作り上げた既成の「理論」を紹介することではないと著者たちは言います。カルチュラル・スタディーズとは、何よりもまず、理論と実践を不断につなごうとする「営み」であり、地理的ないし歴史的特殊性を無視して何にでも当てはめることのできるような、普遍的に「正しい」理論から、それぞれの状況に応じた「適切な」理論へと、「理論」そのものの概念を変えることを提言しています。 本書では、ホールは、その権威主義的な態度を学生によって批判され、バーミンガムを去ったという事実が紹介されています。このことは、カルチュラル・スタディーズにおける「教育」とは教師から学生へと出来合いの「教養」が一方的に伝えられることであってはならないということを示しています。本書もまた、こうした観点に基づいて書かれている以上、当然のことながら単なる「文化研究」としてのカルチュラル・スタディーズを紹介するものではあってはなりません。カルチュラル・スタディーズにおいては、黒人文化や若者文化への参照がなされますが、それは単に抑圧された人びとの支配者に対する抵抗を読み込むといった理論的枠組みが先行する態度とは異なると著者たちは考えます。むしろ、それらの営みを通じて私たちが「喜び」や「楽しみ」を享受していることに目を向け、そうした自発的な文化活動と協同する形でオルタナティヴな言説を練り上げてゆく可能性を見いだせるのではないかという展望が示されています。

Posted byブクログ

2016/11/26

入門書をあまり読んだことがないけど、勝手にその分野のことをわかりやすく説明してくれるものだと思っていた。しかし全然理解できない。 有名な社会学者とそれに関わる理論や社会的な動向を書き連ねているけど、それがどういった人物や理論なのかを知らないと何のことを指しているのかわからなくなる...

入門書をあまり読んだことがないけど、勝手にその分野のことをわかりやすく説明してくれるものだと思っていた。しかし全然理解できない。 有名な社会学者とそれに関わる理論や社会的な動向を書き連ねているけど、それがどういった人物や理論なのかを知らないと何のことを指しているのかわからなくなる。紹介されていた事を全部自分で調べていくための入門書、ということなのか。ある程度、知識がある人を対象としているのか。 参考になることにはなるが今の自分には内容をきちんと理解することはできないなと感じた。

Posted byブクログ

2014/04/15

 何かを読んだきっかけで「カルチュラル・スタディーズ」という概念に辿り着いた。二三冊関連書籍をあたってみたが未だにスッキリしない。「支配と服従」とか「自己形成のための表現行為」とか「マスコミによる世論形成」とか「階級や差別」とか「実践を伴う社会運動」とか、さらにそれらに関する思想...

 何かを読んだきっかけで「カルチュラル・スタディーズ」という概念に辿り着いた。二三冊関連書籍をあたってみたが未だにスッキリしない。「支配と服従」とか「自己形成のための表現行為」とか「マスコミによる世論形成」とか「階級や差別」とか「実践を伴う社会運動」とか、さらにそれらに関する思想の歴史とか。研究者もその守備範囲の広さを認めているのだが、calutural(教養的、文化的)study(研究、学問)という言葉自体が、なかなか体系的な理解に結びつかない。本書でもまとまった形では頭に入ってはこなかった。しかし個々の内容はあらゆる場面でよく目にする非常に重要な問題に関連したものであり、その方向性を見てみれば期待値が高いものがとても多い。そういったことを実感しただけでも読んだ価値はあった。その反面まどろっこしさも感じる。こうしたことを端緒としてさらなる知識を求めていくということもこれまた楽しみでもあるのだが。

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2012/09/26

越境・外部・他者など等、月並みな用語が連発するが、それがスタディーズである限り、追いかけられるのは矢張り残像のみである。それをパワーポイントやらを使って薄暗い教室で「講義」しようとする輩がずいぶん多いが、結局はIPHONE一個の破壊力の前では萎えたものである。結局ダイナミックな批...

越境・外部・他者など等、月並みな用語が連発するが、それがスタディーズである限り、追いかけられるのは矢張り残像のみである。それをパワーポイントやらを使って薄暗い教室で「講義」しようとする輩がずいぶん多いが、結局はIPHONE一個の破壊力の前では萎えたものである。結局ダイナミックな批評の筆だけが(多分に主観的な筆だけが)、波打つカルチャーに太刀打ちし、読者の琴線を振幅させるのだろう。CSは入門書だけを書く「学問」でしかない、と思えば本書は確かに、様々な意匠についての「勉強」になる。

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2012/03/15

「理論と実践とを結ぶのがカルチュラル・スタディーズである」という文句に惹かれ、手にとった一冊。タイトルに「入門」とあり、読みやすさ(分かりやすさ)を期待していたが、(社会)科学者の名前やカタカナの語彙数が多く、やや空の上の話を聞いている印象を受けた(=形而上学的?)。もっとも、机...

「理論と実践とを結ぶのがカルチュラル・スタディーズである」という文句に惹かれ、手にとった一冊。タイトルに「入門」とあり、読みやすさ(分かりやすさ)を期待していたが、(社会)科学者の名前やカタカナの語彙数が多く、やや空の上の話を聞いている印象を受けた(=形而上学的?)。もっとも、机上の文化を操るだけでは物事の本質は見えてこないし、自分が属している文化への理解なしに他文化を分かることは難しい、ということなのだろう。その点、カルチュラル・スタディーズが、現場に一番近い実践的な運動であることは、感じられた気がする。

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2012/02/01

■文化という概念をメディア、あるいはそれを所有する権力と結びつけて考えることでその文化に携わるものと受容する者の関係が見えてくる。 ■文化は時に権力によってコード化され、操作可能なものとして大衆へと伝わるが一方的な伝わり方をするわけではない。文化の受け手は発信されたコードを自由...

■文化という概念をメディア、あるいはそれを所有する権力と結びつけて考えることでその文化に携わるものと受容する者の関係が見えてくる。 ■文化は時に権力によってコード化され、操作可能なものとして大衆へと伝わるが一方的な伝わり方をするわけではない。文化の受け手は発信されたコードを自由に解釈することができる。これが脱コード化の過程であり、解釈次第では新たな抵抗の文化を生むこともあり、一概に文化が権力に属すとは言えない。 ■そうゆうことを筆者は言いたいのだと思う。他はカルチュラルスタディーズの過去と未来またその意義について詳しく述べられている。非常にわかりやすい文章で入門と表されていることに納得できる良書。ただ、読んでなおカルチュラルスタディーズの必要性には疑問点が残る。

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2014/10/30

[ 内容 ] 日常生活の問題を研究対象とするカルチュラル・スタディーズは、理論と実践をつなぐ運動である。 サブカルチャー、メディア、ジェンダー、エスニシティ…などの研究を通じてカルチュラル・スタディーズが目指しているものは何か。 体制的なものと反体制的なもの、権威の中心と外側、と...

[ 内容 ] 日常生活の問題を研究対象とするカルチュラル・スタディーズは、理論と実践をつなぐ運動である。 サブカルチャー、メディア、ジェンダー、エスニシティ…などの研究を通じてカルチュラル・スタディーズが目指しているものは何か。 体制的なものと反体制的なもの、権威の中心と外側、といった二項対立を突き崩しながら文化と政治の関係を考える、最も新しい理論/実践の運動を始めるための入門書。 [ 目次 ] 第1章 カルチュラル・スタディーズとは何か(イギリスにおける前史;フランクフルト学脈とカルチュラル・スタディーズ;構造主義と記号論;バーミンガム現代文化研究センターとサッチャリズムの時代 ほか) 第2章 何を扱っているのか(メディアを研究すること;サブカルチャー論;カルチャル・スタディーズのフェミニズム;人種主義・本質主義・警察的管理 ほか) 第3章 カルチュラル・スタディーズの現在(日本におけるカルチュラル・スタディーズ;都市研究と空間論的転回) [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]

Posted byブクログ

2010/02/10

カルチュラル・スタディーズとは何なのか。カルチュラル・スタディーズが形成される過程が特に参考になった。現代思想とのかかわりが少しわかった。

Posted byブクログ