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存在の耐えられない軽さ の商品レビュー

4.2

206件のお客様レビュー

  1. 5つ

    71

  2. 4つ

    66

  3. 3つ

    30

  4. 2つ

    3

  5. 1つ

    1

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2024/03/26

すごく哲学的な小説で読むのにかなり時間がかかった。村上春樹っぽい本だった。チェコで起こったプラハの春とその後の旧ソ連による抑圧が、恋人たちの苦悩とともに描かれるんだけど、主人公たちの恋愛も駆け引きも犬の存在までも全部が暗喩的で読解にかなり力量が試される気がした。亡命した著者だから...

すごく哲学的な小説で読むのにかなり時間がかかった。村上春樹っぽい本だった。チェコで起こったプラハの春とその後の旧ソ連による抑圧が、恋人たちの苦悩とともに描かれるんだけど、主人公たちの恋愛も駆け引きも犬の存在までも全部が暗喩的で読解にかなり力量が試される気がした。亡命した著者だからこそ書ける垣間見える共産主義体制の姿や同時代に起こっていたカンボジアを取り巻く出来事が随所に散りばめられていて、そういう一瞬一瞬が興味深かった。

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2024/03/19

あ、この感じ分かる…って思うフレーズに、時々出会えることもある。 けど、全体として、多分私は、この本のことほとんど理解できてないんだろうなぁ…っていうのも分かる。 点としてはなんか分かる部分もあるんだけれど、線でつながらない感じ。 年をとって、賢くなれば、分かるようになるのだろう...

あ、この感じ分かる…って思うフレーズに、時々出会えることもある。 けど、全体として、多分私は、この本のことほとんど理解できてないんだろうなぁ…っていうのも分かる。 点としてはなんか分かる部分もあるんだけれど、線でつながらない感じ。 年をとって、賢くなれば、分かるようになるのだろうか。

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2024/03/14

すごい時間かかってしまったので、覚えていたり、いなかったり。 最初からいきなり哲学っぽいのが来てびっくりしたけど、そこを乗り越えてからは面白かった。 架空の登場人物でありながら、本当にいそうな厄介さを持った人たちがこねこねと考えながら関係を続けていくのを読み進めていくのがおもし...

すごい時間かかってしまったので、覚えていたり、いなかったり。 最初からいきなり哲学っぽいのが来てびっくりしたけど、そこを乗り越えてからは面白かった。 架空の登場人物でありながら、本当にいそうな厄介さを持った人たちがこねこねと考えながら関係を続けていくのを読み進めていくのがおもしろい。 境遇も性格も似通うところはほとんどないのに、まず「わたし」がいて、わたしの支配の及ばぬところの、「あなた」がいる、そのままならなさについてあれこれと考える端々にたまにものすごく共感してしまう感じがあった。かも。

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2024/02/27

ちょっと難しかったです!私が世界史苦手で翻訳小説を読みなれてないのほんとよくない でもたった1回きりの人生は無に等しいかどうかを考える本としてはとても面白かった この登場人物達のような人生は歩みたくないけど、でも登場人物たちの獲得した繋がりの重さを羨ましいとは思う

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2024/02/26

ミランクンデラ「存在の耐えられない軽さを読んだけど、色欲サイコパスの男とメンヘラガールの自己正当化話だなこれ、みたいな。 ただ、それぞれの奇行じみた行動の理由付けがキチキチなされてゆくので共感してしまうタイミングがあるし、終わり方ずるいよね。

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2024/01/06

2024/1/6読了。 愛についての人間の価値観、あり方、その厳しく、虚しく、しかし幸福な描写が印象に残った。愛に対するひとつの回答。

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2024/01/03

ミラン・クンデラが2023年に亡くなったので追悼読書.年を締めくくる読書となった. 映画は封切りの頃にみていて,私が若すぎて理解不能で,隠微で退屈だった記憶だけが残こる. さて,1968年のチェコの政変の背景なしには,この作品は成立しない.1989年のビロード革命まで続いた共産党...

ミラン・クンデラが2023年に亡くなったので追悼読書.年を締めくくる読書となった. 映画は封切りの頃にみていて,私が若すぎて理解不能で,隠微で退屈だった記憶だけが残こる. さて,1968年のチェコの政変の背景なしには,この作品は成立しない.1989年のビロード革命まで続いた共産党の独裁下での,主人公たち4人の繰り広げる愛と性の物語.それはある意味,不幸の連続である.それぞれの行動,思想(思惑)がぶつかり合い,混じり合い,なかなか一筋縄ではいかない.途中で(作者が?)挟み込む哲学的考察を理解するのは時に難しく感じる.それでも結末には清らかな感情が漂い,読んでよかったと思わせる本であった.

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2024/01/03

大大大好きな本。昔は恋愛とか自意識に責められ辛くて読めなかったが、やっと22歳になって読めるようになった。 地獄のような生活から出てくるこのタイトルがすごい。 結局この本は同じことをいろんな例えで言っているのだ。人生は一回きりでやり直しも繰り返しも起きない。もし何かが一回しか...

大大大好きな本。昔は恋愛とか自意識に責められ辛くて読めなかったが、やっと22歳になって読めるようになった。 地獄のような生活から出てくるこのタイトルがすごい。 結局この本は同じことをいろんな例えで言っているのだ。人生は一回きりでやり直しも繰り返しも起きない。もし何かが一回しか起きなかったのであらば、それは起きなかったことと同じ。こんなに耐え難く辛い人生も、実は1回しかないし、耐え切れないほどの軽さだったのだ。 この軽さは実は幸福なのである。 最後に好きな言葉。 ⚪︎ 地球が爆弾で震撼しようが、祖国が毎日新たに侵略され略奪されようが、すべての隣人が連行され処刑されようが、これらすべてのことは、たとえ認めることはできなくても耐えることはできる。しかし、たった一つの、愛する人の悲しみの原因になることは耐えることができなかった。 ⚪︎

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2023/12/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「思想の氾濫」 面白い。難しい点もあった。ただ、この本に書かれている人物の人生を構築する価値観は、詳細的すぎてここに、まとめることはかなり難しい。 ただ、多角的に真実を突いている名著であることは間違いない。

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2023/10/25

これは、恋愛小説なのか?哲学書なのか? 本書は今までに読んだことないジャンルの小説と感じた。 登場人物の心情を事細かに語る恋愛小説が展開されていくのですが、途中著者が主人公の心情がもう理解できないとのコメントを吐露するのです。 メタ恋愛小説的な構造が展開され、読者である私は虚をつ...

これは、恋愛小説なのか?哲学書なのか? 本書は今までに読んだことないジャンルの小説と感じた。 登場人物の心情を事細かに語る恋愛小説が展開されていくのですが、途中著者が主人公の心情がもう理解できないとのコメントを吐露するのです。 メタ恋愛小説的な構造が展開され、読者である私は虚をつかれるのです。 最初から哲学書として本書を読んでいたら、また違った心構えで読めたかもしれません。

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