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ドキュメント屠場 の商品レビュー

3.9

29件のお客様レビュー

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2010/03/20

2010/3/20 家に置いてあったんで読んでみた。 屠場って日常生活にはなかなか接点がない空間だから、入口という意味ではいい。 ただ部落差別の問題、機械化の問題、国の畜産政策の問題は、問題意識・論点が曖昧なので、微妙。

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2010/03/20

「いのちのたべかた」でも屠場について触れられているのだけど、こっちの方がもっと屠場の「職人」にスポットが当てられている。 現場の人の生の声が、ほんとうにほんとうにリアルに響く。 年配の人たちからは、歴史のこと。 若い人たちからは今のこと。これからのことが語られている。 ...

「いのちのたべかた」でも屠場について触れられているのだけど、こっちの方がもっと屠場の「職人」にスポットが当てられている。 現場の人の生の声が、ほんとうにほんとうにリアルに響く。 年配の人たちからは、歴史のこと。 若い人たちからは今のこと。これからのことが語られている。 差別とか、絶対におかしい。 彼らがいるからこそ、わたしたちは毎日おいしいお肉を食べられているのだ。 感謝、いや、尊敬して然り。 そして、プライドを持ってこの仕事をしている彼らに対して、本当に頭が下がる思いだった。

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2009/10/21

馴染みの薄い「屠場」という現場について、書かれた新書である。日本における屠畜の歴史、働いている方への差別(部落差別)、屠場の成り立ち、働いている方の声、おかれた時代など、こういう世界もあるのだ、あったんだという点ではおもしろい本であった。 ただ、働いている方が差別や明らかに不公平...

馴染みの薄い「屠場」という現場について、書かれた新書である。日本における屠畜の歴史、働いている方への差別(部落差別)、屠場の成り立ち、働いている方の声、おかれた時代など、こういう世界もあるのだ、あったんだという点ではおもしろい本であった。 ただ、働いている方が差別や明らかに不公平な体制を改善していくための労働組合関連の記述、各地の屠場の盛衰についてはあまり興味はなかった。 世界屠畜紀行に引用された部分があったはず。娯楽的には世界屠畜紀行、勉強にはこちらがお勧め

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2009/10/07

焼肉は好き、でも肉を解体する職業なんて…と思われる。 どうしてそのような思いを払拭できないのだろうか。

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2009/10/04

・つい最近2週間ほど毎日品川に通った。その時食肉市場の横を毎日通ったんだけど、あそこが実際に屠場だったんだと少し驚いた。ひっきりなしに肉屋のトラックが出入りしてた。 ・屠場は完全に職人の世界。自分の腕に誇りを持ったプロ集団が俺たちの食生活を支えてる。 ・東日本、特に品川の場合は部...

・つい最近2週間ほど毎日品川に通った。その時食肉市場の横を毎日通ったんだけど、あそこが実際に屠場だったんだと少し驚いた。ひっきりなしに肉屋のトラックが出入りしてた。 ・屠場は完全に職人の世界。自分の腕に誇りを持ったプロ集団が俺たちの食生活を支えてる。 ・東日本、特に品川の場合は部落に作られたわけでもなく、働いているのもいろいろな地方から集まった人たちだったりする。西日本になるとやはり部落と切っても切れないみたい。どちらかというと、そこで行われているプロ達の労働風景に一番興味があって、解放同盟と一緒にどうのとか組合活動がどうのとかはそれほど関心が無い。差別などをすべて切り離して、プロがどう仕事をしているかだけに今回は興味を持ってこの本を手に取った。 ・それでもどうしても偏見なんかは厳然とあるわけで、俺自身屠場とか屠殺って聞くと少しネガティブな感覚も持ったりしちゃう。うーん、じゃあ自分の食べてる肉は誰がどうしてるわけ?って考えると当たり前の事なのに。自分が小さいころから今までに、ちゃんと屠場とかについて知ってこなかったからだと思う。 ・機会があればぜひ見学なんかしてみたい。

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2009/10/04

私が見た芝浦の屠場とは様子が少し異なるかつての屠場の姿を見ることができた。 とくに職人たちへのインタビューは大変興味深いものばかりであった。 我々の食卓で毎日のように見るお肉。その肉がもとはどのような形をしていて、どのような人たちの手でどのように肉へ変わっていくのか。 どのような...

私が見た芝浦の屠場とは様子が少し異なるかつての屠場の姿を見ることができた。 とくに職人たちへのインタビューは大変興味深いものばかりであった。 我々の食卓で毎日のように見るお肉。その肉がもとはどのような形をしていて、どのような人たちの手でどのように肉へ変わっていくのか。 どのような過程を経て我々の食卓に届くのか。 そしてこの食肉産業に携わっている職人はどのような意見を自らの職に対して抱いているのか。 その部分がよく見えたドキュメントであった。

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2009/10/04

子供の頃住んでいた地域のすぐ近くに屠殺場があった・・・らしい。もっとも、実際には見たことが無く、正確な位置も知らなかった。牛豚が殺されるの見るのは忍びなく、そういう施設をおどろおどろしいイメージで考えていたので、あえて確かめることはしなかったのである。 「生き物はみな他の生き物...

子供の頃住んでいた地域のすぐ近くに屠殺場があった・・・らしい。もっとも、実際には見たことが無く、正確な位置も知らなかった。牛豚が殺されるの見るのは忍びなく、そういう施設をおどろおどろしいイメージで考えていたので、あえて確かめることはしなかったのである。 「生き物はみな他の生き物を食べて生きている。肉を食べていながら、それを解体提供する職業を差別するのはおかしい」という理屈はもっともだと思う。 しかし、感覚としては魚介類の「さばき」と牛豚の解体を並列的に考えられない。だから、屠場(とりわけ屠殺)の職業に対して一歩引いてみてしまうという気持ちはよく分かる。(といっても、差別する理由には全くならないが。) ただ、一方で、「そこで何が行われているか」という点についての純粋な興味も持ち続けていた。 本書では、屠場の具体的作業について詳しく説明されており、長年の疑問が氷解する場面が多々あった。とくに、解体については、熟練した技術が必要であり、非常に興味深く拝読した。 難点もいくつかある。個人的には労働者目線の記述について、やや読みにくかったり、冗長だったりする印象を受けた部分もある。ただ、この職業にまつわる特性からすれば避けられないものであることも理解できる。

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2009/10/07

家畜が枝肉(食肉)へと姿を変え、商品化される場所である屠場。ケガレ意識や穢多差別などもあり、今まで隠蔽されることの多かった作業現場からのルポルタージュ。作業内容や差別がらみの組合闘争など、内容は大変面白い。肉を食う日本人は一度は読んでおくべき本。

Posted byブクログ

2009/10/04

日常生活に不可欠だが、隠され意識することすら少ない屠殺とその場である屠場。もちろんそこも従事する人々の力強い意思と高い技術に支えられた歴史を脈々と受け継いだ熱い場所であることルポする良書。傑作。

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