ウォーレスの人魚 の商品レビュー

岩井俊二(著者)

2009/10/07

ホモ・アクアリウス説が何より衝撃的。今まで自分が抱いていた人魚像を、とことん崩してくれました。この説が実際に世間で認められてる説なのかは謎ですが、これやったら人魚おっても不思議ちゃうなーって・・って思っちゃいます。今まで読んできた人魚伝説とは違って、かなりグロテスクなお話。特に人魚の繁栄方法がアンコウと一緒なんて・・。最初はスケールが壮大すぎて、はたして話についていけるのか不安でしたけど、いやーもう、面白すぎて一気読みです。後半はＳＦすぎてついていけない世界でしたけど、どこからどこまでがフィクションなのかがわからない世界に、ハラハラドキドキ。

2009/10/07

　けっこう長いけど、スラスラ読めた。人魚がほんとにいたらこんな感じかもな〜と思わされる。人魚がいるかもしれないって信じていてもいいのかも。なかなかオススメです。

2011/06/08

惹きこまれたー

人魚っていう題材。
空想で描くアリエルのような幻想的な人魚全く否定して
淡々と研究、ドキュメンタリーみたい。

横文字カタカナな名前の登場人物、苦手だったのに
不思議な世界観にまんまとやられました

最後も納得いくし　愛の形は様々

2009/10/04

岩井俊二監督の本の中では、もっとも小説らしい小説です。人魚＝ファンタスティックな存在という構図を良い意味で見事に壊しています。
岩井俊二監督の才能の一端が垣間見れます。

2009/10/04

内容（「BOOK」データベースより）
ダーウィンと同じく“進化論”を唱えたイギリスの博物学者・ウォーレスは、『香港人魚録』という奇書を残して1913年この世を去る。2012年、セントマリア島を訪ねた雑誌記者のビリーは、海難事故で人魚に遭遇する。マリア一号と名付けられたその人魚は、ジェシーという娘に発情してしまう。2015年、沖縄の海で遭難した大学生が、海底にいたにも拘わらず、三ヵ月後無事生還する。人はかつて海に住んでいたとする壮大な説を追って、様々な人間達の欲求が渦巻く。進化論を駆使し、今まで読んだことのない人魚伝説を圧倒的なストーリーテリングで描く渾身作。

2009/10/04

人間は、昔人魚だった。というホモ・アクアリウス説をベースにした小説。
妙に説得力があって、進化の過程は本当にこうだったんじゃないかと信じたくなる話。岩井俊二らしく、幻想的な展開も切ないラストも見所。反面、容赦無い残酷描写も用意されています。映画の『Acri』（監督 石井竜也）が……だった分、小説のすごさが際立ちます。

2009/10/07

岩井さん、久しぶりに読みました。安定してます。不安はないのですが、もう少し意表をついてほしかったかな。

2009/10/04

最初に登場人物がズラーッと書いてあってちょっと読むのを躊躇いましたが、いざ読んでみると面白くてスラスラ読めてしまいました。人魚のファンシーなイメージが総崩れです。

2009/10/04

人類は、進化の過程で海に戻ったという実際の学説を基にしたストーリー。妙にリアリティーが高く、ワクワク、ドキドキします。
子供の頃夢中で読んだ本です。

2009/10/04

これぞ小説って感じの物語。
進化の過程で海へ還っていった人間の亜種
という設定で描かれる人魚は
科学的根拠に基づいたっぽく説明されていて
すごくリアリティがあり
岩井俊二さんはこれも
自分で映画にしたかったんじゃないかなってくらい
頭の中ですごくイメージが湧いてくる。
想像力がものすごく広がり
読んでいてとてもワクワクして
どうしても続きが気になってしまう。
でもどちらかというとハリウッド映画的で
もう少し心情的なグッとくるものがほしかったかな。
だから星四つ。