イコン の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
講談社での安積班シリーズ二作目。 どちらかというと客演という印象だった蓬莱とは違って、 今回はがっつり安積班でした。 (ただ、視点は警視庁生活安全課、宇津木さんメインでしたが) ネットに存在する表には出てこないアイドル。 モデムで通信していた頃の話ですが、今読んでも充分おもしろかったです。
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めっ! 英語で書くと、Meh! 表紙には英語でICONって書いてあるのに、わざわざ無名の方の“イコン”読みさせてる上、話の最初から“ネットアイドル”とかでてきてるから、「あー、コンピュータアイコンと遺恨を掛け合わせてるわけね☆」って思ったら普通にコンピュータアイコンと窓って意味の...
めっ! 英語で書くと、Meh! 表紙には英語でICONって書いてあるのに、わざわざ無名の方の“イコン”読みさせてる上、話の最初から“ネットアイドル”とかでてきてるから、「あー、コンピュータアイコンと遺恨を掛け合わせてるわけね☆」って思ったら普通にコンピュータアイコンと窓って意味の”イコン”。はぁ。 ネットアイドル、有森恵美のイベントで起こる殺人事件(だと後に警察により決定)。おっさん世代の少年課刑事はネットにはまる若者世代を理解できず、それ以前に「ネット?」状態。全く逆タイプの部下二人を対等に扱えず、苦悩する殺人担当刑事。この三角関係がぐるぐる回り、お互いがお互いを理解できずに羨んで話は進行します。結局少年課の刑事は理解できないのは理解しようと努力していないからと分かり、殺人担当刑事は苦手としている部下へも言葉に出して気持ちを伝えることでわだかまりを解くことが出来、もちろん事件も解決してめでたしめでたしなんだけど、私は全然めでたくないー! 第一に、事件そのものと同じくらいメインストーリーの中年刑事たちの葛藤。正直全く引き込まれる描写がないので、あ、そ。で終わってしまいました。 第二。事件そのものも全くわかんなーいから始まり、ぽろ、ぽろ、ぽろと事件の片鱗が見えてくる、王道ミステリーなんですが、そのぽろぽろぽろがほぼ意味もなく漏れちゃってる為、全部つながるクライマックスを読んだところで、感動がない。 いや・・・被害者高校生たちがやらかした事件についてはぼやかしてあったから、多分あれがメイン落ちの一つのはずだろう。だけど今更、「レイプされたので」って、軽すぎね? の、引き込まれません+心揺さぶられませんで、全くなびかない小説でした。
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安積班の物語の1つです。 1990年代の話なので、主役が登場しない奇妙なライブ、というのがどういう意図なのかがイマイチよくわからなかったですが、本の中ではその時代の中では有り得ることとして描かれています。現代でもライブで主役が登場しないことがあるのかもしれないのですが、私には違...
安積班の物語の1つです。 1990年代の話なので、主役が登場しない奇妙なライブ、というのがどういう意図なのかがイマイチよくわからなかったですが、本の中ではその時代の中では有り得ることとして描かれています。現代でもライブで主役が登場しないことがあるのかもしれないのですが、私には違和感がありました。 今現在IT業界で生きていると icon の意味とかはほとんど気にならなくなってしまいますが、さすが90年代、ということで須田部長刑事によって言及されています。私がパソコンに触ったのは 1995年、ほぼ同時期の話で Windows3.1 に移り変わろう、という時代でした。小説の中ではパソコン通信の話が頻繁に取り上げられますし、小説の流れの本流にパソコン通信は置かれています。思えば時代はかなりかわったものだと痛感しました。 ストーリーはパソコン通信上のバーチャルアイドルの有森恵美に絡む殺人とその背景に迫っていく様子が描かれています。今も90年代も、ツールは変わっても根本的なところはあまり変化がない気がします。
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久しぶりに楽しく読めた作品。やや長ったらしい書き回しだったが、(特に序盤は)後半になるに連れて良い効果を生んだように思う。一人一人のキャラもよくたち、感情移入できて読めた。 オチに関しては、中盤くらいである程度読めたが、問題なく読み進められた。読後感が良いのもいいです
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蓬莱に続き2作目を読んだ。他の警察小説より社会性、とか重視なのかなと思った。ちょっと蓬莱よりも最後が読めてしまいましたが・・・ アイドルの変遷がなるほどと重い、アイコンの由来も新鮮だった。
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ストーリー的には面白いと思いますが、パソコン通信の説明などが冗長で、若干退屈。 刊行時期を考えるとしかたないですが。
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アイドルのコンサート会場でファンが殺される。 アイドルは誰なのかは、想像しやすかったけど、 犯人の動機は悲しいものだった。 蓬莱と同じく古い単語「パソコン通信」とかが妙になつかしい。 こんなに時代に取り残された警察っていないしw
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神南署篇第2作。 安積班シリーズのよさは読後感がさわやかなこと。描かれているのは殺人事件なのだが、さまざまな軋轢の中で真摯に人と向き合おうと努力する安積警部補の人間味あふれる姿に、一種の癒しを感じるのだ。ところが、残念ながらこの作品ではやりきれない思いが最後までぬぐい切れなかっ...
神南署篇第2作。 安積班シリーズのよさは読後感がさわやかなこと。描かれているのは殺人事件なのだが、さまざまな軋轢の中で真摯に人と向き合おうと努力する安積警部補の人間味あふれる姿に、一種の癒しを感じるのだ。ところが、残念ながらこの作品ではやりきれない思いが最後までぬぐい切れなかった。登場する少年たちがかもしだす底知れない空疎感が作品全体を支配し、後味がよくない。
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神南署安積班シリーズ2作目。今回のチョウさん(安積)は交通課の速水と組んで大活躍!同期で本庁少年課の宇津木にも協力を得、さらに楽しめる内容となっている。ちなみに今回のがんばったで賞は黒木刑事(笑) タイトルの「イコン」とは東方正教会の宗教画のこと。PC用語の「アイコン」はこの「イ...
神南署安積班シリーズ2作目。今回のチョウさん(安積)は交通課の速水と組んで大活躍!同期で本庁少年課の宇津木にも協力を得、さらに楽しめる内容となっている。ちなみに今回のがんばったで賞は黒木刑事(笑) タイトルの「イコン」とは東方正教会の宗教画のこと。PC用語の「アイコン」はこの「イコン」からきている、と須田刑事は言う。なかなか象徴的に使われている言葉です。余談だが、大沢在昌『魔物』もイコンがテーマだったな。ファンタジック過ぎて好みではなかったが。
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