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命売ります の商品レビュー

3.7

408件のお客様レビュー

  1. 5つ

    62

  2. 4つ

    155

  3. 3つ

    127

  4. 2つ

    15

  5. 1つ

    4

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2023/09/27
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

前半の、人間離れした主人公の肝が座った言動が面白い。死にたいと思わないときに、死が近づくとき。人は死にたくないと思うのだろう。後半は人間臭くなり、少し残念なような、親近感が湧くような。 実物は、表紙のイラストよりずっとカッコいいと思う。

Posted byブクログ

2023/08/31

わたし自身も希死念慮で溢れているけど、きっとどこかに生への執着があるかもしれないと思いました。結局、生きたくなってしまう。

Posted byブクログ

2023/07/30

命売ります 三島由紀夫 【A;購読動機】 タイトルで惹かれたのはいつの頃だろう? 中学時代か?はたまた、高校時代か? 相当の年月が流れた。 やはり、また惹かれた。いよいよ購読となった。 なぜ、タイトルに惹かれたのか? 自身の命を売るということは、どういうことなのか?どんな気持ち...

命売ります 三島由紀夫 【A;購読動機】 タイトルで惹かれたのはいつの頃だろう? 中学時代か?はたまた、高校時代か? 相当の年月が流れた。 やはり、また惹かれた。いよいよ購読となった。 なぜ、タイトルに惹かれたのか? 自身の命を売るということは、どういうことなのか?どんな気持ちなのか?に関心があるということなのか?  自身でも、実は、あまりよくわかっていない。そう、「読みたい」という衝動だった。 【B;印象】 ミステリー ★★★★ テンポ   ★★★★★ 意外性   ★★★★★ 読み終えての感想。 「三島由紀夫の脳内、世界観は、凡人のわたくしには到底理解できない領域。よく、こんな構成を思いつくな・・・」 である。 【C;物語】 出版社勤務の独身男性。病床で目がさめる。自殺に失敗したことを自覚する。 一度捨てた命。彼は、新聞に「命売ります」広告を出す。 買い手は、複数現れる。しかし、彼は、命をおえることなく、逆に買い手側で死亡するというめぐり合わせが続く。 彼の死にたい気持ちが変化していく。生きたいかも・・・という欲求が芽生えていく。 【D;解釈】 主人公の生、死に対する考え方を観察できる箇所が複数ある。たとえば、F;のとおり。 抜粋して、これからの箇所だけ読み返してみる。すると、下記のような解釈もできる。 ・組織に属さない生き方。 ・生活様式。たとえば家庭をつくり、その家庭に属すという生き方を志さないこと。 ・目的をもって生きるのではない。生きながら目的を見出してくというプロセスも存在すること。 ・社会は、己の臭いを気にしない個人の集合体だから回っていること。 【E;読み終えて】 なんなんだ、この小説は・・・。この構成、どうして思いつくんだ・・・。 「命売ります」というメッセージ性が強いタイトル。 そのタイトルに負けない、いやそれ以上に強い衝撃の展開。意外性とスピード感。 人間、生きていると、こうした書との出会いも増えていく。 改めて、過去から現在の作家のみなさんの作品に感謝、ありがとうである。 【F;抜粋】 250ページ ただあんた方が、人間を見れば何らかの組織に 属していると考える、その迷信を打破してやりたいんだ。そうでない人間も沢山いる。 そりゃもちろんあんた方もみとめるだろう。しかし、何の組織にも属さないで、しかも 命を惜しまない男もいるということを知らなくちゃいかん。 それはごく少数だろう。 少数でも必ずいるんだ。 僕は命なんか惜しくない。僕の命は売物だ。どうされたって不服はない。ただ、無理 無体に殺されるのは腹が立つから、自殺しようとしているだけなんだ。あんた方全部を 道づれにしてね。

Posted byブクログ

2023/07/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

三島由紀夫の大衆向けエンタメ系作品。 ゴキブリを見て魔が差し、自殺をするものの未遂に終わる→ 絶望心から新聞の投稿欄に「命売ります」の広告を出すことで物語がスタートする、という変態的な設定。(笑) いくつかの奇想天外な人々や思わず吹き出してしまうようなエピソードを通して、 段々と主人公の心情に変化が生まれるのであるが、 「生きたい」という欲はかえって物事を複雑にさせることにも気付く。 全体を通してコミカルな表現で描かれており、現代小説並みに読みやすいが、ところどころに三島由紀夫の生と死への考え方のようなものがフランクに散りばめられているような気もした。 明るくまっすぐ「死にたい」気持ちについて考えてみることのできる、そんな一作。 三島由紀夫作品の中ではそれほど有名作として認識されない部類だと思うが、めちゃくちゃ面白かった。三島由紀夫は本当に天才。

Posted byブクログ

2023/07/17

読み終えたら「レター教室」をブクログさんに 勧められたけど これを読んでいる間 「レター教室」を思い出していた。再読したいが どこにしまったか思い出せないから無理かな。

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2023/06/14

スピード感のある奇想天外な展開であっという間に終点に辿り着いてしまった。 幸か不幸かなかなか死ねない主人公と、彼の死生観の変化がおもしろい。

Posted byブクログ

2023/05/25

近代能楽集などの小難しい文体のイメージが強く嫌厭してましたが、いざ読み始めるとストーリーの面白さと旧然たる文体が絶妙にマッチして一文字も逃したくないと思いながら文章にのめり込んでしまいました。 三島好きな人は文体が褪せない事を仰るのですが、やはり少し昭和じみた文章や漢字遣いは時代...

近代能楽集などの小難しい文体のイメージが強く嫌厭してましたが、いざ読み始めるとストーリーの面白さと旧然たる文体が絶妙にマッチして一文字も逃したくないと思いながら文章にのめり込んでしまいました。 三島好きな人は文体が褪せない事を仰るのですが、やはり少し昭和じみた文章や漢字遣いは時代を感じます。 ただ中身はむしろ今の時代によく合ってるミステリー部分で、後半の読み進める加速度を楽しんで読んでました。 最後はあまり好きではなかったけど、ここまでくると好み!

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2023/05/17

いわゆる世間一般がイメージする三島作品とは趣きが違うエンタメ小説。「三島は何でこの小説を書いたのだろう…」と思いながら読んでいたが、解説に『この小説は昭和43年に雑誌「プレイボーイ」に掲載された』とあり、納得。 とにかく話が上手い、サクサク読める。そして、極たまに「これは意外に三...

いわゆる世間一般がイメージする三島作品とは趣きが違うエンタメ小説。「三島は何でこの小説を書いたのだろう…」と思いながら読んでいたが、解説に『この小説は昭和43年に雑誌「プレイボーイ」に掲載された』とあり、納得。 とにかく話が上手い、サクサク読める。そして、極たまに「これは意外に三島の本音では…?」と思わせるような文章もあり、考えさせられた。

Posted byブクログ

2023/05/12

あの三島由紀夫をつかまえて言うはの大変なる恐縮だが、なんて話の上手い人なんだろう。と改めて思わせる作品だった。 死が似合う瞬間って、きっとあるんだろうな。

Posted byブクログ

2023/05/12

思っていたようなエンタメ小説だった。解説にもあるように、三島の考えが垣間見える部分もあり、他の小説も読みたいと思った。

Posted byブクログ