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時の旅人 の商品レビュー

4.1

51件のお客様レビュー

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2024/09/05

『トムは真夜中の庭で』のお姉さん版の印象。 登場人物が神様に、自分の希望と神様の思し召しが違う場合、それを正しく乗り換える勇気をくれという祈りが印象に残った。

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2024/08/16

療養の為に年上のきょうだいと共に母親方の親戚の農場を訪れた少女が16世紀に迷い込み、歴史上の事件に巻き込まれるファンタジー 児童文学と銘打っているけれど、大人になってからでも十分に楽しめる 農場や迷い込んだ荘園の描写がとても美しい。 そして何より食べ物がめちゃくちゃ美味しそう! ...

療養の為に年上のきょうだいと共に母親方の親戚の農場を訪れた少女が16世紀に迷い込み、歴史上の事件に巻き込まれるファンタジー 児童文学と銘打っているけれど、大人になってからでも十分に楽しめる 農場や迷い込んだ荘園の描写がとても美しい。 そして何より食べ物がめちゃくちゃ美味しそう! 凝乳パイなるものをぜひとも食べてみたいものだ バビントン事件に関する文献を読んでみようとも思った

Posted byブクログ

2024/07/03

現在東京宝塚劇場で上演中の月組「Eternal Voice」の背景をより知りたいと思って、読んだ一冊。 芝居自体は19世紀後半のイギリスが舞台だけれど、1587年2月8日にエリザベス1世によって処刑されたメアリー・スチュアートがキーになっていて、メアリー・スチュアートについてざっ...

現在東京宝塚劇場で上演中の月組「Eternal Voice」の背景をより知りたいと思って、読んだ一冊。 芝居自体は19世紀後半のイギリスが舞台だけれど、1587年2月8日にエリザベス1世によって処刑されたメアリー・スチュアートがキーになっていて、メアリー・スチュアートについてざっくりとした知識しかなかったので、メアリー・スチュアート存命時の時代背景や、芝居中に出てくる「バビントン一族」や「アンソニー・バビントン」とは何者か、知りたくなったのだ。 この小説自体は、19世紀末にロンドンに生まれた、バビントン家に仕えていた一族の末裔である体の弱い女の子が、かつてバビントン家の住んでいた田舎(ダービー付近)の屋敷(彼女の一族が引継ぎ、現在は大伯母たちが住んでいる)に療養に行き、アンソニー・バビントンが幽閉されていたメアリー・スチュアートを脱出させようと画策している約300年前の時代にタイムスリップを繰り返す話で、少年・少女向けの小説らしいのだけれど、大人の私が読んでもとても面白かった。イングランドの田舎の暮らしぶりや自然の描写も素敵で、気持ちが良かった。 正直、メアリー・スチュアート処刑に至る背景についてはそれほど深い知識は得られなかったものの、ヨーロッパのように古くから使い続けられている家や物に囲まれていれば確かに、古い時代をより身近に感じるだろうと思ったし、お話の中にもそして月組の芝居にも出てくるように、『モノや場所は記憶をとどめる』ということもあるかもしれないと思った。

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2024/06/02

自然のなかでの日々がとても美しく描かれていた。 特別面白いわけでも、つまらないわけでもない。自分は読むのに時間がかかりすぎて、わざわざ人にオススメはしないと思う。 日を改めて読んだらまた印象が変わるのかな?

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2024/04/21

掛け値なしの傑作。 じつは20年以上前に一度読んだのだけど(別バージョンのほう)、そのときはぴんとこなくて、歴史がわからないせいかなと思っていた。 でも、そもそも本国でも歴史を知らない子どもたちに向けてわかりやすく書かれているし、ていねいな注もついているので、そこらへんの心配はま...

掛け値なしの傑作。 じつは20年以上前に一度読んだのだけど(別バージョンのほう)、そのときはぴんとこなくて、歴史がわからないせいかなと思っていた。 でも、そもそも本国でも歴史を知らない子どもたちに向けてわかりやすく書かれているし、ていねいな注もついているので、そこらへんの心配はまったくなかった。 タイムトラベルやタイムスリップの物語にはいろんな仕掛けがあるものが多い。タイムマシン、薬品(『時をかける少女』)、きまった場所(『すずめの戸締まり』?)などなどなど。ほかにジャック・フィニイの『ふりだしに戻る』のように、その時代のことをありありと思いえがくことによってタイムスリップするというのがあって、本作はそれに近いような気がする。 もっともサッカーズ農場の血を引く「ペネロピー」のなかにはときどきそういう能力を持った子が現れるとおばさんが話しているから、そういう魔法的な要素も少しはあるのかも。でも、今のサッカーズと昔のバビントン屋敷両方のありさまが、五感に訴えるようにありありと描かれていることで、読者もペネロピーといっしょに過去への旅を繰りかえしている気分になる。 そうして味わうアンソニーのメアリー・スチュアートへの憧憬。シスリーおばさんをはじめとする農場の人たちの地に足のついた働きぶり、フランシスとの淡い恋(:_;) さいごにはペネロピーの心情と同化して、涙とともに読みおえた。

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2023/07/09

先輩司書さんおすすめ。 時を超える話は混乱しやすく苦手意識がありましたが、もともと外国の田舎暮らしへの憧れがあるせいか、暮らしの様子が生き生きと丁寧に描かれているだけでも十分でした。 歴史を知らなくてもフィクションとして読んでもいいと思いますし、これを読んで歴史に興味を持つのも...

先輩司書さんおすすめ。 時を超える話は混乱しやすく苦手意識がありましたが、もともと外国の田舎暮らしへの憧れがあるせいか、暮らしの様子が生き生きと丁寧に描かれているだけでも十分でした。 歴史を知らなくてもフィクションとして読んでもいいと思いますし、これを読んで歴史に興味を持つのもありかと思います。 読書好きの子なら、小学校5年生ぐらいから手にとってほしいです。

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2023/04/28

設定がつくりこまれていて世界観に没入しやすいが、少々難解。よく分からないまま最後まで読んだので、もやもやが残った。

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2022/07/15
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

子どもよりも大人が読んで味わいのある作品だと思う。 主人公のペネロピーが現在から300年前の過去へと、すーっと入っていく描写が読んでいてドキドキしました。 歴史の結末を知っているけれど、彼女には変えることができず、ただサッカーズに暮らした人々をそばで見守ることしかできなかったのがもの悲しい。 スコットランドの女王に心奪われた夫を止まらせる事もできず、お腹の子の未来を祈るしかできない若い奥方が、可哀想でした。 はじめは囚われた女王の奪還に燃え上がる兄を理解できないと言っていた弟も、2年後には兄と一緒になって、トンネルを掘る姿が破滅へと歩いていくようで、結末を知っていると何とも悲しい気持ちになりました。

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2022/06/25

過去に存在することができる主人公ならではの感情のゆらぎ、真実を言えないもどかしさ、悲しみ。不思議で温かな出会いも次の瞬間には泡のように消え去り、「今」に戻る儚さと確かさに心が揺り動かされる。過去も未来もなく「今」「ここ」だけがその人にとって真実となるのだ。

Posted byブクログ

2022/01/15
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

重厚なタイムトラベル小説。現代からしばしばタイムスリップし、エリザベス朝時代のアン女王の周りの人々と接触を持つ。アン女王らの悲劇的な結末を知りながらその頃の人々と交わるが、むしろその頃の農村の風俗や家庭生活が克明に描かれている。主人公自身のこころの成長も見られる。歴史的背景を知らなくても十分楽しめる本である。

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